僕は名もない凡人でいたい

バイオリン オペラ 文芸 旅行 絵……そして、日常。白血病闘病記も

ベーチェット病の友人

2012年11月30日 | 闘病記

病院で知り合ったミサエちゃんが外来に来たついで、病室に寄ってくれました

可愛いサンタさん。

 「治療がうまくいきますように」

メッセージ付きです。

優しいね

Img_0215_1_2
真っ赤なおっはなっの~

トナカイさんは~♪

Img_0211_3

サンタが街にやってくる

ミニポーチまでもらっちゃいました

◇◆◇◆

【ベーチェット病】

彼女は難病指定されているベーチェット病です。

腸管や血管の炎症による激しい痛みや下血に苦しみ、入院中はカーテン越しに泣いているような時もありました。

か細い声で看護師さんに「痛み止めをください」とお願いしている声が何度となく聞こえました。

「さっき飲んだばかりだからもうちょっと我慢して」と言われてひたすら耐えているのが、本当にかわいそうでかわいそうでなりませんでした

わたしは、彼女と出会って初めて「ベーチェット病」という病気を知ったのですが、EXILEやプロ野球選手にも同じ病気を抱えている方がいますし、さだまさしさんの「解夏」はベーチェット病を扱っています。

ミサエちゃんが発症したのはちょうど1年前・・・・・・。

腸管ベーチェットのため2か月に及ぶ絶食という地獄。

長い入院生活の間、血管拡張手術をしたりCV感染で失明しかけたり、彼女の闘病はそれは壮絶なものでした。

24時間、常に続く痛みとの闘いです。

ステロイドの副作用に怯えながらも、飲まなくては炎症を抑え込むことができません。

なかなか良くならず、退院の目途も立たない日々は、どんなに辛かったことでしょう。

◇◆◇◆

【ソーシャルワーカー】

退院が迫ってくると、家に帰られる喜びとともに(どうやって生活したらいいのか?)という悩みに直面します。

入院中は、身の回りのことを看護師さんや助手さんが手伝ってくれましたが、これからは自分で何とかしなければなりません。

足の血管の痛みで歩くことが困難であり、体力がなく家事もままならないのです。

ある時、彼女はソーシャルワーカーを呼んで相談しました。

ベッド脇に現れた太った中年女性は言いました。

 「今は良い家電がたくさん出ている。iRobotを購入したらどう?」

 「どのみち生活していかなくちゃいけないんだから頑張るしかない」

 「趣味を持つなどして楽しくなるよう工夫してみたら」

難病支援に登録されているソーシャルワーカーの言葉です。

わたしは同室で聞いていて、腹が立って腹が立って仕方ありませんでした。

 『オマエなんかよりミサエちゃんの方がよっぽど頑張ってるんだよ!趣味だってたくさんあるし勉強も頑張ってるし、今だって痛みを堪えて話してるんだよ!!』

って言いたかった。言えなかったけど。(いくじなし)

病気でない人に、内側に起こっている状態を知ってもらうのはとても難しいことです。

相手が理解しようと努力しない限りは・・・・・・。

◇◆◇◆

【見えない障がい】

ある時、ミサエちゃんから「1日のうち連続して1時間くらいは動けるようになったよ♪」とメールがきました。

たった1時間です。

体が動く、痛みはあるけど我慢できる、それが彼女にとってものすごく嬉しかったのです。

そしてまたある時「今朝は痛みがなかったの!嬉しくて泣いちゃった」とメールが来ました。

長い間、寝ても覚めても襲いかかる痛みに耐え、薬の副作用に耐えてきました。

退院しても、すぐに具合が悪くなって外来で治療したりまた入院したりの繰り返しです。

それでも少しずつ活動時間が長くなり、お料理したり美容院へ行ったり、車いすではあるけれど動物園やディズニーランドにも行けるようになりました。

しかし、社会復帰となるとまだ困難です。

手すりのない道を仕事や家路に急ぐ人々に紛れて歩いたり、電車やバスに1人で立って乗ったり・・・・・・それがどれだけ恐ろしいか。

高齢者やケガ人、妊婦など外見でわかる、あるいは周囲に「不自由しています」というアピールが出来れば、心優しい方が手を差し伸べてくれるかもしれません。

しかし、内側に疾患を抱えていると見た目にはわからず、ただ「足が遅い」「邪魔」と思われてしまうこともあります。

ちょっと話はズレますが、先日、ある芸人さんのブログに、ファミレスで子供が走り回るのを親がしつけなくてもいい世の中について(周りの大人が注意して地域で子供を育てられる環境が望ましいという意味合いのようです)書かれ、賛否両論、ネットで騒がれていました。

子育てについてはなんとも言えないけれど・・・・・・子供が走り回るのが当たり前な世の中になったら怖すぎます

いろいろな人がいるのです。

◆◇◆◇

ベーチェット病は今のところ、原因がわからず有効な治療法もない難病です。

しかし、自然寛解することが多いという点に救いがあります!

最近になって、ミサエちゃんから「痛みが治まっているみたい」というメールがよく届くようになりました。

12月に入院予定もあるし外来治療も受けていますが、少しずつ良くなっているのかなという印象を受けます。

ステロイドに変わる良いお薬が早く出来るといいね。

そうすれば、ミサエちゃんだけでなく本当にたくさんの人が救われますから・・・・・・。


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
サンタさんから良い治療の ()
2012-11-30 20:37:37
サンタさんから良い治療の
贈り物も有りですね
返信する
記事にしていただき、ありがとうございます[E:happ... (ごん)
2012-11-30 20:58:52
記事にしていただき、ありがとうございます[E:happy01]

最近は「レミケード」というお薬のお陰で、体調は安定しています[E:up]
このような新薬のお陰で、退院できるようになりました!

ステロイドパルスも経験し、ステロイドの服用も長くなってきたので、様々な副作用が出てくるようになりました。
この副作用に悩まされている方は沢山います。
良く効きますが、ステロイドが離脱出来るようなお薬が出ることを切に願います。


私は癌の治療薬を作りたくて、製薬会社の研究者になりました。
『患者さんの世界が変わるお薬』
の開発をする為に・・・・・・
「病気で苦しむ人を一人でも多く・・・
1分1秒でも早く救える薬を届けたい」と日々研究していました。
同僚も同じ気持ちで毎日研究していると思います。

今は復職できるよう、体力づくりに励みます[E:shine]
返信する
欄さん (lib)
2012-12-01 10:13:14
欄さん
サンタさんからプレゼントです[E:happy01]
返信する
ごんさん (lib)
2012-12-01 10:20:27
ごんさん
まさか名乗り出てくれるとは思っていなかったので嬉しいです。
コメントどうもありがとう[E:happy01]

ステロイドね、本当にみんな苦しんでいるよね。
糖尿病になったり透析するようになったり、生きるためとはいえあまりにも重篤な副作用です[E:sad]

わたしは今は飲んでいませんが、移植後の副作用が強ければステロイドの力を借りることがあるかもしれません。
そうならないよう願いますが、何が起こるかやってみなければわからないので本当に不安です。

ごんさん早く復職して、再発しないお薬を作ってください[E:happy01]
よろしくネ!
返信する

コメントを投稿