図書館の文庫の棚を見ていたら、まかてさんのデビュー作が
あったので借りてみました。
何冊か(も?)まかてさんの作品は読んでいますが、行きりあたり
ばったりというか、興味の向くまま、図書館の在架状況の偶然に
よったりだったので、書かれた年代は時に意識していませんでした。
主人公は表紙のお二人。江戸向島で花師をしている新次と女房のおりん。
「なずな屋」というのは二人のお店です。
花師というのは、ただのお花屋さんでも、植木職人でもなく、
野や山から植物を採取して育てたり、品種改良や時には交配させ新種を
売り出したりと、いうようなこともする仕事。
物語は、タイトルにある「花競べ」‥三年に一度の「祭」の中での、
技の競い合い‥を中心に、新次とおりんを取り巻く周囲の人から繋がっていく縁や、
新次の昔の縁まで、広がりを持って描かれ、「繁盛記」という言葉が連想させるような、
日々の細々とした悲喜交交では、語りきれない大きさと深さを備えています。
「職人小説」と、紹介されていましたが、いいですねー職人もの笑。
植木の一つ一つに、その特徴や、水のやり方などのお手入れ方法を記した紙を
付けようと考えついたのは、元は手習の先生をやっていた、女房のおりんなんです。
そんなふうに、色々工夫していくって、きっと楽しかっただろうなあ。
まかてさんの本、もっともっと読みたいけれど、未読のものがなくなって
しまうのは寂しいので、少しづつ「挟んで」いこうと思います。
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