今回はちょっと番外編です
少し前にメールが届きました。
子供さんの遊んでいるミニカーが壊れたらしい・・・修理をして欲しいという事だったのです。
一応写真が付いていましたのでザックリと見積もりをしました。
車軸が差し込まれているホイールの中心部分が割れてなくなっている写真が付いていましたのでホイールを作り直して修理をする旨を書きまして返信しておきました。
昨日の朝このミニカーが宅急便でやってきました。
中にはよろしくお願いしますとメーッセージが入っておりました
届いたミニカーはこちらです・・・
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確かに車軸を止める部分が割れてしまっていますね〜
でもこのミニカー良く見ますとかなり遊んでありましてあちこちが傷だらけ・・・(笑)
よっぽどお気に入りなんだな〜と思われるのです。
察するに子供は男の子で2〜3歳かな??などと勝手な想像です(爆笑!)
早速ホイールの部分を分解して採寸。
どの様にホイールを作るのか検討に入ります
ホイールの表側は純正!?アルミホイールのモールドが有りますのでここは生かしたい所ですね
センターの部分はシャフトにローレット加工(抜けない様にギザギザを付ける様な加工)がして有りますが設計値よりも太くなってしまってホイールに負担がかかって割れてしまったと思われます。
ホイールの表面の部分は薄く削いでモールドを生かして実際にシャフトの刺さる部分とタイヤを支える部分は真鍮の挽き物を作って組立てる事にしました。
まずは真鍮の挽き物を作ります
最初に外径を元々のホイールに合わせて加工します
そして車軸が刺さる部分を削り出してからセンターに穴を開けます、穴は元々の車軸と同じ2.0mm(車軸は元のを使います)で穴を開けています。
車軸はローレット加工がして有るので本来なら少し大きな穴(0.2〜0.25mmくらいかな)を開ける所ですが・・・
真鍮はプラスチック程ローレット加工に対する抜け止め効果が期待出来ないので車軸を2.0mmまで削って(ローレット加工している部分を削るという事)固定はエポキシ系の接着剤にする事にしました。
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ホイールが出来まして・・・後は突っ切りバイトで切り落とすだけになった所ですが・・・
ここで一手間です
ホイールの角の部分を回しながら荒めのサンドペーパーで落とします。
子供さんが遊ばれるおもちゃですから角が出ていると怪我をする恐れが有るのです。
普段の修理ではカッチリ角が出ている方が良いと判断するのですが、修理はお客様の気持ちを自分なりにどのように配慮するのかという部分も大事になって来るのです。
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次は元々のホイールの表面を使う為に裏の壊れた部分等を切り取ります
この作業も旋盤を使って綺麗な面を出す様にします
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裏面を切り取ったホイールの表面はこちらです・・・
厚みは約1.8mm程ですね
この部分が付いていたら子供さんも元の自分のフィアットだと認識してくれるんじゃないかと・・・
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先ほど作った金属のホイールにこの切り落としたホイールの表面を接着してから組立てようかと思ったのですが・・・
おもちゃですから遊ぶ時に車体をひっくり返されるでしょう・・・その時にギラギラした真鍮色が見えるのも何だか無粋な感じがしたので塗っておく事にしました。
まずは下塗りです・・・耐久性を考えてウレタンサフを使います、そしてセミグロスブラックを塗って元のミニカーと同じ様に見える様にしておきます。
既にホイールの表面の部分を接着していたのでマスキングして塗っております。
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作ったホイールに塗装をしてタイヤを填めて元通りに組立てました
実は修理を請け負ったのはリアだけだったのですが・・・
旋盤を使ってホイールを作るので同じ作業を4回しておきますとフロント側のホイールも同様に修理が出来ます。
同じ構造でしかも同じ素材のホイールですからまたどこかで壊れるかもしれませんし・・・良く見ますと少し亀裂も見えていますので今回フロントも同時に修理しておきました。
おまけにホイールタイヤをフェンダーの幅いっぱいに配置しますとタイヤが左右にガタツキが有りましたので透明のアクリルの丸棒を削ってスペーサーを入れておきました。
これでまた当分遊んで頂けるでしょう・・・今日の午前中には京都府の宮津市にお届け出来る予定ですね。
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ちなみに「車好きの子供さんを養成したいので・・・」この修理は無料です
と言うか今の時代、壊れたミニカーを普通修理してまでは遊ばないですよね〜
実は僕の提示した修理見積もりは3000円と送料のご負担だったのです・・・
昨日ヤフオクを検索しますと同じ物が3700円で出ていました(昨日で終わったはずですが)、しかも新品です。
壊れたら新しいのを買ってもらったりするじゃないですか?僕は何も聞いてないけどそれでもこのフィアット500が良いという事情が有ったんだと思うのです。
ボディに付いた細かな傷(敢えてタッチアップはしていません)がそれを物語っていましたね
その気持ちは大切にしないとね〜。
少し前にメールが届きました。
子供さんの遊んでいるミニカーが壊れたらしい・・・修理をして欲しいという事だったのです。
一応写真が付いていましたのでザックリと見積もりをしました。
車軸が差し込まれているホイールの中心部分が割れてなくなっている写真が付いていましたのでホイールを作り直して修理をする旨を書きまして返信しておきました。
昨日の朝このミニカーが宅急便でやってきました。
中にはよろしくお願いしますとメーッセージが入っておりました
届いたミニカーはこちらです・・・

確かに車軸を止める部分が割れてしまっていますね〜
でもこのミニカー良く見ますとかなり遊んでありましてあちこちが傷だらけ・・・(笑)
よっぽどお気に入りなんだな〜と思われるのです。
察するに子供は男の子で2〜3歳かな??などと勝手な想像です(爆笑!)
