リートリンの覚書

日本の神様・10・建速須佐之男命


建速須佐之男命
(たけはやのすさのおのみこと)


複雑な性格で謎の多い神

全国の八坂(やさか)(祇園・弥栄)、
津島(天王)、氷川と名のつく
神社の祭神として祀られています。

・別名 
素戔嗚尊(すさのおのみこと)
素戔男尊
須佐乃袁尊
神須佐能袁命
須佐能乎命
神素戔鳴尊(かみそさのをのみこと)
速素戔鳴尊(はやそさのをのみこと)
速須佐之男命
須佐之男命
牛頭天王

・神格
荒々しく激しい神
農業神
防災除疫の神
歌人の神
海神
嵐神


「日本書紀」では


本文では、このように、登場しています。

次に素戔嗚尊(すさのおのみこと)を
生みました。
この神は勇ましく、たけだけしく、
そして残忍でした。

また常に嘆き泣いてばかりいました。
そのために国内の人民を多く若死にさせ、
また青山を枯らしてしまいました。

父母の二神は、素戔嗚尊に勅して、
「お前には甚だあきれた。
宇宙(あまのしたに)に君臨してはいけない。
遠い根国(ねのくに)に行きなさい」
と言い、
追いやってしまいました。

「日本書紀」では
伊弉諾尊と伊弉冉尊の間に産まれ
天照大神・月夜見尊・蛭子の
次に生まれました。


「古事記」では


「古事記」によれば、
神産みにおいて伊邪那岐命が
黄泉の国から帰還し、
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原で
禊を行った際、天照大御神、月読命に
次いで鼻を濯いだときに
産まれたとされています。


そのほか


素戔嗚尊は、
牛頭天王と同一神とされています。

「天王さま」とは
祭神の牛頭天王のことで、
インドの祇園精舎の守護神、
または新羅の牛頭山の神ともいわれる
疫病除けの神です。

この神は昔から素戔嗚尊と
同一神と考えられてきました。

その結びつきについて
「備後国風土記」逸文の
蘇民将来(そみんしょうらい)の伝承に
由来しています。


“昔、貧乏な蘇民将来(そみんしょうらい)と裕福な巨旦将来(こたんしょうらい)という兄弟のところに、旅の途中の汚れた身なりの牛頭天王がやって来て泊めてほしいいと頼むと、けちな弟は冷たく追い払ったが、兄の蘇民将来は温かく迎えて手厚くもてなした。何年かのち、再び訪れた牛頭天王は、兄の蘇民将来に子孫代々疫病にかからないための茅の輪(疫病除けの呪符(じゅふ)を授けた。そのとき牛頭天王は「われは素戔嗚尊なり」と名乗った。”

引用:
「日本の神様」がよくわかる本 戸部民夫


全国に広がる
八坂・津島社系の神社は
二千六百五十一社にのぼります。


神徳


水難
火難
病難除去
五穀豊穣など。

京都の八坂神社は
素戔嗚尊が詠んだ歌にちなんで
文学・学問上達、縁結びの神徳もあります。

・主な神社 
須佐神社(島根県)
熊野本宮大社(和歌山県)
氷川神社(埼玉県)



様々な顔をもつ神様ですね。

幼い頃は、
泣いてばかり。

高天原では、
悪さばかり。
挙げ句の果てには、
追放。

葦原中国では、
困っていた、老夫婦と娘を助け。
大蛇を倒し。

歌を詠み。

木を植え。

黄泉の国では、
子孫に試練を与えて、成長させる。

うーむ。
本来は、
どのような神様だったのでしょうか。

自分の、
産土神様は八坂神社なので
興味深かったです。

だからでしょうか、
素戔嗚尊が祀られている
神社に参拝すると落ち着きます。

凛とした気配。

さて、
明日も神様シリーズつづきます。

読んで頂き
ありがとうございました。

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