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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

6月20日に観た映画

2009-06-20 20:35:45 | 想うこと
久しぶりにひとりで映画を観に行きました。
昨日から始まった『愛をよむひと』です。


偶然に見えるようなことでも、実は、その偶然を呼び込む力が働いていたり、
偶然の中から、(自分にとっての)必然を見つけ出す力が動いていたり。
時々そんなことを思いますが、今日もそれを、なんとなく感じました。


毎週土曜日の午前中は、ピラティスのレッスンに参加しているのですが、
その先生が、今日は用事があってお休みでした。
スポーツクラブに隣接しているショッピングセンター内の映画館を
何気なく検索したら、20日は、誰でも1000円のサービスデー。
愛をよむひと』は、すこし前に、はらぺこさんが前売り券を買ったという
ブログを読んでいた。
そして、原作の『朗読者』について、hiantaさんの文を読んだ覚えが‥

こんなふうな偶然が重なって、そうだこの映画を観ようと、昨日の夕方に
決めたのです。

けれど、そう決めたにもかかわらず、葛藤のような気持ちが心を塞いで
いるのはなぜだろう、と思い、今『1Q84』を読んでいるからだということに
思い至りました。
その長い小説の世界に、この1週間浸っているのに、他の〈ものがたり〉が
うまく入り込むことができるのだろうか、やめておいたほうがいいんじゃないか‥


そして結論は、映画の中に、〈朗読〉〈カセットテープ〉〈チェーホフ〉の
共通点を見つけて、これは偶然ではないかも、とひとり静かに感動したのでした。

春樹氏の小説は、「2」の方の半分近くまで読みました。
もう少しで終わりが見えてきます。

失われていくものの、あるいは、失われてしまったものの、
物語なのかなあ、この本も、と思います。(肯定的に、です)
でも、失われないものなど、生きている限りは、どこにもなくって、
だから、生きているものは(生きているうちは)、失われてしまったもの
(あるいは人)のことを想うのだろうと、思うのです。





    







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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (はらぺこ)
2009-06-23 19:21:13
rucaさん、こんにちは。
あの日は、私も嬉しい偶然が重なった日でした。
「愛を読む人」はりきって前売り買ったけれど、
いつ観に行けるか予定立たずです。
早く観たいなあ・・・

そうそう、rucaさんから教えていただいた”セレンディピティ”という言葉を
教えていただきましたが、
今、茂木健一郎さんの「セレンディピティの時代」という本を
読んでいるのですよ。
もっともっと、偶然の幸運に出会う能力を養いえたらいいなあ
って思います。
返信する
Unknown (くっちゃ寝)
2009-06-24 15:26:28
こんにちは。

↓の記事を読んで、rucaさん『1Q84』を読まれているんだなあ、
とずっと気になっていました(笑)
というのも、私はまだ手を出せずにいるのです。
発売前から騒がれてるのが気になってしまい、
ブームが去った頃こそっと読もうかな~
・・・というのは半分言い訳で(笑)、今いろいろと落ち着かなくて、
こういう状態でせっかくの新作を読みたくない、
というのもあります。
いつかじっくり腰を落ち着けて読みたいと思っていますが。

rucaさんがどんなレビューを書かれるのか、気になるなあ。
それを読んだら、きっと手に取りたくたくなるでしょうね(笑)
返信する
はらぺこさんへ (ruca)
2009-06-24 16:10:14
こんにちは。
雨があがって蒸し暑くなってきましたー

土曜日は朝からお騒がせしました。
久しぶりに、映画館でひとりでシートに座っていたら
なんか急にそのことを伝えたくなったのでした。

映画は想像していた以上によかったです。
本も読んでいなくて、前評判も知らなくて、
の状態で観にいってよかったと思っています。

でも2,3疑問に思ったこともあるので、はらぺこさんが
観てくれたら、それについて話せるかも、と期待しています。

そうそう、偶然ついでに。
映画など人から誘われなければ滅多に観ない私の母が、
なんと私が観た翌日に、この映画を観てきたというから驚きました。
ほんとは剣岳を観にいったんだけど、いっぱいだったからと
いう理由なんですけどねー
返信する
くっちゃ寝さんへ (ruca)
2009-06-24 16:21:09
こんにちは。

1Q84
あと残り1章を残すだけとなってしまいました。

なんか気持ちは複雑です。
早く最後のページを読みたいような、このまま1週間くらい
ほっておきたいような(まあそれはできませんけど。笑)

なんかね、
自分なりの結論がちょっと出てしまったかなあと思っていて
それが「あっているか・いないか」を確かめるような
気持ちなんです。

くっちゃ寝さんのお嬢さんは、もう読み終わったのかな?
10代の終わりごろだったら、今回のsexに関する描写とか
結構ショックだったかも、とか思いました。
高校生の頃に、村上龍氏の「限りなく透明に近いブルー」を
読んだときみたいに。
ただのエロではなくって、必要なこと(場面)なんですけど、
それはある程度おとなになったからわかったことで、
あの頃は、「その事実」にただただ驚きましたもの。

‥   ‥

今日きっと読み終わると思うのですが、
もう1回、読むと思います。レビューはどうかな?
返信する
映画 (こもも)
2009-06-25 14:52:15
映画、素敵ですねー
rucaさんの記事を読んでから、コメントも寄せずに、
この数日間、この映画のレビューを観て回っていました。
すっかり、観たつもり(笑)
「朗読者」を読んでから観た方が、本で描かれている
大好きなシーンがなかったと嘆いておられるのを読み
是非、両方を・・・なんて、思ったりしています。
とはいっても、映画の方は、旦那さまの了承が必要なので、無理かもしれませんがっ

春樹さんのラスト、どう読まれたでしょう。
美しいラスト・・・でしたよね。
その情景を思い浮かべるだけで、鳥肌が立つようでした。
レビューは、たしかに、時間を置いたほうが良いかもしれません。
私の中でも、まだまだ、揺れ動いていますよ。
すごい本でした。

先日、朝日新聞で大々的にとりあげられていましたね。
おかげで、CDも「サハリン」も増刷なのですって(笑)
でも、みんなが夢中になる気持ち、わかります。
物語に、もっともっと、近づきたい。
春樹ワールドに足を入れると、そうなります。私も。
返信する
こももさんへ (ruca)
2009-06-26 12:18:32
こんにちは。
映画のはなしは、なんでその映画を観ることになったか、
観ることができたか、の覚書みたいですね、内容のこと
ちっとも書いてないし。
(なにしろ、ひとりで映画を観るの、娘が生まれてから始めてだったのです。)
私も原作はこれから読みたいと思っているのですが‥
なんか、父との場面がよかったらしいですねーでも映画には
ほんの数秒しか、その父が出てこないのです。

本の方は‥
こんなにいろんな場面が、まるでそこに居たみたいに
(私の頭の中で)思い描けるのは、すごいなあと余韻に浸っています。
そして、朝日新聞の書評を読んでなかったので、ネットで探し、
そのあとに今発売されている「クーリエ・ジャポン」という雑誌の
春樹氏のインタビュー記事を本屋さんに立ち読みしに行ってきて。
夜、よみうりの書評をネットで見つけたのですが、
こももさんはもう読んだでしょうか?
インタビュー形式になっていて、本のことがすごくよくわかりました。
一応アドレス記しておきますね。

http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20090616bk02.htm

http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20090617bk04.htm

http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20090618bk01.htm

ああ、永遠の30歳。
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