まだまだ夏は始まったばかりだというのに、しかし、暑いです。めちゃ暑いです。
前々回に引き続き、学校の七不思議から、第5番目の野球場バックネット裏に立つ首吊りの木をお送りします。
ヴィクターが中学校時代のクラスメートであるC君が体験した話です。自分たちが通った中学の野球グランドには、そのバックネット裏に大きなくすの木が一本立っています。
この木、学校ができる前から立っていて学校を造るとき、一時植え替えをしてその後、現在の野球グランドのバックネット裏に移設されたくすの木なんですね。
大きく枝を張って葉をたくさん茂らし、夏なんかちょいと涼しい木陰なんかを作る場所なんですが、誰も近くに寄り付こうとしません。
この木、学校ができる前から立っていて学校を造るとき、一時植え替えをしてその後、現在の野球グランドのバックネット裏に移設されたくすの木なんですね。
大きく枝を張って葉をたくさん茂らし、夏なんかちょいと涼しい木陰なんかを作る場所なんですが、誰も近くに寄り付こうとしません。
なぜなら、この木で首吊り自殺する人がたまに出るからなんです。
クラスメートであるC君は、野球部員で毎日のようにこの木の近くに行きます。仕方ないですよね。バックネット裏に木は立っているんですから。
野球部は練習熱心で、朝は、6時からの朝練、昼の休憩時の昼練。そして夜8時までみっちり行なわれる夜練とハードな練習をしていました。
当然C君も練習に参加していたのですが、この木の不気味さにいつも気を病んでいたんですね。
野球部は練習熱心で、朝は、6時からの朝練、昼の休憩時の昼練。そして夜8時までみっちり行なわれる夜練とハードな練習をしていました。
当然C君も練習に参加していたのですが、この木の不気味さにいつも気を病んでいたんですね。
何しろ下級生は練習の準備とか後片付けをしなければならないので、朝は6時前から夜は9時頃までこのグランドにいるわけで。あんなある日―― 。
朝練の準備で5時半頃にグランドにやってくると、バックネット裏に誰かいる。 ――いつも自分が一番乗りなのに、珍しいことがあるもんだ―― と思った。
しかし、よく見ると、足が宙に浮いている!? くすの木が風にあおられて枝を揺らすと、宙に浮いている足がゆらゆらと揺れる。
しかし、よく見ると、足が宙に浮いている!? くすの木が風にあおられて枝を揺らすと、宙に浮いている足がゆらゆらと揺れる。
首吊りだった!! 慌てて後から来た学校の野球監督に知らせ、その後は朝練どころではなかった。学校もその日は、グランドの使用禁止、体育の授業も取りやめになったのでした。
話には聞いていたが、まさか自分が第一発見者になるなんて…… 、C君はかなりショックを受けたのでした。
話には聞いていたが、まさか自分が第一発見者になるなんて…… 、C君はかなりショックを受けたのでした。
幾日もして野球の練習を再開したのですが、どうも例の木が気なるのです。そんなある日、夜練が終わって、グランド整備などの後片付けをしていると、風も吹いていないのに、例のくすの木が、ばさばさっ、と枝の葉を鳴らすではありませんか―― 。
C君たち(一人ではなく、下級生部員が数人いたそうです)が、驚いてくすの木を見ると、葉っぱを茂らした枝から伸びた人間の足が、ゆらゆらと揺れていたそうです。その場は、みんな一斉に逃げ出したのですが…… 。
C君たち(一人ではなく、下級生部員が数人いたそうです)が、驚いてくすの木を見ると、葉っぱを茂らした枝から伸びた人間の足が、ゆらゆらと揺れていたそうです。その場は、みんな一斉に逃げ出したのですが…… 。
以後、時々このくすの木で風に揺れる足を見かけたそうです…… そんな不思議な話でした。