吉村京花☆歌う門には福来る

Jazz, Bossa Nova, Sambaを愛するシンガー、吉村京花のブログです。

3月になると歌いたくなる曲

2014年03月10日 | ライブ情報
3月になるとどうしても歌いたくなる曲があります。
Antonio Carlos Jobim(トム・ジョビン)作 "Aguas de Marco"(アグアス・ジ・マルソ)
直訳すると「3月の水」
「水」は「雨」を意味しているようです。

トム・ジョビンの妹さんエレーナ・ジョビンによる評伝に書いてあるところによると

この曲はトム・ジョビンが
別の曲の作曲で煮詰まっていたり
著作権管理問題で正当な報酬が受けられなかったり
資金不足のせいで計画中の新居の建設が頓挫しそうになったり
そんな、どん詰まりの時期に
森の中を散歩している最中に
冒頭のフレーズが湧いてきたのだそうです。

真夜中に妹夫婦をたたき起こして
ギターでそのフレーズを奏でて聴かせ
そのあと一気に仕上げた

との逸話が本当かどうかは置いといて

自然から受けたインスピレーションでできた曲
というのはそのメロディを一度耳にしただけで納得します。

冒頭の歌詞は目に入るものの名前を次々と上げていくだけ

É pau, é pedra, é o fim do caminho
棒切れ、石ころ、道の終わり

みたいに、文としての脈絡はなく
視覚的に像が浮かんでくる。

シンプルゆえの洗練です。

そして最後はこう閉めます。

Sao as águas de março fechando o verão

É a promessa de vida no teu coração

夏の終わり 三月の雨は
あなたの心に生きる希望を呼び起こす

promessa de vida は直訳すると「命の約束」
ですが、「よっしゃ!やり直すぞ」
みたいな心境なのかな?
と思います。

いろんな風に解釈できますが
私的には曲調からしても
いろいろ大変なこともあったけど
3月の雨がそれを流していく
気を取り直して再出発しよう
という感じに受け取れます。

人によって感じ方はさまざまでしょうが・・・

深いところで心の垢を浄化してくれるような曲。
3月にはぜひ歌いたい曲の代表です。

次のライブではこれ歌います。
この曲の深い味わいを共有してみませんか?

●3月12日(水)大塚 エスペト・ブラジル サンバ
Live start 19:30~ 2回ステージ
チャージ:1500円
出演 吉村京花(Vo) 板垣武志(G) 浅川宏樹(Sax)飯島ゆかり(Per)
場所:エスペト・ブラジル
豊島区南大塚3-29-5 光生ビルB1
TEL:03-5979-4433
http://www.espetobrasil.jp/
ベテランギタリストの板垣さんをお迎えして、古いサンバを中心にノリノリでお届けします。
癒しのボサノヴァも織り込みます。
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