甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

古道をふたたび

2022年01月19日 20時28分20秒 | 街道を歩こう!

 2022.1.16のことです。三重県の尾鷲市の九鬼町というところに、トンガ坂文庫という古本屋さんがありますけど、そこに新聞社からの問い合わせがあったそうです。

 某新聞社からトンガ沖の海底火山噴火の件でお問い合わせがあったのですが、すみません、うちはトンガ王国とは直接には関係がないのでなんの情報もお出しできません…。とはいえトンガ王国はもちろん、世界の沿岸地域に被害がないことを願っております…。

 関係がないとはいえ、土曜の夜から日曜の朝にかけて、大変なことが日本各地の港や海で起きていました。尾鷲の港で漁船が一隻沈没していました。鳥羽からさらにリアス式海岸を走ると、カキの養殖で有名な浦村という集落があるんですが、こちらの養殖いかだもひっくり返って、相当な被害を受けたということでした。

 海には被害が起きていました。その前に、手当たり次第に「トンガ」を調べていて、手当たり次第に電話取材をしたのだと思われます。何か話を聴けたらそれをネタにするし、聞けなかったら、何だ、記事にならないや、と切り捨てるんだと思われます。

 マスコミって、そういうお仕事ばかりではないと思うんですが、そういうザーッとした取材もするようです。

 空振りだったんですね。それよりは、鈴鹿市の方にトンガ出身のラガーマンがいたのだから、そちらに取材に行かせてもらった方がいい話は聞けたと思うな。でも、彼も、そんな野次馬みたいな人たちに心開いて話はしたくなかったでしょう。

 そんなことよりも、いち早く緊急支援とか、そういう動きの先頭にマスコミも立つくらいじゃなきゃ、いけないと思うな。

 それからしばらくして、トンガ坂文庫さんは、こんなつぶやきをします。これには少し感動して、思わずコピーさせてもらったくらいだった。



 とはいえ間接的には関係があります。トンガとは九鬼町の言葉で「ほらふき」のことなのですが、一説には、昭和初期に和歌山県で建造されトンガ王国へ納品されたトンガ丸なる船の乗組員に九鬼に縁ある方があり、帰国後に南洋の話を面白おかしく話されたので、トンガの話はほらばかり…となったのだとか。

 新聞社の記者さんに、こんなことを書ける人はいなかったんだろうな。

 古本屋さんは、なかなかの発信力がある人たちがいるんだな、そして、静かにコツコツと人々の動きを見つめている! 私も、今からでも、そういう世界に入りたいとか思うけれど、まだ、入れていません。いったいいつ入れるのか、このまま入れないのか、私の生き方が問われています。



 昨日、寝る時に読んでた本に、熊野古道のことが出ていました。最近、そういうことに目が行っているから、思わずこれも書き込んでみることにします。

 今は有名な熊野古道も、四十年以上前は消えかかった地元の生活道でもあった。修復に携わった三石学(みついしまなぶ)さんによると、峠道は五十年も歩かなければ土が五十センチほど覆いかぶさり、その上に草が生じ、立木も生長する。その木を切り倒し、土を掘り起こして石畳をつなげていくという地道な(文字通り!)作業を十五年ほど続けたという。『鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡、腰掛け毛布』梨木香歩……新潮文庫より



 どれだけ人の気持ちに触れて、どれだけ人のそばに寄り添えて、どれだけみんなの役に立てるか、そして、穏やかな物言いができるか、そういうことを考えていきたいです。

★ もう二十年くらい前、世界遺産になる直前に、三石さんのお話を聞かせてもらったことがありました。なんだか懐かしい。梨木さんともお話されたんですね。少しだけつながりましたね。まあ、私の勝手な思い込みですけど。
 


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