キー局BS再送信放送ビットレート参考用グラフ

もともとBSデジタル放送にキー局が参加すると表明して、ほとんどの地方在住者が期待したのは独立したオリジナル番組編成でも、まして通販番組に多くを占領された奇異な番組編成でもなく、キー局の放送がそのまま放送される形態だったはずなんです。その期待は見事に裏切られましたが、考えてみたらあの時から旧体制の保持がテレビ局にとって最大の重要案件だったんですね。しかし、スケジュール優先の地上デジタル放送への強制移行のために極一部の人だけを対象にしたキー局放送の再送信を行わざるを得ず、その半解禁と同時にFriioによってキー局のネットCASが配信され、テレビ局のもくろみはまたしても崩され、本来のBSデジタル放送にきわめて近い受信環境を一般ユーザーは得られることになりました。
さて、BSで受信出来るチャンネルが増えたと言えば、毎度わたしがやっているビットレート調査ですが、このキー局再送信は今までの放送とは違い、個別にビットレートが分けられるわけではなく、全体で一つの容量をルールをもうけながら配分しているように見えるのです。在り方としてはスカパー！ＨＤに近い感じです。なので、今回は実際の番組のビットレートのグラフを貼って、そのルールを確認してくる方式をとることにしましょう。


すべて720x480:16対9

NHK Eテレ

通称ではなく、正式名称で省略形を使うのがなんとなく厭な旧教育放送。
音声：256Kbps(2ch)　ほかに144kbps(1ch)確認


NHK総合
音声：256kbps(2ch)　ほかに384Kbps(5.1ch)確認


TBS

音声：192Kbps(2ch)確認


テレビ朝日

音声：192Kbps(2ch)確認


テレビ東京

音声：192Kbps(2ch)確認


フジテレビ

音声：192Kbps(2ch)確認


日本テレビ

音声：192Kbps(2ch)確認


見ておわかりいただけると思いますが、すべての番組のビットレートが6Mbpsを超えないように指定されたVBR形式になっています。ただ、上限での動きはまるで蓋をされたかのような窮屈さが感じられるもので、あまり高画質とは言えない分布となっています。ただ、実際の画像はほどほどに良い感じです。おそらく新しいタイプのエンコーダーを使っているのでしょう。それを計算に入れても、画質はスカパー！e2のSD放送と同程度と考えた方が良いかと思います。