一年ぶりの台湾。
今回はPatisserie H.こと、ヒロエさんと同行。
めずらしくグルメにもこだわった旅行になりそうな予感(笑)。
今回の旅行の目的はいくつかあったのだけれど、
そのうちの一つがヒロエさんとの共通の友人、高定石茶師に会うことだった。
石碇の山で自然生態茶を作る高茶師。
彼の作るお茶は台湾で一番値段が高いとも言われている。
2008年、「九壺堂」で初めて彼の作る紅茶を飲み、
その東方美人のような複雑で甘い香りに惹かれ
翌年友人のC小姐に紹介してもらい、彼の山の上の茶園に連れて行ってもらった。
それ以来台北に行くたびに連絡して彼の作るお茶を飲ませていただいている。
去年渡台したときは会う時間がなくアポイントも取らなかったのだが
台北書院の茶会で偶然遭遇。
私の印象では気さくな茶農さんという感じだったのが
1年半ぶりに会った彼はすっかり雰囲気が変わっていて、
鄭惠中氏の茶服に身を包み、茶人然としていた。
4年ぶりくらいに会うヒロエさんにも「以前の高さんとは違うかも」と話し、
高茶師から待ち合わせに指定された「食養山房」に空港から直接向かう。
汐止の山の中のレストラン。
はっきり言って、遠い。
でも、レストランは平日の昼間だというのにほぼ満席だった。
敷地はとても広く、高茶師は庭を散策しながら散在する離れの茶室をくまなく案内してくれた。
あいにく台北は雨模様。
しかし、スタッフの橘さんも言っていたように、雨の食養山房も素晴らしい。
標高はそれほど高くないが霧がかかり、緑色が少し薄らいで何とも風情がある。
(でも雨の日には靴を考えないと私たちのように悲惨なことになるかも!)
庵のような離れに通される。
中に入ると暖房完備のこじんまりとした美しい茶室。
そこで、私たちは賄い飯をいただいた。
食事後、新しくできたばかりの六號茶室に移り、
高茶師のもう一組のお客さまと合流。
六號茶室は一番上の敷地に建てられ、全面ガラスの大きな窓から景色が見渡せる美しい茶空間だ。
そこでは席に着くとスタッフが茶人としてお茶を入れてくれる。
この日は大陸からの団体客が到着する予定で、
雨の日にどうしたら美味しくお茶が入れられるかということでスタッフ同士がミーティングをしていた。
高茶師は私たちが心配したのとは違い、以前の通り気さくで明るい高さんだった。
でもひとたび茶席に座ると茶人となり、集中する。
食養山房の林オーナーと一緒にチベットに行って以来、
彼のお茶への向き合い方が変わったのだそうだ。
紅茶を飲ませていただいた。
最初はかなり温度を下げて、その後様子を見ながら少しずつ温度を上げていく。
ゆっくり、ゆったりと。
彼の紅茶はゆっくりと十煎以上味わうことができる。
と言うより、ゆっくりと味わわないとその真価を見いだすことができないかもしれない。
彼のお茶はもはや哲学であるかもしれない。
でも、彼のお茶はあまりにも高価であるが故に
その真価が正しく評価されていない面もあるような気がする。
あるいはお茶が一人歩きしてしまうこともあるだろう。
お茶を通して人との対話を大切にしたい、
そう語る彼のお茶をまた飲める機会がありますように。
高先生、謝謝!
ご訪問ありがとうございます。
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今回はPatisserie H.こと、ヒロエさんと同行。
めずらしくグルメにもこだわった旅行になりそうな予感(笑)。
今回の旅行の目的はいくつかあったのだけれど、
そのうちの一つがヒロエさんとの共通の友人、高定石茶師に会うことだった。
石碇の山で自然生態茶を作る高茶師。
彼の作るお茶は台湾で一番値段が高いとも言われている。
2008年、「九壺堂」で初めて彼の作る紅茶を飲み、
その東方美人のような複雑で甘い香りに惹かれ
翌年友人のC小姐に紹介してもらい、彼の山の上の茶園に連れて行ってもらった。
それ以来台北に行くたびに連絡して彼の作るお茶を飲ませていただいている。
去年渡台したときは会う時間がなくアポイントも取らなかったのだが
台北書院の茶会で偶然遭遇。
私の印象では気さくな茶農さんという感じだったのが
1年半ぶりに会った彼はすっかり雰囲気が変わっていて、
鄭惠中氏の茶服に身を包み、茶人然としていた。
4年ぶりくらいに会うヒロエさんにも「以前の高さんとは違うかも」と話し、
高茶師から待ち合わせに指定された「食養山房」に空港から直接向かう。
汐止の山の中のレストラン。
はっきり言って、遠い。
でも、レストランは平日の昼間だというのにほぼ満席だった。
敷地はとても広く、高茶師は庭を散策しながら散在する離れの茶室をくまなく案内してくれた。
あいにく台北は雨模様。
しかし、スタッフの橘さんも言っていたように、雨の食養山房も素晴らしい。
標高はそれほど高くないが霧がかかり、緑色が少し薄らいで何とも風情がある。
(でも雨の日には靴を考えないと私たちのように悲惨なことになるかも!)
庵のような離れに通される。
中に入ると暖房完備のこじんまりとした美しい茶室。
そこで、私たちは賄い飯をいただいた。
食事後、新しくできたばかりの六號茶室に移り、
高茶師のもう一組のお客さまと合流。
六號茶室は一番上の敷地に建てられ、全面ガラスの大きな窓から景色が見渡せる美しい茶空間だ。
そこでは席に着くとスタッフが茶人としてお茶を入れてくれる。
この日は大陸からの団体客が到着する予定で、
雨の日にどうしたら美味しくお茶が入れられるかということでスタッフ同士がミーティングをしていた。
高茶師は私たちが心配したのとは違い、以前の通り気さくで明るい高さんだった。
でもひとたび茶席に座ると茶人となり、集中する。
食養山房の林オーナーと一緒にチベットに行って以来、
彼のお茶への向き合い方が変わったのだそうだ。
紅茶を飲ませていただいた。
最初はかなり温度を下げて、その後様子を見ながら少しずつ温度を上げていく。
ゆっくり、ゆったりと。
彼の紅茶はゆっくりと十煎以上味わうことができる。
と言うより、ゆっくりと味わわないとその真価を見いだすことができないかもしれない。
彼のお茶はもはや哲学であるかもしれない。
でも、彼のお茶はあまりにも高価であるが故に
その真価が正しく評価されていない面もあるような気がする。
あるいはお茶が一人歩きしてしまうこともあるだろう。
お茶を通して人との対話を大切にしたい、
そう語る彼のお茶をまた飲める機会がありますように。
高先生、謝謝!
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