このところ関東地方の天候は安定し、今朝も清々しい朝を迎えることが出来ました。お天道様に大感謝です!
午前一時に引き継ぎが行われ、いつもの様に今日がスタートしました。犬達全てに「安定感」が見受けられます。
こういう気候の時は、生きもの達全てが活気を帯びています。こんな時に少しでも元気がないのは要注意です。
目の周りや、唇などの粘膜を良く観察します。呼気に嫌な匂いがないかどうかも、大事なチェックポイントですね。
見た目だけでは元気そうに見えても、健康を害し始めた犬はこの辺りにすぐに問題が起きますから観察は大事です。
◇今朝は二時にリハビリのWanちゃんから合図があって、排泄をさせました。
オシッコは室内でしたのですが、ウンチはどうしてもお外でしたいと要求します。
いつもなら拒否して室内で済ませるのですが、今日は部屋の空気の入れ替えにもなればと、星の瞬く屋外に出してあげました。
食べて吸収した後の模範的なウンチを、食べた分量だけ出してくれました。処理が楽で助かります。
◇一旦Wanちゃんは自分のケージに収まります。
若い犬は、放っておくとつられる様にケージ内で失敗してしまいますので、同室の犬全ての排泄を行うこととなります。
先ずは、マーブルちゃん。この時だけは、マ~ブルチャ~ンなんて、猫撫で声で呼んでしまいます。何でなのでしょう?
結局オシッコだけでウンチはしてくれませんでした。(その筈、引き継ぎ前にK子さんが排泄をさせていますから、、、、)
◇次はエディーの番です。
この子はケージから出る前から、シャーリーにチョッカイを出そうと虎視眈々と狙っていたようです。
以心伝心、迎え撃つシャーリーの迎撃態勢も立派なものです。鼻を噛まれたエディーは、オシッコをチビって情けなく目的達成
のあり様でした。
◇最後にシャーリーのお母さんレモンの排泄が済む頃、シャーリーお嬢も大量のウンチを出してくれました。さすが母娘ですね。
◇この部屋全員の排泄が終わって、早速Wanちゃんの朝のリハビリの開始です。
◇手術後二週間の経過としては先ず先ずでしょうか。
三日前の退院時には患部の腫れが酷く、手術した脚に拳上があって、病院側も大変心配していましたが、此処に受け入れてか
らいつになく念入りにリハビリをした結果でしょうか、目に見えて改善が為されました。
◇今日からは普通のリハビリを進めて行って良いでしょう。と言う事で、連日の睡眠不足は何とか解消されそうです。
◇リハビリ中のWanを、同室の犬達はみんな羨ましそうに眺めています。
一頭だけを特別に可愛がっていると言う風に思っているんですね。
リハビリを受けているWanちゃんの方も、自分だけが特別に可愛がられていると思っています。
ですから、人間からは見えない犬の体内では、ある種ホルモンの分泌が著しく促され、自己回復力(免疫力)の高まり(向上)に繋
がっているのですね。
◇濡れタオルで顔を拭いてから、全身を拭いてあげます。
次に大判の小判型獣毛ブラシ(馬用)を使って全身を軽くブラッシングしてあげます。
再度固く絞った濡れタオルで全身を拭きあげて準備の為のグルーミングは終了です。
◇手術して腫れの残っていた患部は、小さな保冷剤を使ってアイシングを施します。
傷を治すために出ている血液ですが、余分に出ているもの等は出来るだけ早期に引かせる事が術後の回復には不可欠なのです。
冷やし方や冷やす時間等は、患犬の状態によって毎回異なります。冷やし過ぎは良い結果を招きませんので、細心の注意を払
ってこの作業を行います。(抑える指で保冷剤の温度を感じ、脚の皮膚に接している掌〈たなごころ〉の部分で患部の温度変化を
感じるような作業となります)
◇アイシング完了後、私の場合は「指圧とマッサージ」を施すようにしています。
足を痛めている犬は、無理な歩行によって背中から腰の周りの筋肉を凝らせている事が考えられます。
ツボの部分の指圧と、凝っている部分の軽いマッサージが血行を促す効果をもたらし、患犬には精神的な安定感が出てきます。
◇とかく痛めた側の脚に注意が行きがちですが、むしろ反対側の部分の身体に酷使の跡が見られます。
反対側の脚のケアを充分に行うと、歩様は顕著に改善がみられ安定した歩行の様子が見られるものです。
馬尾神経を鎮めるような手(掌)の働きが良いですね。一点に集中して触っているだけで、患犬にはエネルギーが伝わっています。
◇酷かった外耳炎は殆ど治ってしまいました。
此方で独自に処方した抗アレルギー薬も功を奏したものと思われますが、何より飼育環境の改善がこの辺りの病気を改善します。
動物病院の処置室や入院室(病室)の空気は、完璧にコントロールされているとは言えません。この辺の事情は、飼育の専門分
野の事であり、病院(の空気が)が改善されれば、各種治療に画期的な結果をもたらすことも考えられるでしょう。
◇入院生活に耐えられなくて、鼻の頭を赤く擦りむいていましたが(過保護傾向の犬に必ずみられる問題行動の一つ)、それも
すっかり治りました。
◇おおよそ、一時間ほどで室内で行われるリハビリの作業は終わります。
リハビリが済んだ後のWanちゃん、疲れたのか自分のケージに入ってすっかり楽になってしまいました。
今日も一日始まるね。頑張って早く治そうね。(とにかく早く良くなって貰い、家族の待っている家に帰って欲しいです。)
◇日中に行われる制限運動他のリハビリに関しましては、機会がありましたらご紹介してみたいと思っています。
Wanちゃんの最初の面会日は13日(土曜日)10時から11時までです。
家族の方に注意している事があります。
Wanちゃんに会って、「可哀そう」とか「ごめんね」とか、人間本位の考え方に立って欲しくないと言うことです。
ネガティブな気持ちは、折角の(患犬は必死に頑張っている)リハビリに水をさし、リハビリの計画すらも台無しにすることがあり
ます。
手術は成功したが、、、跛行(ハコウ・びっこ)が治らなかったと言うような患犬は、明らかにリハビリの失敗が考えられます。
リハビリを行う施術師の経験にもよりますが、確実な結果が出るまでは、本当は安易な面会を許すべきではない様に思います。
一日一歩、三日で三歩、三歩進んで二歩下がる。
誰かの歌の文句ではありませんが、リハビリとは進めば進むほどそんなものなのです。
過剰な期待は必然的にオーバーワークを招き、一番悪い結果を生むものです。経験の浅い理学療法士がよく陥る間違いでも
あります。
また、着実な一歩が(結果が)次の段階のリハビリを可能とするのです。不完全なまま進むリハビリほど、後になって後悔する結果
を生み易いものはありません。
そんな事から、預かったこのWanちゃんがすっかり良くなるまでは、(実は)息も抜けない安眠も無理なポンコツなのであります。
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