カーテンを開け、おもむろに雨戸を開ける・・・。
そこには、一面の銀世界! の筈・・でした。でも・・・。
眼前には、いつもの朝と同じ光景が広がっています。
通勤や通学の方には申し訳ないのですが、
微かな? 失望感があったのは事実です。
“ぐっすり眠っている赤褐色や灰色の野や森に、
白い花びらが、ひらひらと舞い始めた。
間もなく遠くの山腹や、丘には紗のような肩衣がかかり、
ぽおっとした幽霊のように見えた。
それは、あたかも色青ざめた秋の花嫁が、
髪に霧のヴェールを被り、
冬の花婿を待ち受けているかのようだった。”
【「アンの愛情」 第7章】
実を言いますと、こんな光景を期待していたのです。
でも、3年前の大雪の日には、駅までのバスも止まり、
歩いて出掛けた事を思えば、これで良かったのですね。
聞こえるのは、さくさくと雪を踏みしめる音だけ・・。
耳や手も泣きたくなる程冷たく、約40分の道程が、
2時間にも3時間にも思われ・・。
昨日の段階では、平野部でも10㎝位、
積もるなんて言っていましたから。
それにしても、予期していれば、
あまり寒さも感じないものですね。
こんな事からも、何かに遭遇する時、いきなりと、
ある程度の心の準備が出来ている時の差が分かります。
尤も気温自体、昨日よりは今日の方が若干高めですが・・・。
さて、昨年末は、アロマキャンドルに明け暮れました。
もう一つ、この季節になると無性に恋しくなるもの、それはお香です。
毎年、この時期になると、集中的に焚いていますので、
懐かしい空間に戻って来た・・そんな気持ちにさせられます。
そして、同時に香りで季節を感じてもいます。
今日、一番最初に取り出したのは、やはり薔薇香。
クレオパトラも愛した薔薇ですが、この 『花貴香』、
爽やかで好きな香りです。
オイルは高価なので、なかなか手が出ませんが、
これだと手軽に楽しめるのでいいですね。
それに、立ち昇る薄青い煙をただ訳もなく
ボ~ッと眺めているだけで、不思議に寛ぐのです。
バックにモーツァルトの音楽なんかがあったら最高ですね。
香りも、夢や音楽のように儚いもの。
そんな儚いものばかりに憧れている私です。
そうそう、紅茶片手に・・
眺めているだけでも優雅な気分にさせてくれるレース編みの本。
パラパラとめくっていますと・・。
“三角形のモチーフ6枚で、雪の結晶を・・”
~そんな作品を見つけました。
雪が降らないなら、白いレースで、
雪の結晶を作ればいいのですよね。題して、「静かなひと時」。
雪の結晶をレース糸で、1片ずつ、1片ずつ・・
繋ぎ合わせるなんて、何とロマンティックなのでしょう!
単純作業で、私の性格には合いませんが、
今作っている物が終わりましたら、
久し振りに挑戦してみましょうか・・。