神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

広州茶旅2017 第六幕

2017-12-02 | 茶旅
旅の最後に訪れた茶荘は
以前から注目していて、
広州に来たら必ず行こうと思っていた場所。

広州天河区にある「老茶客」。
店主の柯科宇氏は「茶家十職」の李曙韵老師のお弟子さんでもあります。

YuiちゃんもKさんもお馴染みということで、
とても歓迎していただきました。

飲ませていただいたお茶は鳳凰単そう。
2016年の雪鳳凰(蜜蘭香)と老叢八仙(樹齢300年)。



雪鳳凰は最初はお店のスタッフの方が工夫茶式で濃いめに淹れてくれたのですが、
Kさんが3年ほど前に買った雪鳳凰よりも渋みが強いのでは、と言うと
柯さんが茶壺を替え、改めて淹れてくださいました。

リベンジ雪鳳凰は香りが立ち、バランスが良く感じられました。



鳳凰単そうは中国茶の中でも比較的淹れるのが難しいお茶です。
潮州ではかなり皆さん濃く淹れています。
そのままの淹れ方だと私たち日本人にはちょっと渋く感じられるかもしれません。

柯さんは潮州人。
潮州人のプライドをかけて鳳凰単そうについては
Kさんからの合格点をもらいたかったのでしょうね。

柯さんの潮州茶盤のコレクションも見せていただきました。
磁器製、陶器製、錫製、何と、タイル製まで!
何故タイル?とお聞きしましたら、
昔は庶民が安く買って工夫茶を楽しむためにいろいろな材質のものを作ったのだろう、と。



「老茶客」はとても理想的な茶荘だと思いました。

どんなタイプのお客さんにも対応しています。
茶葉も茶器も手ごろなものから高級なもの、老茶、骨董まで揃います。
スタッフの方もとても感じよく、オーナーの柯さんのお人柄が素晴らしい。

「老茶客」には近所からのお客さんのグループも多いようです。
購入した茶壺をお店に預けておくと、育ててもらえるサービスもあるとか。


こんなお店が身近にあれば・・と思いましたが、
お店を育てるのはお客さんなんですよね。
カリスマ店主の力だけではどうしようもない。
日本でこういうお店を支えていけるだけの中国茶人口はあるだろうか?
2000年前後の日本の中国茶ブームの頃を少し懐かしく思い出しました。

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