4月末には自宅にあるFedora 7をインストールしたLinuxパソコンの画面をを外出先からノートパソコンに入れたRealVNCという無料ソフトに表示させて遠隔操作する実験に成功していたのだが、実は大事な問題が解決していなかった。。。
日本語が入力できないのだ!
プログラミングするだけなら英語でも構わないのだが、ネットで検索をするときはどうしても日本語で検索文字をタイプしなければならない。
Windowsのパソコンを遠隔操作するときはちゃんとVNCから日本語が使えている。Fedora 7のときだけうまくいかず、そのまま2ヶ月がたっていた。
原因はFedora 7(Linux)側で動いているVNCサーバーは英語版のため、GNOMEというデスクトップ環境で使用されているAnthyという日本語入力モジュールが立ち上がってくれないためだ。
試行錯誤しているうちに今日なんとかこの問題を解決できた。Fedora 7側のVNCサーバーの設定ファイルは xstartup というファイルなのだが、このファイルをこのページのいちばん下のように記述しておく。デフォルトの設定と違う箇所には色をつけておいた。緑文字の部分は今日発見した解決方法で、青文字はGNOMEデスクトップで使用する際に必要となる行である。
日本語(全角)と英語(半角)の切り替えはCtrl+Spaceキーで行う。(「半角/全角」キーではない。)
これで家で操作するのとまったく同じ感覚で喫茶店から家のLinuxパソコンを使うことができるようになった。掲載画像はノートパソコンにFedora 7のデスクトップパソコンの画面を表示させたところである。目をこらして見ると日本語がちゃんと入力されているのがおわかりであろう。
インターネットにつながったノートパソコンがあれば家のパソコンをわざわざ使わなくてもと思うかもしれないが、外出先から家のパソコンを遠隔操作できるようになると次のようなメリットがあるのだ。
1)持ち歩き用のWindowsパソコンからLinuxのパソコンが使える。自分のために使うのはもちろん、Linuxのことを知らない友達に見せたりできる。
2)家のパソコンにしか入っていないファイルやメール、アプリケーションソフトが外出先で使える。
3)持ち歩き用のノートパソコンはたいていメモリーやハードディスク容量が限られていたり、計算速度が遅い。家のパソコンが使えれば高性能のパソコンを持ち歩いているのと同じことになる。
4)外出先でのインターネット回線が遅い場合でも、自宅の高速インターネット回線を使って巨大なファイルでも(家のパソコンに)ダウンロードできる。外出先のパソコンにダウンロードできるわけではないが自宅の高速回線を使ってダウンロードできるメリットは大きい。
ちなみに僕のノートパソコンに刺さっているのはイーモバイルのコンパクトフラッシュタイプのデータ通信カードだ。3Mとはいえ外出先でブロードバンドが使えるのはいいものだ。パソコンを遠隔操作するには十分なスピードである。今月から「ライトデータプラン」もはじまったので、ほとんど使わない状態になったとしてもストレスがなくてすむ。
ともかく今日はめでたし、めでたし。
同じ問題で困っている人の一助となれば幸いである。
xstartupの内容:
#!/bin/sh
# Uncomment the following two lines for normal desktop:
# unset SESSION_MANAGER
# exec /etc/X11/xinit/xinitrc
[ -x /etc/vnc/xstartup ] && exec /etc/vnc/xstartup
[ -r $HOME/.Xresources ] && xrdb $HOME/.Xresources
xsetroot -solid grey
vncconfig -iconic &
xterm -geometry 80x24+10+10 -ls -title "$VNCDESKTOP Desktop" &
export GTK_IM_MODULE="scim"
scim -d &
export XMODIFIERS="@im=SCIM"
exec gnome-session &
参考リンク:
WindowsでLinuxをリモート操作