何事もお尻に火がつかないとやらない私たち夫婦。
今朝の暖かさに思い切って庭仕事です。伸び放題の槇や柘植の剪定です。
ギックリ腰の主人と交代ではしごに登って午前中頑張りました。
その作業の途中、何時も庭の花を見て「綺麗に咲いてますね。ありがとうございます。」と、
声を掛けてくださる奥様と久しぶりにお会いしました。
じっと、ネリネの花を見ていらっしゃいます。
「沢山咲きましたから、お持ちになりませんか?」(今までも、声を掛けるたびに「見せていただくだけで結構ですから」と辞退されます。)
「有難うございます。でも戴いても明日入院しますから、花も可哀想ですから」
驚いて、「何処がお悪いのですか?」
「胸にがんが出来ました。癌研に入院します。」
80代後半とお見受けしました。「ご家族は?」
「一人暮らしですから。」
「お一人じゃあ、入院も大変でしょう。何かの縁ですから差し出がましいですけれど、私が付き添いましょうか?」
「いいえ、慣れてますから。お言葉だけで有難うございます。」
お住まいも、お名前も存じあげない方です。余り深入りしてもと「じゃあ、ガンに負けないで頑張って下さい」
と、別れましたが何故か切なくて、急いで家に入って丁度福岡から送ってきていたお饅頭が有ったので
3個ばかり掴んで後を追いました。
このお菓子も「余り、食べられませんから」と、辞退なさいました。
帰る途中、涙が止まりませんでした。たった一人でガンと向き合わなければならないなんて~寂しすぎませんか。
ガンを克服して、元気でお目にかかれるよう祈るのみです。