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レミゼラブル 恋愛編 エポニーヌ

2019-08-24 18:11:32 | ミュージカル
恋愛編の最後はエポニーヌ。
レミゼに登場する人物の中でも
トップを争う人気。
女性キャラの中では1位だと思います

好きな人に振り向いてもらえず、
劇中で死んでしまうという運命に
心打たれる人が多く、私もその一人。
ソロ曲も高い人気を誇っており、
レミゼ人気を支える重要キャラです。

ちなみに映画でエポニーヌを演じたのは
サマンサ・バークス
彼女は舞台でも長くエポニーヌ役をしており、ミュージカルファンとしても嬉しい抜擢でした。

初登場はコゼットと同じく幼少期。
宿屋で悪事を働くテナルディエ夫妻の実の娘であるエポニーヌは、女中としてこき使われるコゼットと違いとても大切に育てられました。

歌唱シーンはありませんが、可愛い洋服を身につけマダム・テナルディエに愛されコゼットを軽蔑の目で見るという場面になっています。

しかしバルジャンに引き取られお嬢様に成長したコゼットと違い、大人になったエポニーヌは泥臭い毎日を過ごしていました。

街での悪事に加担させられ、
汚い仕事をする日々。
身体や洋服も薄汚れており、
可愛いドレスを着ていた子と同人物とは
思えないほど惨めな暮らし。

しかしエポニーヌはその運命を嘆くことなく気丈にいきていました。

正確に言えば、どんな手を使っても生き抜こうとするずる賢い両親を見ていて
自分の人生に希望や楽しみを見出せなくなっていたんだと思います。

気が強く隙を見せないエポニーヌですが、一人だけ叶わない相手がいます。
それがマリウスです。

彼を一途に想い続けていますが、肝心のマリウスは全く気づいておらず相手にされません。(二人の初歌唱シーンはマリウス編で紹介した通り)

遂には、エポニーヌの目の前でマリウスが恋に落ちてしまいます。
しかも相手は宿屋で一緒に暮らしていたコゼットだと気づき愕然とします。

『エポニーヌの使い走り』の前半部分

 コゼット 思い出す
 コゼット 変わった
 惨めな今の私を見て


(マリウス編で紹介したシーンに続く)
エポニーヌからすれば相当な衝撃だったでしょう。
マリウスが一目惚れしてしまっただけでしんどいのに、その相手が昔自分より惨めな暮らしをしていたはずのコゼット。

自分に嘆くことなくいきていたエポニーヌが、まざまざと運命の違いを見せつけられたのです。

マリウスが恋の喜びを語る様子に複雑な思いを抱きながらも、彼に頼られる喜びに逆らえないエポニーヌ。
『こんなもんよ 私の恋 
笑っちゃうわねほんと』
となげやりになるんですが、
何かを恨んだりすることなく
じっと耐える姿に切なさを感じます。

