ビストロ レアール

石川県小松市にある「ビストロ レアール」のシェフがつづるあんなことこんなこと

花つくしディナー

2005年07月28日 | シェフのコラム
私がフランスに行く
きっかけになったのは
この写真の花つくしディナーでした

この時
名古屋のホテルの宴会場のシェフをしていたのですが
料理を盛り付けて演出したり
色彩感覚を身につけたい
と 思っていたところ

ホテルの入り口に
花を生けて下さっていた
先生に頼んで

お弟子さんの中に
入れていただきました

習って行くうちに
生け花と料理に接点が
あるのにヒントを得ました

ウイキョウの花は生け花に
茎は料理に

蓮の葉や花は生け花に
根は料理に

また朝鮮あざみの花は生け花に
花のがくは料理にと

そして
せっかくだからと

メニューも
飛び出す絵本のように
メニューに
一人ずつ違う花の柄を切り抜き

ワインもフルーリーと言う銘柄

布ナプキンの折り方も
すべて花 花 花でした

ディナーが終わって
先生のお友達から
おほめのお言葉をいただき
その後の 一言
「フランス料理をやってらっしゃって
 フランスに行かれていたんですか?」

ガ ガ ガ-ン

そこで

あっ フランス料理作っていて
フランス 知らないや!!!!

それからは
来る日も来る日も
フランスに行かなければ
との思いで一杯でした

そんな訳で
花花しくフランスデヴュー出来ました。

いつまで経っても○月○日

2005年07月28日 | フランスこぼれ話
(雰囲気を演出する為にフランスの新聞に変えてあります)






フランスでの生活では
田舎に行くほど
日本語から離れ
普段 本や新聞などあまり見ない
私でも日本語の
活字が恋しくてしかたなくなりました

そのため
手紙を日本の友人知人に書きまくって
返事を首を長くして
待っていたものです

半年に一度ぐらい
パリに上がるのですが
そのとき

先輩のアパートにたまっている
日本の新聞をもらって働いている田舎の
レストランに持ち帰るのですが
隅から隅まで
何度も読み返すのです

読みつくしても
きっと何かに使えると
そのクシャクシャになった
新聞も捨てれられずにいました

新しい日付けの新聞の記事を見ると
目まぐるしく世の中が
変わって行くのに驚きました


今こうして生活していて
目まぐるしく変わっていく中で
フランスの片田舎での
思い出は

私がクシャクシャになっても

いつまで経っても○月○日のままです。

イワン レンドル?!

2005年07月28日 | フランスこぼれ話
ノルマンディーのレストラン
マノワー ダスティンの魚料理担当の
我が親友の一人

フランク

いつもジョークで人を
笑わせてくれて
賄いの時にはクリストフと(後に紹介します)
よくしゃべりまくっていました

フランクは
アラファト議長が頭に被っていた
白と黒のスカーフの様な
布をマフラーにしていて

ポケットにはいつも
サムソンという

紙巻たばこ

この紙巻たばこも彼に教わりました

当時 月給が2000フラン
フランス人の最低賃金が
その時4500フラン

15.16才の見習いでも
4500フラン貰っていたのに

半分以下

仕事は倍以上

2000フランと言うと約4万円ですが
物価が日本とは違うので
大体 月2万円位の感覚で
1ヶ月残るお金といえば200フラン位で
シャツが一枚買える程度でした

それでも楽しく遊んで苦しい生活!

そんな訳で
ある日

フランク:マサおまえ給料安いんだから俺みたいに
     紙巻タバコに変えろよ
     フィルター付きのタバコの四倍は
     もつぞ
 
と言われ
さっそく購入

西部劇でよくカウボーイが
クルクル パク シュボ フウゥーとは
なかなかいかずにいました
が 
慣れてくると
おつなもので

キャフェかなんかで
ポケットから出して

クルクル パク シュボ フゥーとすると
周りのフランス人も
(おっと このジャポネ粋だね)
と言った感じでした            ホント ホント


彼は調理場では三枚目を仕事が終わると
二の線で気取るのですが
途中ですぐに地がでてしまい
2.5枚目になります

フランクにはいろいろな
所に連れて行ってもらいました
モンサン ミッシェル
オンフール
ウィストリヤム
ポンレベック その他いろいろ

フランクの家族と
彼女のキャトリーヌとその家族
友人や幼馴染の家など
ホームパーティーがあると
必ずさそってくれました

パーティーでいつも話が盛り上がって
くると必ず私を引き合いに出して
「恐怖の電話事件」のことを話すのでした   (この話も後に書き込みます)


写真はフランクとキャティの
結婚式でのスナップです
プロテニスプレイヤーのレンドルに
似ていません?
後ろの美人はキャトリーヌです
似たもの夫婦とはよく言ったもので
キャティもしゃべる散弾銃でした。(そのうえ早口)

と言っている私は
類は友を呼ぶってやつでしょうか。