日々の暮らしに輝きを!

since 2011
俳人杉田久女(考)、旅行記&つれづれ記、お出かけ記など。

映画「ジェーンとシャルロット」

2023年09月14日 | お出かけ

先日、映画「シモーヌ(フランスに最も愛された政治家)」を見た
映画館のロビーに、
この先、1ヶ月位の間に上映予定の映画のリーフレットが置いてあり、
その中にこの「ジェーンとシャルロット」がありました。


そう言えば先々月7月半ばに
ジェーン・バーキンの訃報が
TVで流れていたな~等と思いながら
このリーフレットを手に取って読んでいるうちに、
「ジェーンとシャルロット」を
観ようかな~という気持ちになりました。

ジェーン・バーキンのことは詳しくは知らないながら、
著名な3人の男性と結婚し父親の違う3人の娘を生み、
自身も世界的に有名なフランスの俳優であり歌手。
エルメスに自分用のバッグを作らせ
そのバッグはバーキンという名で
今でも世界中の人々に人気があること。
東日本大震災の発生からまだそんなに間がない頃来日し、
震災支援のチャリティーコンサートを行ったこと。
その時、多くの日本の芸能人と共に詩の朗読や
自身の代表曲「無造作紳士」などを披露している姿や
日本の芸能人とともに街頭で
募金活動をしている姿などをTVで見ました


この映画「ジェーンとシャルロット」は
バーキンの2番目の夫、セルジュ・ゲンズブールとの間に生まれた
女優、映画監督のシャルロット・ゲンズブールがまわすカメラに、
バーキンの娘達への思いや自身の来し方を語る姿をとらえたもので、
そこには彼女の本音が出ていると思われ、
又、シャルロットの母への愛と母を理解したい気持ちも伝わって来る
なかなかいい映画に仕上がっていると思います。

バーキンの飾らない物の言い方や
娘のシャルロットの穏やかな表情も印象的で、
この映画がバーキンにとって遺作となったのも
それはそれで、よかったな~という気持ちになりました。

 

 

 

虹立つも 消ゆるも 音を立てずして    山口波津女






映画 「シモーヌ(フランスに最も愛された政治家)」

2023年09月04日 | お出かけ

ひょんなことからこの映画のことを知り
福岡市内で上映中との情報をえて、
早速見て参りました。


1970年代前半にフランスでは人工妊娠中絶の合法化をめぐり、
世論が二分化していました。
その時、保健相であったシモーヌ・ベイユは
この法案成立の陣頭に立った女性政治家でした。

カトリックの影響が強く保守派が過半数を占めていた議会で、
シモーヌは哲学的論争やフェミニズムの権利主張を避け、
産んだ子を母として育てられるのかに論点を絞り、
「喜んで中絶する女性はいない」、
「中絶が悲劇だと確信するには女性に聞けば十分です」と説き、
圧倒的反対意見をはねのけ、ついに反対派から
「中絶には反対だが法案は支持する」という言葉を引き出し、
採決で逆転勝利しました。

不幸にして妊娠した子供を産むか産まないかとなった場合、
その決定権は最終的に女性にあり、
かつ、人工妊娠中絶は合法でなければいけないと
考えている私にとって、
この映画は納得のいくもので、今まで知らなかった
フランスで最も敬愛された女性政治家シモーヌ・ベイユを
身近に感じるきっかけになりました。

彼女の信念を貫く不屈の意志は、
かってアウシュビッツ収容所に送られ、
「死の行進」、両親と兄の死を経て、それでも生き抜いた
壮絶な体験により培われたものだったのが
この映画の中でくっきりと描かれていました。

また、議会での討論でシモーヌが強調した
社会全体で育児を支えるという家族政策の主張が、
それから約20年後のフランスの出生率回復につながったとも
評価されているそうです。

2017年にシモーヌ・ベイユは89歳で死去。
国葬が営まれ、フランスの偉人達が眠るパンテオンに
5人目の女性として埋葬されました。
著名な妻を支え続けた夫と共に。




滝落ちて 群青世界 とどろけり      水原秋櫻子






オープントップバスで行く! 景観ガイドツアー

2023年06月13日 | お出かけ

友達を誘って市政だよりに載っていた
「オープントップバスで行く! 景観ガイドツアー」に参加して、
普段あまり行かない東区に行って参りました。
これが、なかなかスゴイことになったのですよ(^-^)

早い梅雨入りの福岡市は連日はっきりしないお天気。
気になっていたこの日は、
薄曇りのツアー日和と思われる出発時のお天気で
初夏の風を切ってウキウキ気分でのツアーの始まりでした。

通り慣れた市の中心部の新緑の街路樹の中を
オープントップバスの座席から歩行者信号の高さで眺める街並みは、
いつもとちょっと違って新鮮でした。

アクロス福岡、水鏡天満宮、福岡市文学館などを通り抜け
しばらく行くといつの間にか東区に入り、
博多湾に作られた人工島であるアイランドシティが見えて来ました。
ここに都市計画により作られた照葉地区があり、
17、8年以上前は建物はまだチラホラだったのに、
今では何棟かのタワーマンションも出現し、
多くの人々が住み、落ち着いた街並みを醸しているのに驚きました。
長い時間が流れたのだな~と思うと共に
古い街並とは全く違う景観で発展の息吹きを感じましたね~。

