【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

和とモダンの空間

2012-03-17 17:58:58 | 心の宝石箱





様々な安っぽい装飾をごたごた付けたこの家は
何と醜いのだろうとエミリーは思った。
しかし屋根や張出し窓の上に白い木製の
レース飾りを付けた家はシューズベリーでは
優雅の最たるものだった。      
                 【「エミリーはのぼる」 第6章】


   天気予報通り、今日は雨となりました。
  ごく弱い雨が降ったりやんだり。そして暖かい雨。

   そう言えば、先週も雨ではなかったかしら・・?
  この所、週末になると雨になっています。
  でも重い空ながら、雨はやっと上がったようです。
  






   さて、相も変わらず私は、どっぷりと吉屋信子の世界に浸っています。
  今は、「地の果まで」 を読んでいるのですが、
  4年前の 『花時間』 という雑誌に吉屋信子邸の写真を見つけました。

   丁度、「薔薇の特集」(750種の薔薇図鑑) をやっていて、
  買い求めたのですが、当時は全く興味がなくて。

   そんな写真が掲載されていた事すら記憶にありません。
  <名建築と花を訪ねて~第10回> とあります。

   建築は吉田五十八(いそや)氏。1961年(昭和36年)の事。
  注文は “尼寺のような家を”、僅かこれだけだったと言います。

   77歳でお亡くなりになるまでここにお住まいになられたのですね。
  所謂(いわゆる)、「終(つい)の棲家(すみか)」 として選んだ場所は、鎌倉。
  今は記念館となっているそうです。

   道理で女史の小説には鎌倉が頻繁に登場します。
  お好きだったのでしょうね。例えば、こんな風に。

   それにしても、ふと発した言葉が仏蘭西語の詩の1行の如く・・
  ~なんて。女性冥利に尽きると言いますか・・。


「まあ! 鎌倉 ではもう落椿!」
雅子は歩みを留めて美しくぱっと見開いた眼差し
を崖の上に ―― そこには紅椿の大木が紅濃き
花の数々に枝もたわむばかりだった。
―― まあ! 鎌倉ではもう落椿! ――
宗吉はこの娘の感動を含んだ声を、
仏蘭西フランス語の詩の1行の如く 耳に受けたのである。
「僕の家の庭にも咲いていますよ」
宗吉はこう言いながら、自分の言葉なぞは、
何と無味乾燥なものかと、ひるんだ。                       
                      【吉屋信子著 「花鳥」】


   ところで吉屋邸は、“尼寺のような家を” と言うだけあって、
  さすがにスッキリしていますね。思わず背筋、ピン。

   翻(ひるがえ)って。
  引用文の “安っぽい装飾をごたごた・・” は我家です。
  寛げるのはいいのですけれど、程度ものですね。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久し振りです~! (リラ)
2012-03-18 15:23:00
 こんにちは~!  青い森からさん~☆
本当にお久し振りですね~!

  >時々訪問し、読ませていただいてました。

 有り難うございます。青い森からさんも、お忙しいですものね~!
同様に私も、拝見させて頂いています~。
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お晩で~す! (青い森から)
2012-03-17 19:55:21
今日は、北国青森も弱い雨です。
ようやく冬を終えようとしてますよ。

コメントはご無沙汰してましたが・・・
時々訪問し、読ませていただいてました。



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