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居酒屋さすらい 1042 - 正統派酒場とストレイシープなボクたち - 「三四郎」(墨田区江東橋)

2016-07-23 16:57:40 | 居酒屋さすらい ◆東京都内

卒論を提出したものの、10日後には口頭試問が待ち受けていた。

そのプレゼンを考えなければいけないのだが、1日くらいは羽を伸ばそう。そう思って、怪鳥と飲みに行く約束をした。

久々のホッピー研究会である。

怪鳥を「鳥けい」に連れて行きたく、錦糸町で待ち合わせをした。

居酒屋なのにカレーパンが有名な、あの店である。

 

「鳥けい」に行ってみると、また例のごとく店は満員で、気のいい女将さんがわざわざ出てきて、「申し訳ありません」と挨拶をしてくれた。

いつ行っても満員である。

この店、最近、きたろうさんの「夕焼け酒場」に出たらしく、それからまたお客が増えているようなのだ。

 

ともあれ、行き場をなくしたボクらはしばらく錦糸町の酒場を探した。

JRAの界隈を歩いたのだが、しっくりくる酒場がない。

「サイゼリヤ行こうか」など言っているうちに、一軒の酒場が目の前に見えてきた。

古そうな居酒屋である。

看板と暖簾に大きく「三四郎」と書かれている。ものすごい存在感とともにその字面そのものがかっこいい。

「入ってみようか」とボクは怪鳥に促した。

怪鳥は「うむ」と答えた。

 

引き戸を開けると、眼前に現れたのは、見事なコの字カウンターだった。

いや、コの字というよりは厳密にはひし形のカウンターである。

思わず「おぉ」という声が漏れた。

 

ボクらはそのカウンターに腰かけた。

そのまま瓶ビール(650円)をいただく。ビールはキリンラガー。硬派である。

 

メニューを眺める。

ほほう、「ヌタ」がある。正統派の居酒屋である。

おっ「どぜう汁」(420円)。これはすごい。

酒肴の主役はもつ焼きか。1本150円。

嬉しいのは「ハムエッグ」(530円)。こういうメニューを見ると、ボクは気持ちがグッとくる。

 

さて、何を頼もうか。

ボクらは迷った。

「鳥唐揚」(400円)もいい。

「チキンカツ」(570円)の文字を見た瞬間、ボクは井之頭五郎氏みたいに「そうきたか」と唸ってしまった。

古い酒場であるものの、食堂のようなモダンなメニューも兼ね備える「三四郎」に、ボクらはアテのチョイスに悩んだ。

 

結局、悩みに悩み抜き、ボクらが出した答えは「まぐろヌタ」(530円)と「にら玉」(580円)である。

うまい!

奇をてらう訳でなく、創作するわけでもなく、あくまでも正統派な「まぐろヌタ」。酢味噌のブレンドが絶妙である。

 

ビールを飲み干し、「焼酎ハイボール」(420円)に。

期待通りのものが出てきた。

ちょっと琥珀色、レモンのスライスが浮かんでいる。

甘くなく、炭酸が効いている。レモンがほんのりと大人の味を演出し、清涼感に溢れている。

うまい!

まさに正統派の「焼酎ハイボール」だ。

 

ブレずに生きることは難しい。そういう生き方をしている人をとんと見なくなった。

だからこそ、今の時代には貴重なのだろう。

一本筋の通った居酒屋。それは頑固とは違う。正統派という生き様。

まっすぐ歩き続ける、そんな店なのだろう。

ボクらはいつも迷いっぱなし。迷いさまよい、ボクらはこの店に辿り着いた。

「居酒屋さすらい」から「居酒屋さまよい」に変えようかしらん。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
この時は (怪鳥)
2016-07-25 11:38:47
そんな時だったのね。よい店だったけど、なぜかあまり印象が強くないんだよな。なぜだろう。心はすでにサイゼリヤだったのかな。
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Unknown (熊猫)
2016-07-25 12:35:19
そうだったね。

怪鳥はあんまり乗り気じゃなかったよね。
出た後もさして感想を述べず。

自分らの趣味嗜好が古典酒場から、飯が食える酒場にシフトしているからかな。
返信する
う~ん (怪鳥)
2016-07-26 15:43:02
そうではない気がするのだが・・・・。
なんか馴染めなかっただけだと思うよ。
なぜだかわからんな~。
ま、最初にトライした店に行きたかったなあ、とは思ってたかもだが。
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Unknown (熊猫)
2016-07-26 19:55:01
働きすぎだよ。

17時には飲める体勢にいないと。
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