くまきち日記

名古屋に住んでいる、くまきちのたわごと。

ヒョシンくん 『笑う男』の高評価

2022-07-10 20:43:44 | パク・ヒョシン









再び見ても‘その名に恥じない’パク・ヒョシン・・・ミュージカル『笑う男』

ジョーカーのように口がざっくり裂けた男。どんな状況でもいつも笑う。
人々は驚きあざ笑って‘怪物’と顔を背ける。だが知ってみると純粋な‘笑う男’だ。

2年ぶりに3シーズン目で帰ってきたミュージカル『笑う男』は超大型制作費を投入しただけに巨大で強烈な舞台で圧倒する。
(2018年初演当時 5年の製作期間、175億ウォン代の制作費で創作ミュージカル界で話題となった)

幼いグウィンプレンを拉致して奇形な傷跡を残した人身売買団コンプラチコスの船が荒れた風浪の中 
海に沈没する最初の場面から強烈さを与える。

妙技を披露する熊からトカゲ少年、半男半女、人食い人種など個性あふれるサーカス団員たちと共に登場する流浪劇団から 
目の見えないヒロイン デアが水をはねて楽しそうに遊ぶ洗濯場、華麗な宮殿と円形の議会セット、
数十個のたいまつと降り注ぐ星の光の中 飛んでくる二人の主人公など立体的で派手な見どころが舞台をぎゅっと満たす。
特にいばらの藪の形でグウィンプレンの裂けた口を形象化したセットは彼の容易ではない人生の旅程を象徴する。

ヴィクトル・ユゴーの同名作品を原作としているこの劇は身分差別がひどかった17世紀イギリスが背景だ。

物語は明らかな面がある。貧しい人々を善、富める者(貴族)を悪として対立点を作っていく構成やグウィンプレンの出生の秘密、
純粋さの結晶体として設定される盲目のヒロインとの愛など既視感があり予測可能な展開が繰り広げられる。
自由を求めて戻ってきたグウィンプレンの最後もむなしい面がある。

だがその叙事を俳優の歌唱力が満たしてくれる。「美しい声を持ったパク・ヒョシンのグウィンプレンはさらに成熟した」。
2018年の初演当時 熱いチケット戦争を起こしたパク・ヒョシンは4年ぶりに帰ってきてその名声を今一度誇る。

甘くて訴える力の濃厚な声はグウィンプレンの叙事を完成する。力を抜いて柔らかに歌いながらも即座に爆発的なエネルギーを発散する。
“あなたは私の人生のすべて”、“幸せな権利”、“その目を開いて”、“笑う男”などミュージカルナンバーも
直感的な歌詞と叙情的なメロディーで容易に耳に刺さる。

幼いグウィンプレンを世話して育てた父のようなウルシュス役のミン・ヨンギ、
女王の異母姉妹ですべてを手に入れたが決められた人生を抜け出したいと思うジョシアナ公爵夫人役のシン・ヨンスクも
やはりカリスマとしっかりした歌唱で劇の重量感を加える。デア役のイ・スビンは明るく澄んだ声が配役と良く合う。
主人公グウィンプレン役には新たに合流したパク・ウンテと初・再演すべてに参加したパク・ガンヒョンが交互に演じる。
世宗文化会館で8月22日まで。

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