山形三古湯の一つ肘折温泉がある大蔵村は毎年積雪量が多いことで有名だが、山奥の鄙びた風情が残る場所なのに通年営業しているのはエライですねぇ、でも我々は雪の季節は訪れたことはない、昨年は初夏に来たけどやっぱり東北は紅葉が素晴らしいからと今年はこの時期に、ちょっと遅めだったかなとも思っていたが一週間ぐらい遅れていたようでまだ見事なものでした。こちらの宿はもう20年以上も定宿にしている元河原湯、数年前から秘湯を守る会に加わっております。
山形三古湯は米沢の白布温泉、尾花沢の銀山温泉とここ、この中では昔のままの木造三階建て建物が残るのは銀山温泉だけとなってしまったが、鄙びた温泉街というところでは肘折が一番かな、白布は山奥の秘湯という趣で古い茅葺の建物が名物だったが焼失してしまったのは残念でした。元河原湯は温泉街からは少しだけ離れたところに建ち、鉄骨ALC造四階建ての建物と木造造三階建ての建物となっていますが、温泉街中心部でも昔からの木造三階建ての宿はもう二軒だけが残るぐらい、ほとんどが鉄骨ALC造となってしまって、そういう意味では古湯の風情は失われた面もありますが、それでも昔からの湯治の温泉地という感じは残っており、効能高い泉質ということもあって地元客も多くて東北らしい素朴さがいいのです。
元河原湯
客室
ウエルカム昆布茶ときゃらぶき
目の前が銅山川
この宿の温泉は4Fの大きい展望内風呂と、自家源泉という1Fの信楽焼浴槽の時間制貸切風呂があって、それぞれに温泉分析書が掲示されていますが泉質は中性のナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉で細かい成分は異なるものの似た構成、ただ自家源泉の湯音が体温ぐらいとやや低めで、展望風呂では高温の組合源泉の湯と混合して適温の源泉かけ流しに、家族風呂はそのままのぬるめの湯となっていて、熱めのほうは引き締まった感じの湯に、ぬるめのほうは柔らかめに感じます。
展望風呂 自家源泉
夕食は囲炉裏プランでも年寄り向き内容というものにしましたがそれでも我々はもう食べきれない、とにかく品数が多いのと鍋もボリュームがある、最後のほうは残してしまいご飯も遠慮することに。この時期は新蕎麦で自家畑の手打十割蕎麦がいいですねぇ、このそばつゆも美味しくて蕎麦湯は必ず頼みましょう。
夕食膳
ビールは大瓶です、花羽陽は大蔵村の東北一古いという蔵元
前菜、中央はあん肝
氷頭なます
ナメコ
煮物
馬刺しとカンパチ
イワナ
鴨鍋
十割蕎麦
蕎麦湯とおすまし
この焼物はもう食べられなくなった
漬物と水菓子
まだ朝市をやっていてこの時期は6時半から一番バスが来るまで、でも出店者は少なくなっていて片側だけにそれも半分ほど並ぶだけ、ナメコを探したが今年は全く見られないとか、この後に肘折ナメコ祭りがあるはずだが栽培物でとなるのかなと、そのほかの天然キノコも少なかった、朝市は10月半ばまでが賑わうのしょうね。
朝市会場は温泉街で
最盛時には両側にもっとズラリと並ぶ
朝市で冷えたのでもうひと風呂浴びてしばらくで朝食に、昨日も品数が多かったが今朝でも、特に搗き立ての餅が必ず出ます、それでご飯は1杯と少しだけお代わり、お米はつや姫で実に柔らかく炊かれていて美味しいかったけれど少し控えた、最後に山の水で入れるというコーヒーがあるのもいいですね。
朝食膳
蒸し物
ナメコの味噌汁とご飯
納豆餅ときな粉餅
コーヒー
またも宿では食べ過ぎとなりました、昼は抜きにするかどうしようかなと、昔はこれでも昼もシッカリ食べたのにねぇ、宿のプランももっと老人向きを用意してもらえばいいのにと、これからは事前に直接希望を伝えましょうかね。