最近の走りの傾向ではフラット走法からフォアフット走法に
変わりつつあるように思います。
フォアフット走法とは、
足の接地をカカトからではなく、フォアフット(前足部)にすると、
膝・足関節などへの衝撃がやわらげられるといわれている走法です。
2009年にアメリカで出版されたベストセラー「 Born To Run」 という本では、
「人類は本来裸足で走れるはず」と言う事が書かれており、
裸足で走った方がシューズで走るよりも衝撃が50−70%緩和される事が証明され、
一気に裸足ランニングに注目が集まるようになりました。
そして学術雑誌ネイチャーの論文では、
裸足のランナーは圧倒的多数がカカト接地せず、
拇指球やそのやや外側で接地しているらしい。
カカトを接地させない走りは、足(脚)への衝撃回避になる、
と報告されました。
そんな中、
あえて今の自分のマイブームは、
「カカトから押し出して走る」です。
時代の流れとは逆をいきます(笑)
フォアフット走法は自分自身でも試してみました。
40代でフルマラソンのサブ3まで、後数分のところで停滞ぎみ。
ここはスピードをアップを目指そうと、昨夏のスピード練習時には
フォアフットを意識した走りを試してみました。
結果は、
足の甲やアキレス腱を痛めるなどの故障がちになりました。
自分にとってフォアフット走法はカラダへの負担が大きく、
向いていなかったようです。
フォアフットでの走りでは足首が安定せず、捻りや歪みが生じやすくなります。
これはつま先立ちでゆっくりと歩いてみるとわかります。
非常に足首が不安定でグラグラします。
逆につま先を浮かしてカカトだけで歩いてみると、
しっかりと安定していることがわかります。
これは人間の足の構造上、足首はカカト側で安定するようになっているからです。
イスに座った状態から立ち上がる時でもよくわかります。
つま先だけで立ち上がろうとすると、なかなかうまく立ち上がれません。
それをカカトだけで立ち上がろうとすれば、スッと立ち上がることが出来ます。
「カカトから押し出す」
非常に安定して効率的に力を使うことが出来ます。
もともと日本人は「すり足」の文化です。
日本舞踊、能楽、相撲など、日本人の身体操作の基本は
代々すり足でおこなうようにDNAに埋め込まれています。
アフリカのマサイ族のように上下にジャンプするダンスとは違います。
ですから、
マラソンのアフリカ勢のようなバネをきかせて跳躍するような走り方を
日本人がマネしようとしても所詮無理な話なのです。
それぞれの身体的特徴にあったカラダの使い方、走り方をしていくことが
大切なのではとないかと思います。
日本のプロ野球とメジャーリーガーのフォームにも大きな違いがあります。
上半身の筋力を優位に使って押し出すように投げるメジャーリーガーに対して、
日本のピッチャーは下半身を軸として弓のようにカラダをしならせて投げます。
その日本の野球が今では本場アメリカを抑えてWBCで世界一になりました。
「カカトから押し出してすり足ぎみに走る」
この走り方がフォアフットよりも
日本人のカラダの特徴を活かした走り方なのでないかと思います。
次に続きます。
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