秋も深まり、街路樹の紅葉が街なかから消え始めると、
NYC、特にマンハッタンではびっしり並んだ建物の輪郭がくっきりと見えるので
夜景がひときわ映える季節になってきました。
ここ10年ほどで「どこにまだそんな余地があったんだろう」
というぐらいマンハッタンにはさらに超々高層ビルが新しくバンバン立ち並び、
観光客のかたがスマホや地図を片手に、上を見上げて首を斜めにしながら歩いているのを
よく見かけます。
新しいビルも魅力的ではありますが、私はやはりこのビルが一番好きです。
(以下、個人の感想です)
ミッドタウン東42丁目とレキシントン街の角に建つクライスラービル。
むしろ月日が経つにつれ、その細部にわたるデザインが美しさと価値を増しているように感じます。
今どき、ここまでデザインにこだわった巨大建築はもう建てられないのではと思います。
例えば、遠目からでもパッと見てわかるとても美しい尖塔や鱗のような独特の装飾。
現代では無駄なものとしてコスト面からもダメ出しされそうです。
エンパイアステートビルが建つまでの短期間、高さもナンバーワンだったそうですが、
高さの順位はあまり問題にならない気がします。
パンデミック以降は特に、日が暮れてからの外出が減っていて
私、なかなか夜景の写真を撮るチャンスもありません。
久しぶりに近くでライトアップされたクライスラービルを見て
それだけで良かったことが一つ増えた1日だったのでした。