空飛ぶ自由人・2

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短編映画『シェパード』

2024年12月13日 23時00分00秒 | 映画関係

[映画紹介]

1957年、雪の降るクリスマス・イブ。
英国空軍のパイロット、フレディ・フックは、
恋人に会うために、急遽夜間の単独飛行を申請する。
ドイツ北部・英国空軍基地を離陸して、
オランダ上空から北海を越えて
ノリッジの基地へ向かうフライトは約66分。
80分相当の燃料を積載した飛行は
夜間飛行資格を取ったばかりのフレディでも
楽勝のはずだったのだが、
離陸してすぐにコンパスが機能しなくなり、
続いて電気系統に異常が現れる。
方向感覚を失い、
無線での呼び掛けに応答はなく
深い霧に包まれた中、
迷走した飛行機の燃料はあっという間に少なくなる。
「誰か僕を着陸させてくれ・・・」
恐怖と後悔がフレディを襲う。
燃料計が0を指した時、
機体はオーロラの中に入り込み
オーロラを抜けると、
フレディは右手前方に機影を発見する。
それは、プロペラ機のモスキート戦闘機。
ごく古い機種だ。
「誘導が必要なのか?」
戦闘機のパイロットはそう呼び掛けてくるが、
無線機が故障したフレディの声は届かない。
フレディは機を横付けし、
手信号で状況を説明し、
誘導してもらうと、
雲の切れ間に、
誘導灯の灯いた滑走路が現れ・・・

ディズニープラスの短編映画
原作は、「ジャッカルの日」のフレデリック・フォーサイス
リチャード・ジョンズ(プロデューサー) と
イアン・ソフトリー(脚本・監督) は、
30年前にジョン・トラボルタ
同名小説の選択売買権を手にしたことを知り
映画化の交渉を始めた。
フレディ役を演じるために権利を買い取ったトラボルタは
子供の頃から操縦士に憧れを持つ航空機マニア。
映画化に際し、トラボルタは、主役を譲り、
モスキート戦闘機からフレディを誘導する
ベテランパイロット役で出演。
制作総指揮もしている。


アルフォンソ・キュアロンがプロデュース。
                      
雲の上と星々の間を飛ぶ飛行機の姿が美しい。
イブの夜に起こった、
不思議な物語
その背景には、
大戦で散った、沢山の若者たちへのに鎮魂の思いが含まれている。

38分の短い映画だが、
心に残る作品。
2023年度アカデミー賞の
短編実写映画賞ショートリストに選出されたが、
ノミネートには至らなかった。

「シェパード」には、羊飼い、牧羊者、
(教会員を羊に見立てて) 牧師、(精神的) 指導者、
よき羊飼い=イエスキリストなどの意味がある。
犬種名で有名。



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