現在イタリア・セリエAのミランの強化責任者を務める元イタリア代表DFのマルディーニが「デリケートな状況ではあるが、このオーナー交代がチームを弱体化させた面がある。」として、ここ数年のミランのオーナー交代によってトップの体制が固まらない状況が起こり、それがミラン低迷に拍車をかけたとの持論を展開しました。
続けてマルディーニは今夏からミランの指揮を執っていたジャンパオロ監督の解任及び後任としてピオリ監督の招聘について、「望んでいたわけではないが、苦渋の選択だった。今季途中で交代を決断するのは、(今季の)セリエAを諦めるに等しい。それでも我々の選択だ。」とした上で、「シーズンに影響を与える考えだったのは否めない。」とコメントしました。
また、今夏古巣ミランに帰還したマルディーニは「私の話は重いかもしれないが、ここに呼ばれたということはできるだけ早く高いレベルに戻りたいということを意味している。10年待つつもりはない。長い時間を掛ければ、それだけチームの位置は定まってしまうからだ。もし15年後に再び競争力を高めたいという考えなら、私はここにいないだろう。」と、ミラン再建は早期に行いたいとの意思を示しました。
マルディーニが現役だった頃のロッソネロに比べると、最近のロッソネロが見劣りするのは否めないと思います。
それは財政難がもたらした部分もあると思いますし、それは他のクラブとの競争力を損ない、結果オーナー交代に繋がったと思います。
ただ、オーナー交代で他のクラブとの戦えるだけの資金力が整えられたかと言うと、微妙な感じはします。
また、前述したようにマルディーニが現役だった頃のミランのメンバーは豪華ですが、他のクラブに比べるとOBが活躍している感じがしません。
例えばクラブ史上初のセリエA降格からセリエAで8連覇中と復活したユベントスですが、その復活に貢献した一人はクラブOBの元イタリア代表MFのコンテ監督だと思います。
一方で、ミランは元オランダ代表MFのセードルフ元監督に元イタリア代表FWのインザーギ元監督に元イタリア代表MFのガットゥーゾ元監督と、アンチェロッティ監督時代のロッソネロのイレブンの内3人の指導者が失格になってしまった訳で。
もちろんそれはセリエA再昇格を機にかつてのセリエAと取って代わって欧州の盟主となったイングランド・プレミアリーグやスペイン・リーガ・エスパニョーラのビッグクラブと渡り合えるだけの資金力を整えたユーべに対し、ミランの資金力は失われる一方で、競争力の低下を招いたと思います。
ただ、同じセリエAのナポリやローマ、ラツィオやアタランタを考えると、それだけではないような気がします、、、。