近ごろ朝はモタモタしていて、出勤時間が遅くなっています。そうなると、わざと通っている踏み切りルートも電車は来なくて、ただの一時停止するだけの道になるし、跨線橋の道路の途中で渋滞になって、空中に浮いたまま信号を待つことになります。待っていても一回では前に進めなくて、もう一回待たなきゃいけないというのがわかってるから、自分のクルマの中で無闇にふてくされています(アホみたい!)。
ふと横を見ると、コンクリートの橋桁があります。私は宙に浮いているから、この橋桁も新たな道路のためのものなんでしょう。いくつもの跨線橋を交差させて有効性のある道路というものを作っていくらしい。けれども、現在はまだ着工していなくて、少しずつ時間をかけて延々と続けていくし、どんどんと道路は発展していくのでしょう。私の住んでいる田舎の町でさえ、そんなことを続けています。これは国道だから、お金は国から出ているんでしょうか。何十年後までずっと続けて行くんですね。私はいなくなっても、道はずっと建設途上なのかな。それが経済というものですか……。
いっそのこと、未来都市みたいに道の要らない、すべてのクルマが空を飛べるようになったら、道路建設に税金をかけなくて済むようになるかな。いや、そうなったら、新たな施設が必要になって、そういうものを作る会社が生まれて、そういう設備を担うシステムができていくでしょう。世の中はモノを作れるところがお金を稼いでいく、そういう理屈は当たり前でしたね。
ネットでは、京都を縦断する北陸新幹線の話と、東海地方では静岡だけではなくて、岐阜の瑞浪を通るリニアの工事のせいでたくさんの地下水低下が起こり、家は沈み、JRさんは補償とおわびに忙しいなんていうニュースが流れています。九州では、絶対に長崎までフル規格の新幹線を通さなくてはならない。北海道では札幌まで、今ある函館本線は廃止してもいいから、東京と札幌をつなげるという工事が続いています。
いつかこれらの工事にも終わりは来るだろうけど、リニアが東京と大阪を結び、新幹線が札幌から鹿児島中央まで走るようになったら、次はどんな工事をするんだろうな。新しい思いつきがありますか。どこまでも工事が中心で、それを人々がどのように利用するか、という視点はないようです。
だから、地下水が抜けようが、地盤が沈下しようが、大義名分のため、すべてを犠牲にして突進する。ささやかな地域のひずみなんて問題にしない。工事はすべてに優先されます。だから、たまたまリニアの静岡工区が着手できていないといっても、文句を言ってた知事も辞めたし、静岡の自治体も中途半端な感じになってきたから、大井川や地下水や、水に関する悩みはあるけど突き進むでしょうね。
ということは、京都の北部を縦貫し、市街地にも大工事でトンネルを掘り、学研都市を経由して新大阪までの大工事は進められていきます。誰もいなくても、誰もいないからこそ、トンネルをたくさん掘って、若狭から南へ北陸新幹線を通す。そうすると、湖西線も本数を減らして、ローカル線だけを走らせればいい。今みたいに大阪と敦賀直通の快速も必要ないし、すべてが簡便化できる。そういう理屈です。
利用者としては、長崎から新幹線一本で金沢に行くとか、名古屋から新幹線一本で富山まで行くとか、そういう地方の願いは無視される予定です。すべて東京一極集中です。何をするにしても、東京を中心にしていく。
こういう企画・計画を立てる人たちは、いったい何世紀を生きているんだろう。19世紀なのか、18世紀なのか。
もう地域がNOというしかないでしょうね。でも、世論なんて、操作は簡単だと思う人たちもいるから、工事を続けたい人たちのために、世論工作は行われるのかな。かえって不便になるし、余計な乗車料金を払って、大層な列車にのさせられるでしょう。そういうのができるころには私はいないと思うけれど、無駄な工事なんかやめてほしいし、シンプルな路線を続けてもらいたいんだけど、無理なんだろうな。