早速ホイールの部分を分解して採寸。
どの様にホイールを作るのか検討に入ります
ホイールの表側は純正!?アルミホイールのモールドが有りますのでここは生かしたい所ですね
センターの部分はシャフトにローレット加工(抜けない様にギザギザを付ける様な加工)がして有りますが設計値よりも太くなってしまってホイールに負担がかかって割れてしまったと思われます。
ホイールの表面の部分は薄く削いでモールドを生かして実際にシャフトの刺さる部分とタイヤを支える部分は真鍮の挽き物を作って組立てる事にしました。
まずは真鍮の挽き物を作ります
最初に外径を元々のホイールに合わせて加工します
そして車軸が刺さる部分を削り出してからセンターに穴を開けます、穴は元々の車軸と同じ2.0mm(車軸は元のを使います)で穴を開けています。
車軸はローレット加工がして有るので本来なら少し大きな穴(0.2〜0.25mmくらいかな)を開ける所ですが・・・
真鍮はプラスチック程ローレット加工に対する抜け止め効果が期待出来ないので車軸を2.0mmまで削って(ローレット加工している部分を削るという事)固定はエポキシ系の接着剤にする事にしました。
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ホイールが出来まして・・・後は突っ切りバイトで切り落とすだけになった所ですが・・・
ここで一手間です
ホイールの角の部分を回しながら荒めのサンドペーパーで落とします。
子供さんが遊ばれるおもちゃですから角が出ていると怪我をする恐れが有るのです。
普段の修理ではカッチリ角が出ている方が良いと判断するのですが、修理はお客様の気持ちを自分なりにどのように配慮するのかという部分も大事になって来るのです。
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次は元々のホイールの表面を使う為に裏の壊れた部分等を切り取ります
この作業も旋盤を使って綺麗な面を出す様にします
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裏面を切り取ったホイールの表面はこちらです・・・
厚みは約1.8mm程ですね
この部分が付いていたら子供さんも元の自分のフィアットだと認識してくれるんじゃないかと・・・
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先ほど作った金属のホイールにこの切り落としたホイールの表面を接着してから組立てようかと思ったのですが・・・
おもちゃですから遊ぶ時に車体をひっくり返されるでしょう・・・その時にギラギラした真鍮色が見えるのも何だか無粋な感じがしたので塗っておく事にしました。
まずは下塗りです・・・耐久性を考えてウレタンサフを使います、そしてセミグロスブラックを塗って元のミニカーと同じ様に見える様にしておきます。
既にホイールの表面の部分を接着していたのでマスキングして塗っております。
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作ったホイールに塗装をしてタイヤを填めて元通りに組立てました
実は修理を請け負ったのはリアだけだったのですが・・・
旋盤を使ってホイールを作るので同じ作業を4回しておきますとフロント側のホイールも同様に修理が出来ます。
同じ構造でしかも同じ素材のホイールですからまたどこかで壊れるかもしれませんし・・・良く見ますと少し亀裂も見えていますので今回フロントも同時に修理しておきました。
おまけにホイールタイヤをフェンダーの幅いっぱいに配置しますとタイヤが左右にガタツキが有りましたので透明のアクリルの丸棒を削ってスペーサーを入れておきました。
これでまた当分遊んで頂けるでしょう・・・今日の午前中には京都府の宮津市にお届け出来る予定ですね。
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ちなみに「車好きの子供さんを養成したいので・・・」この修理は無料です
と言うか今の時代、壊れたミニカーを普通修理してまでは遊ばないですよね〜
実は僕の提示した修理見積もりは3000円と送料のご負担だったのです・・・
昨日ヤフオクを検索しますと同じ物が3700円で出ていました(昨日で終わったはずですが)、しかも新品です。
壊れたら新しいのを買ってもらったりするじゃないですか?僕は何も聞いてないけどそれでもこのフィアット500が良いという事情が有ったんだと思うのです。
ボディに付いた細かな傷(敢えてタッチアップはしていません)がそれを物語っていましたね
その気持ちは大切にしないとね〜。
買いなおししても思い出は修理できませんからね。
ずっと大切に遊んでほしいと願います。
色々な物を修理していますと伝わって来る物が有るんですよね。
まあその部分は大切にしておきたいと思っています。
このミニカー上側の写真が無いでしょ?
何故かって?
自分の好きなステッカーを貼ったんでしょうね〜何枚かステッカーが貼って有るのです。
まるで僕の車だと言わんばかり・・・(笑)
色々考えながら想像を巡らせて直すのも楽しいものです。