ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

熊本震災 阿蘇の我が家と私の状況 その4

2016年04月29日 | 日記(?)
4月29日昼

昨夜は久しぶりに揺れを感じることもなく安らかな夜でした。
朝5時前に少しだけ揺れましたが、震度1もなかったと思います。
それでも、揺れる一瞬前に地鳴りのような音がするので、思わず身構えます。
一瞬後の揺れが小さいときはほっとするのです。

昨日中に送電線の切り替えが終わり、各電力会社の応援部隊が三々五々帰途につかれたようです。
24時間体制で黙々と仕事をこなし、終わったら粛然と姿を消していきました。
電気が来ていることの何と心強かったことか。何と励まされたことか。
今朝の新聞によると、阿蘇地域一帯で150台の高圧発電車が稼働していたそうです。

昨日から今日にかけて、震度1が数回あっただけの阿蘇では、
今日青空が出たこともあって、地震前と何ら変わらない風景があります。
しかし一歩外に出ると、道には至るところに割れ目があって、
日々その割れた部分が大きくなるのを見ると、
どこかで、もう地震前のあの日は戻らないということを実感するのです。

ゴールデンウィークの幕開けの日、いつもなら家の近くの国道は渋滞を起こし始める時間ですが、
閑散とした道路には、トラックや自衛隊の車が目立つ程度です。

内牧温泉は営業できない状態ですが、南小国町の黒川温泉や小国町の温泉郷は営業しています。
みなさん、何とか道もつながっています。どうか泊まりに来てやってください。
このままでは、阿蘇が潰れてしまいます。

たくさんのボランティアの方々が駆けつけてくれて、
それを力に少しでも前に進もうと、被災者は懸命に自分を奮い立たせようとしています。
身体も心も疲れて、折れそうになりながら、明日の自分を目に浮かべて生きています。
風評に惑わされず、温かい目で阿蘇を見守ってください。

家のそばにあるホテル角萬は相当な被害があったようで、中には入れないようです。
近くのプラザホテルは、1階の床部分にはヒビが少々あるが、ほとんど被害はないそうです。
ただ、二つある源泉の一つが出なくなったようで、
地中にある送湯管が地震でずれて出なくなったのだろうということでした。
これは掘り直せば元に戻るのでしょうが、はて?

プラザホテルでは、12:00~17:00までは被災者一般に風呂を解放しています。
その後は、支援の電力会社や医師の方々に入って頂くそうです。
支援して頂く人たちに、何かの形でお返ししたいという、せめてもの気持ちだということです。

私たちは、今できることをするだけ。
いや、今できることしかできないのです。
ただ自分が元気でいることだけであっても、大して人の力になることは出来なくても、
それはそれで十分だと思います。

このまま、大きな余震が来ないことを心から祈っています。
テレビでは、激しい揺れに厳重に警戒をというテロップが流れますが、
それを読んだだけで、気持ちの奥の方でおののく自分がいます。

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