そして、彼の役に立ちたい、
頼られたいという一心でマリウスを
コゼットの家に案内します。

以前も紹介した『プリュメ街』の後半部分

もう一度載せるのでぜひエポニーヌの気持ちになった見てください

 燃える太陽の矢が胸にとびこんだ
 そして僕の人生に天使たちの音楽
 エポニーヌ君のおかげだよ
 僕をここへ連れて着てくれた
 僕は飛ぶよ虹の空へ

 突き刺さる彼の言葉が
 彼が求めたら捧げてしまう
 みんな あげていいの

 熱く命に触れた人
 行こう待つわ


このシーンのエポの表情がとにかく好き。
映画だとより表情が観れるのでおすすめです。

『エポニーヌ 君のおかげだよ』
と言いながらマリウスはエポの手を取ります。思わず顔がほころぶんですが、彼はすぐに手を離しコゼットへの気持ちを歌います。

改めて現実に気づき笑顔が消えるエポニーヌ。この一瞬のやりとりが本当に大好きなのでぜひ見てくださいね、、、

みんなあげていいの、という台詞からも
エポニーヌにとって生きる希望や活力は
きっと彼にあるんだろうなと言うのが伝わってきて切ないですね。。

そしてこの最後の一節、原歌詞では

 Waiting near
 Waiting here

というめちゃくちゃ美しい対比になっています。

コゼットが近くで待ってくれているというマリウスに対し、私はここで待っていると呟くエポニーヌ。

たった一瞬の歌詞ですが本当に美しい…

そして、マリウスはコゼットと再会し
『心は愛に溢れて』を歌います。
エポニーヌはその様子を塀の外からずっと見ていました。

歌の後半、裏メロとしてエポニーヌが参加します。恋の喜びに燃える二人と、恋の終わりに打ちひしがれるエポニーヌの対比が見事な場面です

マリウス:緑 コゼット:ピンク 
二人:赤 エポニーヌ:オレンジ

 この愛を(片思いだわ)
 この愛を(仕方ないのね)
 一目で感じた 私も(私は一人) 
 いつも いつも(何か 何か言って)
 夢ではない(この愛は)
 夢ではない/(夢なら消えた)


最後の音、コゼットの高音と合わさるハーモニーが本当に美しくて切なくて…

しかしこのあとピンチが訪れます。
エポニーヌの父、テナルディエがバルジャンの家を嗅ぎつけ部下を連れてやってきたのです。

コゼットを渡す時に払われた金額に納得していないテナルディエは、バルジャンを脅迫して大金を得ようと企んでいました。

そんな絶体絶命の状況をエポニーヌが身体を張って救います

『プリュメ街の襲撃』

テナルディエ:茶 テナルディエの仲間:灰色
エポニーヌ:オレンジ

 (家の前にいたエポニーヌに気づく)
 てめえの子が
   なぜいるのかわかんねえのか
 エポニーヌ帰れ 
   お前なしでここはやれるぜ
 銭などないよ 知ってるのさ
 爺さんと娘 ケチな暮らしさ

 邪魔するつもりか 余計なこと言うなよ

(エポニーヌを押さえつける)
 悲鳴をあげるよ さあ
 あげなよ 後悔させるぞ

(悲鳴をあげるエポニーヌ)
 このアマ舐めるな
 後悔させるぞ
 こいつは任せろ 下水道へ逃げ込め

(逃げるテナルディエ達)

(マリウス・コゼットが出てくる)
 やつらは逃げたよ 助けてくれたね
 ねえコゼット この子が案内してくれた
 誰かの足音 隠れよう

 
バルジャンが降りてきたため、
マリウスはエポニーヌとともに急いで門の外へ逃げ、コゼットは庭に残ります。

この時門を閉める瞬間、
エポニーヌとコゼットの目が合います
(後にも先にも二人が会うシーンはありません)

叫び声を聞いて出てきたバルジャンに
状況を聞かれ、コゼットは咄嗟に自分の
悲鳴だと説明。

怪しい男がいたがもう逃げたと安心させようとします。
しかし、それを聞いたバルジャンは
ジャベール刑事がやってきたのだと誤解し
身の安全に危機が迫っていると判断
娘を連れて外国に逃亡することを決め、
コゼットに、支度をするよう言いつけます。
コゼットは抵抗しますが聞いてもらえず、マリウスと別れることになるのでした。

エポニーヌが勇敢に戦う場面ですが、
実の父が盗みに入る姿に、ますますコゼットとの差を見せつけられる苦しい場面です

しかもそれを大好きなマリウスに見られているわけですから…

このあと、登場人物がそれぞれの思いを歌う『ワン・デイ・モア』で1幕が終わります



レミゼラブル 恋愛編 コゼット2

2019-08-24 11:03:00 | ミュージカル

さあ、ついに大人になったコゼットが登場です

バルジャンとともに街に出ていたコゼットがマリウスとぶつかり、一目惚れをするシーン。
(マリウス編で解説した通り)
(ちなみに映画版ではぶつからず
目があうだけ)

