1月も終わっていこうとしているけれど、
11月に読んだ本を。
11月は読書の方も進まず、読了本は結局1冊だけでした。
10月に続けて読んだ伊坂本の余韻が消えず、
図書館の棚で見つけてつい借りてしまい、一度だけでは
よくわからない箇所もあり、二度目も、といういつもの
パターンでした。
死神
千葉という名前が(一応)あるが、調査対象によって
姿かたちを変えてやってくる。
「仕事」をしに来ると、人間界はいつも雨降りか曇天。
ゆえに晴れがどういうものなのか、青空がどんなものなのか
知らない。
フツーの人間に素手で触ると、失神させてしまう。
(だから触る必要があるときは白い手袋着用)
微妙にずれている会話とユニークな視点。
そして(死神は皆)ミュージックが大好き。
死神は死の前触れとしてやってくる?
死神を見た人はもうすぐ死んでしまう、となんとなく思って
いたので、この物語のようにただ「確認」し、今か先延ばし、
かを「判断」して伝える役目を担っているだけ、というのは
とても新鮮でした。そして何よりミュージックが大好き!
なところが。
物語は6つの短編の集まりのようでいて、あ、こんなところに
繋がっていたのか‥でした。
「死神の精度」
「死神と藤田」
「吹雪に死神」
「恋愛で死神」
「旅路を死神」
「死神対老女」
最終章の、対老女の中での印象的な会話
「人間というのは、眩しい時と笑う時に、似たような表情になるんだな」
老女は一瞬きょとんとしたがすぐに、そうだねと答えた。
「言われてみれば、意味合いも似ているかも」
「意味合い?」
「眩しいのと、嬉しいのと、似てるかも」
「何だそれは」
老人の言うことの意味が分からなかった。
ほんと、眩しいね、老女が弾むような声で言うのが聞こえた。
物語の中に、『重力ピエロ』の春と思われる人が出てきたのが
わかり、そのあとに読んだ『魔王』に千葉が出てきて、なるほどね
と思い‥。私の伊坂ステージが一段階上がったようで、
そんなことも嬉しかったです。
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