脚本家の鈴音は高校時代の女友達と10年ぶりに再会。
シングルマザーでリストラされて住むところもない、
そんな友人に1週間だけ泊めて欲しいと泣きつかれたら。
脚本家として成功して生活には不自由はない、
けど独身の鈴音は1週間だけならと泊めるわけだけど、
1週間の約束は延ばされて・・・
少しずつ生活ペースと乱されていく鈴音の苛立ち。
個人的には、鈴音の立場で読んでいるから、
シングルマザー水絵の、世間知らずのような、
子供をたてにするような言動にイライラする。
でも、同時にそんな境遇の友人にやさしくできない自分は
冷たいんじゃないか、非道なんじゃないか、とも思ってしまったり。
結局、1週間の期限を延ばし、なんだかんだと水絵を思いやる鈴音にも
何なんだよ、と思ってしまった。
思いやりって、どこかで線引きできちゃうものなんだろうか、とか
考えてしまった。
後味は悪いような、ちょっと救いがあるような。
でもおもしろかった。