【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

早春の花色に誘われて

2009-01-24 17:17:17 | 香る庭の花綴り
「ヒマラヤ雪の下」




ツンと肌を刺す冷気。
そう、この感覚! 久し振りに
凛とした冬の空が戻って来ました。

この後、庭に回ってみましたら・・。
西と北の空には雲一つない青空が
広がっていました。

思わず、深呼吸!! くっきり、
はっきりした空になっています。

ただ少しだけ北風が出て来たようです。
これも少しだけ開けた小窓から
風が入り、カタコトとドアを揺らしています。

北風は・・エミリー によれば、「がみが女」 でしたわね。
こんな風に、少々小煩(うるさ)い? のも、
「がみがみ女」 と言われる、所以(ゆえん)なのかも知れません。

さて、冒頭の写真は、「ヒマラヤ雪の下」(ヒマラヤユキノシタ)です。
つい2、3日前に探した時には気付きませんでしたが、
ラベンダーの葉っぱの下に、身を潜めるようにして咲いていました。

葉っぱは大きくて平べたいのに、花は小さくて可憐です。
こんな風に遠慮がちに咲いているものですから、
毎年気付いた時には、いつも春の気配が、そこかしこに漂う頃・・。

そんなこんなで、この花に出会うのは・・私にとっては、
【“もうすぐ春・・”】 の季節、ですから大層、気持ちが華やぐ花なのです。

でも、今年に限っては・・こんなに早く見つけました。
その分、蕾でしたけれど・・。

   





“・・・早くも暮れ行く冬の 薄暮の窓辺 にアンは座った。
日は沈み、風も落ちていた。
青白い、寒々とした月が
西の紫色の雲の堤の後ろから顔を出していた。
空の色はせてしまったが、西の 地平線 のひとひらの
黄色が益々輝きと強烈さを増して来て、あたかも、
はぐれた微光が全て一カ所に集中しているかのようだった。
僧侶の行列のようなもみ に縁取られた遠くの丘が、
それを背にして黒く、くっきり浮かんでいた。
その物凄い夕焼けのどぎつい光を浴びて冷たく、
活気なく横たわっている、しんとした白い野を見渡しながら、
アンは吐息を洩らした。・・・”
             
                 【「アンの愛情」 第18章】



1月も後半になりますと・・。
一頃に比べれば、
めっきり日も長くなりました。

私も、アン同様、
「薄暮の窓辺」 は、
大好きです。

生憎、地平線もなければ、僧侶の
行列のような樅の木もありません。

でも、想像の世界では、
そんなもの、いくらでも描けますものね。

尤も、今は・・一昨日の映画の森の中の光景も、
ダブっているのかも知れません。

ところで、同じ 「ヒマラヤ雪の下」 を謳った、星野富弘氏の詩を見つけましたので、
以下に記して置きます。やはり、先日の 「蔓日々草」 と同じように強い花でしたね。







               
        ヒマラヤユキノシタ

        私が苦しんでいた時
        どんなに寒くても咲く
        強い花ですと
        この花をくれた人
        今年も冷たい冬が来て
        あの花が咲きました

                             ~「風の詩」 より