4年近く取り組んできた『茶味的麁相』の翻訳と編集作業が終わりに近づいてきました。
この本への想いを少しずつ記録して行こうと思います。
『茶味的麁相』は中国茶の世界に常に新風を吹き込んでいる茶人・李曙韻氏が
2011年に台北で出版したエッセイ本です。
その後北京に居を移した李氏は2013年に同じ内容の簡体字版『茶味的初相」を上梓します。
この本については拙ブログでも記事にしたことがあります。
2012年末に台北で購入し、2013年3月、病気療養の折に読んだ感想です。
読んでみてまず印象的だったのは、
中国茶の茶事に携わる人への解説書でありながら、
とても文学的であり、哲学的であるということ。
明代・清代の茶書の引用も多く、茶を愛した文人たちのエピソードにも言及しています。
日本の茶文化やその歴史にも造詣が深く、日本の民芸運動の影響も感じます。
茶席写真もとても美しく、それまでの中国茶の本とは一線を画す芸術性を感じました。
そして、私がこの本で最も引き込まれたのはその根底に流れる精神性でした。
どんなことでも道を極めようとすれば、それなりの修行あるいは修練が必要です。
李氏は茶を人生の志と決め、茶文化の復興と普及に尽力されてきました。
茶に対する思いと茶人であることの覚悟がこの本には終始一貫して綴られています。
そのぶれない姿勢は日本の茶の湯や煎茶道だけではなく、全ての芸道に通じるところがあると感じます。
(Vol.2へつづく)
この本への想いを少しずつ記録して行こうと思います。
『茶味的麁相』は中国茶の世界に常に新風を吹き込んでいる茶人・李曙韻氏が
2011年に台北で出版したエッセイ本です。
その後北京に居を移した李氏は2013年に同じ内容の簡体字版『茶味的初相」を上梓します。
この本については拙ブログでも記事にしたことがあります。
2012年末に台北で購入し、2013年3月、病気療養の折に読んだ感想です。
読んでみてまず印象的だったのは、
中国茶の茶事に携わる人への解説書でありながら、
とても文学的であり、哲学的であるということ。
明代・清代の茶書の引用も多く、茶を愛した文人たちのエピソードにも言及しています。
日本の茶文化やその歴史にも造詣が深く、日本の民芸運動の影響も感じます。
茶席写真もとても美しく、それまでの中国茶の本とは一線を画す芸術性を感じました。
そして、私がこの本で最も引き込まれたのはその根底に流れる精神性でした。
どんなことでも道を極めようとすれば、それなりの修行あるいは修練が必要です。
李氏は茶を人生の志と決め、茶文化の復興と普及に尽力されてきました。
茶に対する思いと茶人であることの覚悟がこの本には終始一貫して綴られています。
そのぶれない姿勢は日本の茶の湯や煎茶道だけではなく、全ての芸道に通じるところがあると感じます。
(Vol.2へつづく)
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