あしたはきっといい日

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歩くような速さで

2010-02-11 17:46:03 | 映画を観る
映画『アンダンテ~稲の旋律~』を観に来たのは、単に新妻聖子さんの初主演作だからだった。

さて、定員をだいぶオーバーして上映開始も少し遅れが、整理券のおかげでゆっくり座ることができた。周りを見渡してみて、僕と同じ理由で来たと思える人は少なかったが、帰りに二人組の女の子の会話に聞き耳を立てると、そうであったようだ。僕はまだ未見だが、なんといっても彼女は今やトップクラスのミュージカル女優なのだ。

物語は、引きこもりの女性が農業と出会い、自分を取り戻していくという内容だった。かなり難しそうな役を、初主演で演じきった彼女の頑張りには惜しみなく拍手を贈りたい。もちろん、そんな彼女のがんばりを支えた、筧利夫さんはじめ共演者やスタッフにも同様にである。

正直、内容にはそれほど期待していなかったが、数々のシーン、そして台詞に心が引っかかり、そして涙腺を開かれた。

主人公の千華が、淡い恋心を打ち砕かれ、自宅に帰り再び引きこもっていた時に、そこで出会った人々とのつながりを大事にするという話をされたシーンに、今の自分が重なった。

さて、今日はこれから、その「人々とのつながり」を考えるための時間を過ごす予定だ。その上で、この作品を観たことは良かったと思う。すぐに答えを出すつもりはない。歩くような早さで、自分なりに考えればいい。

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