いつものお店のお母さんが、『成瀬は天下を取りにいく』を「ありがとう。おもしろかった」と、返してくれました。
江州音頭やミシガンのはなしになりました。
江州音頭は、若いころよく聞いたんだとか。
いまでこそ、大阪の民謡といえば河内音頭のようになっていますが、昔はそうでもなかったんですね。お母さんの育った北摂エリアのお祭りでは、江州音頭が定番だったそうです。
そんな話をしていると、ゴミの回収会社の人が集金に来ました。今週いっぱいで定年で、再雇用には応ぜず別の仕事につくのだとか。話を聞いていると、近所に生まれ育ち、今も暮らしている人のようでした。話好きな人でした。「今度は客として来ます。いつ来るかわからんけど」と挨拶して帰っていかれました。
江州音頭のプロトタイプが出来上がったのは明治初期だそうです。それから近江路に広まったのだとか。大阪に入ってきたのは明治中期以降でしょう。
江州音頭は「商い音頭」といわれたそうで、近江商人ルートで大阪に受け入れられたのでしょうか。
次は続刊のこの本をお貸ししなければ。
この続編でも「成瀬と島崎」の関係性がすばらしいのですが、「コンビーフはうまい」の篠原かれんが、成瀬に抱きつくシーンには、『マリみて』で由乃さんが祐巳さんに「祐巳!」と叫んで抱きついたシーン以来の感動を覚えました(最初で最後の名前呼び捨て)。