アイランドシティから海ノ中道大橋を渡り砂州の海の中道へ。
ここは両側が海でとても気持ちがいい!
ガイドさんの心地良い説明を聞きながら
志賀島橋を渡って志賀海神社へ。

階段入り口に置かれたお清めの砂で身を清め階段を上がると、
そこはもう鬱蒼とした神社境内。
宮司さんから志賀海神社の色々な説明を聞いての参拝は
コロナ禍直前に友達とお参りした時とは又違って、
なかなか得難い時間の様に感じましたね~。

この頃から薄曇りだった空がにわかにかき曇り
バスに戻る頃には大粒の雨がポツポツと。
そして、バスが出発すると同時に信じられない位の大降りに。
座席ポケットに備え付けのビニール製の雨合羽を着ても
とても防ぎきれる雨の量ではなく、
少し風も出て来てバスの走行による風と雨があいまって、
頬をさす様な今までに体験した事が無い雨の降り方です。

これから見学予定の「博多百年蔵」「博多千年門」
「We Base博多」は残念ながら端折るらしく、
バスは一路猛スピードで、出発場所の福岡市役所前へ。
30、40分で市役所前に到着し、
係りの方が雨を拭き取るタオルを貸して下さり、
やっと人心地がついてきました(^-^)
タオルでふいても全身が濡れているので
地下鉄に乗るのも憚られ、
いつもはあまり使わないタクシーで家に帰り着きました。
帰り着くと、再びは遭遇しないであろう面白い体験だったと
感じる余裕が出てきましたけれど。

夜、一緒に行った友達から
今日、行けなかった「博多百年蔵」「博多千年門」に
今度また行ってみようというラインが入り、
今回、私が誘ってこんな体験をさせてしまい悪かったな~と
思っていたところだったので、何だか少しホッとしましたね。



歳時記を愛して夏に入りけり     山口誓子






小倉時代の仲良しと再会

2023年05月31日 | お出かけ

夫の仕事の都合で20年近く前に北九州市の小倉から
福岡市に転居して来ましたが、
昨日は小倉時代に親しくしていた友達2人と
小倉駅前近くのレストランで再会しました。
普段は電話では時々お喋りしていますが、
ここ何年かはコロナ禍を挟んで、その何年か前にお会いしたきりで
6、7年ぶりの再会でした。

ずっと会っていなくても、そこは友達同志。
会えば、あっという間に当時にタイムスリップして
盛り上がり、楽しいお喋りに花が咲きました。

小倉にいた時は、それぞれの両親もまだ健在でしたし、
私達も50代の壮年期でとても元気。
色々悩みながらも、楽しくやっていて
皆で市民劇場で観劇するのが楽しみだったな~など、
20年の時の流れを思いながら、お喋りしていました。

子供達にかかわる話題が多かった当時に較べると、
今は、自分達の健康や薬に関すること、
病気や介護施設にかかわることなど
話題が大きく様変わりしてしまったのに驚くばかりです。

途中から場所を変えようということになり、
デパート屋上のバラ園に行ってみました。
バラの盛りは過ぎていましたが、
そこからは、小倉の街並が見渡せ懐かしかったですね~。

バラ園の一角にある
バラをデザインした商品ばかりの小物ショップで、
ネイルケア―をするバラ模様入りの小さなヤスリを買い、
友達がプレゼントしてくれました。

楽しい時間はあっという間に過ぎて、
5時過ぎの新幹線で博多駅に帰り着きました。
何だか夢の様な一日でした。



万緑の中や吾子の歯生え初むる      中村草田男








個展

2023年05月15日 | お出かけ

忙しく過ごしているうちに月日は次々に流れて
5月も半ばを過ぎてしまいました。
このブログもほったらかしになり、
気が付くと一ヶ月以上も更新ナシになっていました。
ランキング登録をやめるとブログに気が向かなくなり、
ついついこんな状態になり
よくありませんね。

そんな中、少し前の話になりますが、
友達のお兄様の奥様が書の個展を開かれているので、
行ってみましょうというお誘いが共通の友人からあり、
市の中心部の天神に行きました。
場所は新天町の一角で、
狭い階段を上ると
ここに、こんな所があったのかと思われる会場で
静かな空気の流れる場所でした。


個展の主催者は
第46回東洋書芸院公募展で桑鳩(そうきゅう)賞を受賞した
書家の中村美枝さん。
その作品は、
作者の感情やイメージを造形しようという意志がこもり、
力強さ、繊細さ、あるいは喜び、悲しみといった
作者の感情の発露を感じるものでした。

そして、作者ご本人やご主人が丁寧に応対され
暖かい雰囲気の個展会場でした。
個展会場を訪れるのは久しぶりで、
時間に流されながら過ごしている自分の日常を
今一度、立ち止まって反省しようと思うに充分な
何かを残してくれた個展でした。



個展いで 薄着愉しき 街ゆくも     水原秋櫻子