マニラ5日目は、
今回の旅のハイライトとも言える
スモーキー・マウンテン。
旅行は、その地でしか見れないものを見る、
というのが楽しみの一つですが、
これこそ、マニラでしか見られない光景。
スモーキー・マウンテンは、
かつては海岸線に面した一漁村でしたが、
1954年にゴミの投棄場になりました。
不法投棄ではなく、
公共が集めたゴミの正式な棄て場所。
マニラ首都圏で出たゴミが大量に運び込まれ、
山となりました。
スモーキー・マウンテンという名前は、
捨てられたゴミが自然発火してくすぶり、
煙が立ち上っていることから、
そう名付けられました。
その棄てられたゴミの中から
リサイクルできるものを拾い、
それらを換金してわずかな日銭を稼ぐ貧民
(スカベンジャーと呼ばれる)が住み着き、
急速にスラム化しました。
その中には子どもも沢山おり、
1980年代から
フィリピンの貧困の象徴として
世界に報道されるようになりました。
↓は、有名な写真らしい。
政府は国のイメージが損なわれると、閉鎖を決断し、
1994年、ごみ捨て場の利用が停止され、
翌1995年に、住民を強制退去の上、
閉鎖されました。
今では別の場所がゴミの投棄場所となり、
「スモーキーバレー」と呼ばれています。
そこは立ち入り禁止です。
住民は強制退去の代償として公共住宅をあてがわれましたが、
一部の住民は別の処分場周辺に移住し、
従来通りのスカベンジャーとしての生活を続けているそうです。
つまり、それしか金を稼ぐ方法が見つからないのです。
現在も「第2のスモーキーマウンテン」と呼ばれる場所が存在し、
そこでは以前と変わらない状況が続いているといいます。
ホテルのロビーでガイドさんと待ち合わせ、合流。
マニラ在住10年のKさん。
ガイド料は8400円。日本で予約しました。
オーストラリアのパースから来た
日本人父娘と一緒です。二人だと追加料金3000円。
Grabタクシーで現地に向かいます。
この地区は「トンド地区」と呼ばれ、
そこに行ったというと、
フィリピンの方からさえ、
「えっ、どうして、そんなところに?」
と驚かれるそうです。
タクシーを降りて、下のような場所に。
「これがスモーキーマウンテンです」
と山のような場所を示します。
閉鎖した政府は土をかけて覆い、
草が生えて、山のように。
つまり、ここは、
「元スモーキーマウンテン」と言うべきところ。
日本だったら、「夢の島」に当たります。
周辺はやはりゴミが持ち込まれており、
そこからペットボトルを選別して、
生計を立てている人たちがいます。
売っているのは、ゴミの中から発掘したもの?
山を登ります。
ゴミ山だった残滓が見られます。
そのゴミ山の上に住む人たちがいます。
簡単な作りの住居。
不法占拠なので、
郵便は届きませんが、
Amazonの配達はされるそうです。
電気は来ていますが、
ガスはプロパン。
このホースのようなものは、生活用水。
食用ではないので、
飲み水はタンクで運びます。
その水で煮炊き。
ベッドのスプリングを活用。
お菓子など、食べ物を売るお店もあり、
ゲーム用のパソコンも、
カラオケもあります。
これは何でしょう?
これ、WiFiの装置。
コインを入れると、数分間、
周辺数メートルでWiFiが使えます。
集会場もあり、
キリスト教会による
フードサービスもあるそうです。
子供たちも沢山暮らしています。
これは闘鶏用の飼育しているオス鶏。
人間、どこででも暮らしていけるのですね。
この後は、ハッピーランドへ。
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