創設メンバー、46カ国=中国主導で仕組みづくり―日米は申請見送り・アジア投資銀(時事通信) - goo ニュース
中国が音頭を取り、鳴り物入りで国際社会に出現したAIIB。当初の予想に反し、中国は、欧州諸国を含む46各国もの参加国を集めることに成功しました。
46カ国ともなりますと、全世界の諸国の凡そ4分の1に相当しますが、中国は、表にはされていないものの、参加を勧誘するに際して様々な”利権”を約束したはずです。イギリスには、中国に恩を売ると共に、シティーを人民元建ての起債や為替取引の拠点としたい思惑があったと指摘されておりますし、他の欧州諸国は、インフラ事業への自国企業の参入機会を得ることを目的としているとも推測されています。中央アジア諸国は、自国産の天然資源の販路を中国に伸ばしたいのでしょうし、早々に参加を決定していた東南アジア諸国は、自国のインフラ計画への融資を目指していることでしょう。そして、中国自身は、”一帯一路構想”を優先的な融資先として位置付けております。かつての朝貢体制でも、中国側は相手国の朝貢品に優る品を下賜しており、中心国としての優越的な地位を維持するには相応の負担を要したのです。今日のAIIBにおいても、参加国を、大風呂敷を広げ過ぎて、負担が過大となる可能性が大いにあります。しかも、約束した全ての”利権”を実現しようとすれば、参加国間の利害調整が恐ろしく複雑になり、収拾がつかなくなるかもしれませんし、中国政府による外国企業へのコンセッションの付与に終わるかもしれません。
46か国という数は、「中国の想定を越えた」とも指摘されていますが、今後は、組織運営において「中国の能力を超える」可能性も否定できないと思うのです。
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中国が音頭を取り、鳴り物入りで国際社会に出現したAIIB。当初の予想に反し、中国は、欧州諸国を含む46各国もの参加国を集めることに成功しました。
46カ国ともなりますと、全世界の諸国の凡そ4分の1に相当しますが、中国は、表にはされていないものの、参加を勧誘するに際して様々な”利権”を約束したはずです。イギリスには、中国に恩を売ると共に、シティーを人民元建ての起債や為替取引の拠点としたい思惑があったと指摘されておりますし、他の欧州諸国は、インフラ事業への自国企業の参入機会を得ることを目的としているとも推測されています。中央アジア諸国は、自国産の天然資源の販路を中国に伸ばしたいのでしょうし、早々に参加を決定していた東南アジア諸国は、自国のインフラ計画への融資を目指していることでしょう。そして、中国自身は、”一帯一路構想”を優先的な融資先として位置付けております。かつての朝貢体制でも、中国側は相手国の朝貢品に優る品を下賜しており、中心国としての優越的な地位を維持するには相応の負担を要したのです。今日のAIIBにおいても、参加国を、大風呂敷を広げ過ぎて、負担が過大となる可能性が大いにあります。しかも、約束した全ての”利権”を実現しようとすれば、参加国間の利害調整が恐ろしく複雑になり、収拾がつかなくなるかもしれませんし、中国政府による外国企業へのコンセッションの付与に終わるかもしれません。
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