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この夢物語はずっと前に書いたもので、それまでしばらくは、夢という夢を見なかったように思う。
3度目に接種したモデルナ製ワクチンのせいか、(変なメモリ?を投与されて)夢を見ない脳みそになったんだろうか?
以来、微妙だが体の調子がズレてるようにも思える。
夢の舞台は、ある試験場だった。
結構広い部屋で、市民会館の大ホールほどの大きさだったろうか。しかし、問題自体は高校の世界史(いや地理か)のレベルで、勉強さえしてれば満点が取れる類でもあった。
A3程の大きさの問題用紙4枚とA4程の答案用紙1枚に分かれ、難易度が低かった事もあり、速攻で仕上げ、早々と会場を去るつもりだった。
というのも、私の横にいる小柄なイケメン男が最初から気に食わなかった。
だだっ広い会場の片隅に、私とその男の机はあった。2人で1つの机を占有するからお互いの距離は確保できるが、見るからに頭の悪そうな、いやスラム系の人種によくありがちな、危うい眼光に嫌気が刺していたのだ。
カンニング
男が何かを企んでるのは想定内だった。
私はできるだけ早く仕上げて、万が一にもカンニングされない様に、会場を後にするつもりだったが、問題用紙の印刷が酷すぎて文字がよく読めない。
何とか半分を解答し終えたが、後半の問題用紙は更に写りが悪い。流石に頭にきた私は、席を立ち、試験官にクレームをつけた。
”これじゃ文字すら読めないじゃないか。これはフェアじゃない。ちゃんと印刷して問題を出すべきだ”
しかし目の前にいる試験官は、顔色1つ変えず、私の申し出を退ける。
”決まりだから、日程も問題も変更する事は出来ない”と。
渋々私が席に戻ると、ある筈の解答用紙がない。すると、横にいるイケメン男が私の答案用紙を手にし、じっと見つめてるではないか。
私には、その男が毒で腐った猛禽類に思えた。この男は最初から、カンニングをする気でいたのだ。一見イケメンだが、下品で鋭い光を放つその眼窩(がんか)は、私の全てを破壊させるに十分な何かを備えていた。
我を見失った私は、男の喉仏を親指と人差し指で握りしめた。
殺す気は毛頭なかったが、私は男が哀れに思えた。
”人は簡単に死ぬ。しかし、こんなクソ男の為に罪を背負う気はサラサラない”
口から泡を吹きそうになった男は、何かを言いたげそうな様子だった。
”誤解しないでくれ。俺はただアンタの答案用紙を拾っただけだ”
”カンニングは立派な犯罪さね。こういう事もあろうと思って(答えは問題用紙に記入し)解答用紙は白紙のままにしておいた。盗むんだったら問題用紙を盗むべきだったが、私が持ち去ってたからカンニングしようにも出来ない。神様に感謝すべきだな”
男は白目を剥いた。
”俺をハメたのか?”
私は男の瞳を見た。
”アンタこそ最初から私を狙ってたろ?学のあるないは、見た目ですぐに判る。そうだろ”
小柄な男は奇をてらい、私に飛びかかろうとした。
私は男の首を掴み、机の上にねじ伏せた。
男の眼孔は更に鋭くなり、奇怪な殺気がここまで伝わってくる。
”殺すぞ、お前!”
イケメンだった筈の男の声は、やがて恫喝する毒づいた叫びに変わり、もう一方の手には光るものが握られていた。
私は少し怖くなり、首を絞め上げて手を緩め、男の様子を見た。
男はずっと私を見つめていた。同情した訳でもないが、何かに縋るような瞳にも思えた。いや、少なくとも殺気あるものでもなかった。
その時、夢から覚めた。
最後に〜カンニングは泥棒の始まり
男は貧しい時代の頃を思い浮かべてたのだろうか。男の眼孔、いや眼窩には貧しさと無教養が全て凝縮していた。
人は貧しくとも勉強はできるし、教養や学を身につける事もできる。
夢に出てきた男はまんざらバカではなかった。スキを見てはカンニングする計画を練っていたし、(バレた時に備え)身を守るナイフも忍ばせていた。
そういう私も小学生の時に一度だけカンニングをした事がある。お陰で満点をとり、クラスの英雄になったのまでは良かったが、その直後の何とも言えない腐食感が私の全てを覆い尽くした。
その時、”カンニングはしない”と神に誓ったが、それ以降、全くやってないとまでは言いきれない。
だが、やはりカンニングは不正であり、その時は成功してもいつかはバレる。いや、バレなくとも自分を内部から腐食させてしまう。故に、ちょっとした不正行為も重なれば明確な犯罪であり、人生そのものが腐ってしまう。
日本で言う”カンニング”とは和製英語で、英語ではcheating(不正行為)の事をいう。因みに、cunningには”狡猾な、ずる賢い”という意味がある。
私の頃はカンニングといえば、カンペや替え玉受験などが知られてたが、スマホ全盛の昨今では、電子メールや無線でのカンニングが後を絶たないという。
この様に、日本ではポピュラーなカンニングも、欧米では厳しく罰せられる傾向にある。
日本では大学とは単位を取る為だけの場であり、その試験も高校入試と殆ど同レベルで暗記型が多い。しかし、欧米では(大学は)学問を行う場として重んじられ、カンニングは考える事を否定(妨害)する行為とみなされる。
が故に処分も厳しく、ハーバード大学の例(2013)ではレポートを丸写しして提出した学生の行為をカンニングとみなし、125名もの学生が失格になった上、70人もの退学・停学等の処分を課した。
しかし著名どころでは、正岡子規や夏目漱石、それに石川啄木もカンニングをした事を告白してるから、日本ではある意味、伝統の(匠の)業と言えるかもしれない。
日本では政治家の不正が伝統的かつ慢性的に氾濫するのも、こうした不正な技(業)が暗に認められてるからであろうか。
つまり、”バカ正直に生きる”よりも、多少不正をしてでも”巧みに生きる”事の方が良しとされる。
”嘘つきは泥棒の始まり”というが、”カンニングは犯罪の始まり”と理解しておいた方が身の為かもしれない。
私も若い頃は、体力と精神力で勝負のつもりでしたが、今となってはその2つが全くでした。
逆に条件反射で物事を考えれる人種が羨ましいです。脊椎反射で生きれたら人生とても楽でしょうね。
という事で、コメントありがとうございます。
そーいう人種っていますねぇ
見るからにスラムって感じなのが
私の田舎の議員にもいます
商魂逞しくその上に叩き上げ
条件反射で物事を考え脊椎反射で行動する
モットーは
行動力と精神力では誰にも負けない
そーいうのいますねぇ〜イヤですねぇ
ではサイナラ!サイナラ!サイナラ!
ヘイ、一丁上がり!なんて
カンニングの域を完全に超えてます。
罪の意識というより
こんな問題を作る奴が悪いって、堂々たる責任転嫁ですよ〜
でも、日本でカンニングがなくならないのは
言われる通り、暗記系の単純な問題が多いからなんですよね。
という事で、一本とられました。
お若いのにアッパレです。
小学生の時にすでに悪の道へ
ハイスクールの時にやった記憶あるかな
週2回行われる英単語の簡単なテストで
面倒くさくなり
答えを丸写しして全部マルをつけて
ハイ提出!一丁上がり!って感じ^^;
特に暗記系の試験って難度低いから
カンニングはちょくちょく起きるのよね
思考系だとそう簡単じゃないから
問題を作る側も問題なの
そーう思いません?