映画のコゼットはアマンダ・セイフライドが演じていますが
(マンマ・ミーアの主人公を演じた方)
もうめちゃくちゃ可愛い。綺麗。

舞台版でも他の方に比べて若い役者さんが多いのでもう目の保養です。
最近でいうと乃木坂46の
生田絵梨花さんも演じていますね
私も一度博多座で見たんですが、
尋常じゃないくらい可愛い
目がクリクリで華奢で、声も可憐。
マリウスが一目惚れして当然です。
もちろん歌の上手い方は他にもたくさんいますが、コゼットのあの可愛さ、箱入り娘感は最高にぴったりでした。

実は、幼少期を除くとコゼットにはソロ曲がないんです。
そこも彼女の影が薄くなってしまう要因だと思うんですが、、でも、『プリュメ街』の前半に見せ場があります。
長くはないですが、コゼットの歌唱シーンといえばここですね。
とても美しい旋律の曲ですが、
このあと続くマリウスとのデュエットも含め全体的にずっと高音なので歌うのが大変。。

家に帰ったコゼットが、
マリウスを思い出すシーン。

 不思議ね 
   私の人生が始まったそんな感じ
 恋に落ちたからなの
 どうしたのよコゼット 独りでいたから
 知らないこと 多すぎたわ
 いつも何か探してた私の人生
 いつも遠くから私呼んでる声があるの
 そして遥かな世界の歌は
   私を待つのでしょうか
 彼は知っているのかしら
 彼は同じ思いかしら
 そうよ 私はもう独りじゃない
 どうぞ 見つけ出して


初めて恋に触れた喜びにあふれた可愛い歌ですよね。そして、そこに父バルジャンが入って来ます
(まさか娘が恋をしているとは知らない)
 
 お前寂しい子よ いつも悲しそうだ
 私にできることなら満たしたいけど
 家族はただ一人 私だけだから

 何も知らず聞いていない 
   昔どんな子供なのか
 何も言わず秘密なのね 
   どうしていつも二人だけなの
 ああ暗いわ 暗い秘密
 いつも満たされてたあなたに愛されて
 だけどねえパパ 
   あなたには森の中の迷い子?
 おやめ この世にはあるのだ
 聞かず そして言わない言葉が

 お願い話してよ 過去の真実全て
 もう大人よ

 やがて 時が来て教えるだろう 神が

前半と打って変わって、思春期の娘とパパの会話といった感じですね
コゼットは、バルジャンが本当の父ではないことを理解しているはずです。

「あなたには森の中の迷い子?」と歌っていますしね。
けれど、バルジャンが逃げる生活をしている理由は知らず彼の半生も知らされていません。
更にいえばこの時バルジャンは名前を捨て、身を隠しているためジャン・バルジャンという本名すら知らないのです。

愛される暮らしに感謝する反面、
好奇心旺盛なコゼットにとって
秘密を話してもらえず、
外の世界も見れない暮らしというのは
結構しんどかったでしょうね。

マリウスと出会い恋に落ちたことで余計に外の世界への憧れが膨らんだところもあると思います。

海外公演なんか見てると
「お願い話してよ〜」のシーンで、
結構荒ぶるコゼットがいて驚きます。
ほぼ怒鳴ってるじゃん、みたいな笑
完全に親子喧嘩、笑
日本版と映画版は結構控えめながら強い意志も感じます。

コゼットの成長過程を見るシーンがない分
彼女が決して苦労知らずのお嬢様じゃないんだぞ、みたいなことがわかる大事な場面ですね。

そしてこのシーンに続いてマリウス編で紹介した『心は愛に溢れて』が流れ、
超ピュアな二人のロマンスムードに戻ります。

次にコゼットが中心になるシーンはなんと革命終了後…
心身共に傷を負ったマリウスを支える
というシーンです。
『カフェ・ソング』(革命編2参照)
の次に歌われます

『心は愛に溢れて リプライズ』

 足取りも確かね 今は治りはじめたわ
 不思議だ僕をここへ 
   誰が運び入れたのか
 そのことはマリウス 考えないで
 私は毎日 あなたの側にいる
 忘れない あの夜のこと あの夜の誓い
 溢れる愛 二人の夜 誓いは真実

