ブログでは数式をなるべく使わないで記事を書くことを心がけている。できるだけ多くの方に読んでいただきたいからだ。書店の自然科学書は数式が1つ増えるごとに売り上げが半減するとも言われている。ブログのアクセス数についてもきっと同じようなものだろう。
「とね日記」は科学好きな人だけのためのブログにしたくないのだ。そういうのだったら僕のなどよりはるかに優れたサイトやブログが既にたくさんある。特に僕が好んで訪れるのは次の3つ。
EMANの物理学
http://eman-physics.net/
悪魔の妄想(怪しいサイトではありません。「マクスウェルの悪魔」のことです。)
http://d.hatena.ne.jp/rikunora/
アトムの物理ノート(上記2つよりレベルは少し高い。)
http://letsphysics.blog17.fc2.com/
高校生以上の理系好きな読者にとって難しすぎもなく、かといって「サルでもわかる~」のように敷居を無理やり低くしていない。そしてプロの学者でない作者が背伸びせず楽しみながら書いているところに共感を覚えるのだ。彼らは文章も上手いから読みやすい。
話がそれてしまったが、記事によっては数式を使ってしか表現できないケースや、むしろ数式を使いたい場合だってある。数式の入力には TeX というマークアップ形式の組版システムを利用するのがいちばん良い。ところが多くのブログサービスがそうであるように僕が利用しているgooブログも TeX 形式の入力をサポートしていない。運動エネルギーを書くとき 1/2*mv^2 ではやはり格好悪い。分数の分母に√があるときはなおさらだ。
数式をグラフィック形式で挿入するという手段もあるが、経験者はご存知のとおり、それは手間がかかり修正したいときも最初からやり直さなくてはならないのだ。
幸い「はてなダイアリー」が TeX をサポートしていることを(遅まきながら)知ったので登録してみた。「とね日記(数式の部屋)」の誕生だ。
この方法を使うメリットは次のとおり。
- TeXや数式入力ソフトが不要
- 入力したTeX形式のファイルをブログ内で管理できる。
- つまりどのパソコンからでも更新可能。
- 簡単に修正できる。修正に手間がかからない。
- 使える文字や記号の種類が圧倒的に多くなる。外国語固有の文字もOK。
- 数式の文字サイズは自動的に揃えられるのでサイズ調整しなくてよい。
- 本格的なTeX文書への記事の引用が楽に行える。
ブログの引越しは大変なのでやめておこう。「とね日記」の記事は文章を主にして、数式付きのページへのリンクを張るような運用にしたい。数式は見たい人だけが見れるようにしておけばよいのだ。
とね日記(数式の部屋)
http://d.hatena.ne.jp/ktonegaw/
どこまで複雑な式が表現できるかまだよくわかっていないが、テスト入力してみたところ良好である。ディラック定数(hバー)も大丈夫だ。(画像はクリックで拡大)
なお TeX での入力については以前「とね@Wiki」を開設していたが、こちらのサイトからだと個別に数式を呼び出して以下のようにこの本編の記事に表示させることができる。「とね@Wiki」側での数式修正はこちらにも自動的に反映されるのはうれしい。(残念ながら「数式の部屋」からの数式個別呼び出しはできない。)
物理系系ブログ、数学系ブログを書いている方は利用してみてはどうだろうか。
関連記事:
てふてふ
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/2edaf550cfb8db85edba4e74a847373b
とね@Wikiを開設(数式入力のために)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/c3a8469a14a4a6c80091fb6d92427ee7
ブログ執筆のはげみになりますので、1つずつ応援クリックをお願いします。
次に数式を書く機会には、さっそく使ってみます。
ブログをベタ褒めしていただいて、どうもありがとうございます。
残念ながら、どんなに褒めても何も出ませんけど(笑)
こちらの方も次の機会に、きっと褒め返します。
EMANの物理学、アトムの物理ノートは、私もよく見に行ってます。
いろいろと為になるサイトです。
rikunoraさんのブログは「はてなダイアリー」をお使いですよね!僕もこのサービスがTeXをサポートしていることは最近知ったばかりですが、今になって思うと初めから「はてな」を使ってブログ書いとけばよかたなぁと思っています。というわけで引越しはやめて、数式を別館にするメリットのほうを採ったわけです。(文字だけのほうが読者が増えるというメリットですね。)
はてなダイアリーでTeXを使う方法はどこかに書いてあると思いますが、簡単に言えば [tex: 文字列 ] という形にするわけです。
例えば e^(2/e) は [tex: e^{ frac {2}{e} }] と書きます。
でもrikunoraさんはイラストを描く才能があるから手書きの数式のほうがかえってリアリティを高めていると思います。(また褒めてしまった!(笑))
お礼のメイル書きましたが返事がないようなので、チェックされていないかもしれないと思いコメントしました。
アトムさんのページは文章が読みやすく、かつ分野別にきちんと整理されているので安心して他の人にお勧めできます。あと取り上げている分野が広いので次はどの勉強をしようかと迷うときに参考になっています。ありがとうございます。
僕のほうは1週間記事が投稿できていませんが、草稿として書き始めました。JJサクライ先生の「現代の量子力学」も併読しているので、意識が古典力学と量子力学の間を行ったり来たりしています。(さらに村上春樹さんの「1Q84」も併読していますので。)
言い訳がましくなってしまいましたが、これからもよろしくお願いいたします!