アメ横はただでさえカオスなのだが、ガード下は更に混沌としている。その様相はもう日本とは、いや東京とは思えない雰囲気に満ち満ちている。いろんな人種がいるし、いろんな言葉、飛び交っている。
前々回の小欄にて掲載した「新東洋」を魔宮と書いたが多分それだと、この店の位置する辺りの雰囲気を表現できていないと思う。魔界だと現実離れしちゃうし、異世界や異次元といったら、多少大袈裟だ。雰囲気的には香港の泥棒市場に似ているし、そう書いたら、分かる人には分かってもらえるだろう。怪しげな路地を入り、店に向かう。ジーパン屋の兄ちゃんが所在なげにぶらぶらしている。彼らの横をすり抜けて、店の階段をのぼる。異国の料理屋に向かう微妙な緊張感がある。階段をのぼりきり、店内をうかがうと客は誰もいなかった。さて、今日は暑いから、「ローメン」ではなく、違うものをいただきにきた。
席についてメニューを眺める。真っ先に目についたのが、「パイコー丼」(800円)。へぇ、「パーコー丼」じゃないのか。
「パーコー」とは通常、「排骨」と書く。「パーコー」と読むのは普通話か。台湾も普通話だと思うのだが、もしかすると福建語なのかも。
よし、これにしよう。
豚バラ肉を揚げた排骨ののっけご飯。甘辛の醤がまたうまい。
そして出てきた「パイコー丼」はお見事!盛りが美しすぎる。ボリュームたっぷりの排骨に味つけもやし。そして高菜がのっている。いやはやまるで芸術。そして卵入りの中華スープとキャベツのサラダ。豪華ですよ。これで800円なら安い。
一見カロリーが高そうだが、排骨は意外にあっさりでうまい。決め手は特性の醤。最高ですよ。これが上野で食べられるなんて。
「ローメン」もいいけど、「パイコー丼」も素晴らしい。いや、多分ね。「新東洋」にハズレはないと思うよ。
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