 コゼット コゼット…
 名前も知らずに
 あなたに我を忘れ

この曲、今の舞台版とは少し歌詞が違う気がしますが見つけられませんでした、、

ちなみに、マリウスを運び入れたのはバルジャンですがこの事実はのちに明らかになります。

弱っていたマリウスが、
コゼットの言葉に励まされ
自分を取り戻していきます。

そして、二人を見守るバルジャンが
歌に加わります。
中盤の『心は愛に溢れて』でいうエポニーヌの立場になっていますが、まだ紹介してなかったのでエポニーヌ編をお楽しみ

ここから三人の声が重なり合って
聞き取りづらかったので(?)は
わかりませんでした…

分かりにくいので、まずはコゼットとマリウスのパートを書きます。

コゼット:ピンク マリウス:緑 
2人:赤

 溢れる愛
 私を見て
 僕はマリウス・ポンメルシー
 コゼットです
 (?)
 近づく 君が 
 呼んだ
 夢ではない
 夢ではない(わ)

2人が互いの名を入れ替えて歌い、
あの夜の想い出を辿っていきます。
コゼットが彼をリードして歌う姿に
頼もしさを感じる場面です。

続いてバルジャンのパート。
裏メロですね。

   俺のものじゃない 若くて自由
   (?)全て運命
   溢れる愛
   お前にやろう

俺のものじゃない、という歌詞に結構
違和感があったんですが、
原詞を読むと"私の本当の娘ではないのだ"
というニュアンスでした。
そっちの方がしっくりきますね。

ちなみに、
映画では司教も歌に参加しています。
(バルジャンを助けた司教)

舞台では最初にしか出てこない司教様、
映画でコルムウィルキンソンが演じており、こちらは割と出番があります。

(コルムウィルキンソンは舞台で初演時のジャン・バルジャンを演じた伝説の人と言われており、映画では友情出演のような形で出ています)

司教が「おかえりなさい」と歌い、
4人の美しいハーモニーが響く曲に仕上がっていて、こちらも好きです
(でも尺が短い)


愛し合う2人をみて、コゼットが自分の元から旅立っていくと感じたバルジャンは、
彼女の元から姿を消すことを決意します。

自分の過去をマリウスだけに話したバルジャンはコゼットの元を去ります。

コゼットは困惑し落ち込みますが
そんな彼女を今度はマリウスが支え、
やがて2人は結婚式を挙げます

純白のドレスに身を包むコゼットの
美しさ、やばいです。。

コゼットはその後再びバルジャンと再会しますが、彼にはもう死期が迫っていました

自らの死を悟り、遺書を託すバルジャン。そんな彼の姿に、死なないでと泣きながらすがりつくコゼットのシーンは、2人が本物の親子になっていることを感じ泣かずにいられません。

バルジャンが亡くなり、コゼットは泣き崩れますが、彼女をマリウスがそっと抱きしめます。

そのままラストシーンに突入し、
コゼットとマリウスは最後まで舞台中央で寄り添って終わるんです。

革命で亡くなった学生やエポニーヌ、
ファンティーヌも舞台に集まり
全員で『民衆の歌』(リプライズ)
歌う中、真ん中でライトに照らされて
未来を見据えるマリウスとコゼット

まさにレ・ミゼラブルの「光」であり
「希望」であり、「未来」なんだなと
最後まで感じさせます。

コゼットというキャラクターは
革命、正義と悪といったテーマから
隔離されています。
その分出番は多くありませんが、
レ・ミゼラブルを支えるヒロインだなと
見る度に感じています


次回はエポニーヌ!!!
大好きなキャラクターです、わくわく。