貯金が損かどうかを考える際には、インフレ率と金利の関係を理解することが重要です。以下にその関係について説明します。
インフレ率
インフレ率は、物価が上昇する速度を示す指標です。インフレが進むと、同じ金額のお金で買える商品やサービスの量が減少します。例えば、1年間のインフレ率が3%である場合、今年100円で買える商品が来年には103円になるということです。
金利
金利は、銀行などの金融機関に預けたお金に対して支払われる利息の割合を指します。例えば、年利1%の預金口座に100万円を預けた場合、1年後には101万円になります。
インフレ率と金利の関係
貯金が実質的に価値を保てるかどうかは、名目金利とインフレ率の差(実質金利)に依存します。実質金利は以下の式で計算されます。
例えば、名目金利が1%でインフレ率が3%である場合、実質金利は -2% となります。これは、預金の価値が実質的に減少していることを意味します。
例
- インフレ率3%、名目金利1%
- 実質金利 = 1% - 3% = -2%
- 貯金の実質価値が減少
- インフレ率2%、名目金利2%
- 実質金利 = 2% - 2% = 0%
- 貯金の実質価値は変わらない
- インフレ率1%、名目金利3%
- 実質金利 = 3% - 1% = 2%
- 貯金の実質価値が増加
まとめ
- インフレ率が金利よりも高い場合、貯金の実質価値は減少します。
- 金利がインフレ率を上回る場合、貯金の実質価値は増加します。
したがって、インフレ率が高く、金利が低では、貯金をすることが実質的な価値の減少を招く可能性があります。貯金の代わりに、投資などの他の方法で資産を運用することが検討される場合もあります。
このように貯金を考えるときにはインフレ率を始め金利、為替、株価とさまざまな要素を加味する必要があります。今回もオススメの書籍を貼り付けておきますのでご参考ください。