その 8月、小さな家の庭は遅咲きの薔薇で真っ赤に 染まり、蜜蜂の群れが好んで集まって来ていた。 (中略) 樅の梢の上の北の空は 琥珀色と薄緑をしていた。空気は涼しかった。 8月とは言え、9月が間近だからで、レスリーは 白い服の上に真紅のスカーフを着けていた。 【「アンの夢の家」 第38章】 「僕、夜のうちに伸びる あかざ草 のように 大きくなるって、リンド夫人に言うよ」 と、ポールはしんから嬉しそうに言った。 【アンの青春」 第27章】 |
【大きくなった「藜(アカザ)」】
厳しい残暑が続きます。
今日も “朝から太陽”。
こんな風ですから、つい
『アンの世界』 なら・・と
心は飛びます。
でも、1ヶ月前と明らかに違う事。
虫の音楽会が始まりました。
昨夜などは鈴虫の美しい
独唱も加わって。
耳を澄ませば・・ほら、
昼間だって聞こえます。
「チ、チ、チ・・・」 「チ、チ、チ・・・」
これ、何の虫でしたっけ・・?
そして今日も空が面白い。
白い雲が様々な姿に変わり、
見ていて飽きません。
ある時はウサギさんだったり、
はたまた世界地図だったり・・。
『こちらの世界』 だって満更ではありませんね。
写真が前後しました。
こんなに藜が大きくなるなんて。
(1ヶ月前は 【こちら】 )
リンド夫人 の言葉は、
嘘ではなかったのですね。
同じようにテーブルに置いている、
ゼラニウムが小さく見えます。
これだって結構大きいのですが・・。
(2枚目の写真)
茎は強く、杖にもなるそうですが、
今では相当しっかりして来ました。
この杖は長寿の象徴であり、
軽くてしなやかなのだそうですね。
分かる気がします。
「宿りせむ 藜の杖 に
なる日まで」
~芭蕉
近縁種に「白藜(シロザ)」があります。
こちらの方が良く見られるかも知れません。