― 2011年4月27日(水)―
サンが7回目の誕生日をむかえました。
日付が変わると同時に
『サン 誕生日おめでとう』
いびきをかいて眠っているサンに声をかけ 眠りにつきました。
これからの事を忘れるように・・・
現実から逃げるよう。
サンの異変にもっと早く気づけていれば・・・
―4月22日―
広島に帰ってきてからも 元気がない 病院へ行く事にした。
食欲が無く 元気がない 咳をする
風邪かな?
もしや 風邪をこじらせて 肺炎にでも?!
体重が6キロも落ちていて 目がうつろ
サンはそのまま検査入院する事になった。
24時間の点滴を受け 原因を探る
翌日 サンのやせ細った身体の中に潜む病気を目にした。
素人の私でも解る 5cm程の黒い影
摂取した細胞の核の乱れ
先生から
『この影は腫瘍に間違いありません
ですが、悪性かどうか検査機関に出してみないとはっきりとは言えません。
ただ、核の乱れから 悪性の腫瘍の可能性があります。』
色んな意味で 覚悟が必要だと・・・。
結果が判り次第連絡すると言われた。
4月27日サンの7回目の誕生日
よりによってこの日に連絡くれなくっても・・・
結果は 先生に言われたとおり 悪性の腫瘍だと
病名は【悪性の組織球肉腫】だそうだ
明日 詳しい話と今後の事を話すと言われた。
勿論 初めて聞く病名だったので すぐにネットで調べた。
愕然した・・・
サンの犬種に多い病気で 非常に深刻な病気で
早期発見でも 余命1年・・・。
みつと二人で泣いた。
でも 私は信じられなかった 何かの間違いだ!
そう 自分に言い聞かせていた。
まだ7歳になったばかりだよ!
確かに 食欲も元気もないし痩せてしまっているけど
何かの間違いだ!
間違いだ・・・。
―4月28日―
朝一で 病院へ行った。
気休めだけど みつから貰った 結婚3年目の指輪を サンの首輪につけた。
私の母が 父から貰った指輪を 私にくれたように・・・
既に病院には患者さんが沢山居た。
狂犬病の季節でもある為だろう
人懐っこいサンは 患者さんの飼い主さんに甘えていた。
可愛いと褒められ 親バカ丸出しで サンを見つめる
本当に 病気なの? 疑ってしまう こんなに楽しそうなんだもん!
『サンちゃん どうぞ』
院長に呼ばれた 鼓動が激しさを増した。
先ずは 【組織球肉腫】の詳しい説明を受け
他に転移していないかを 調べる事になった。
祈るように 転移していない事を モニターを見たいたが・・・
私にも判る程の影が 映っていた。
肝臓・膵臓・皮膚 転移していた・・・ 原発は 肺からだそうだ。
摘出手術は サンの場合 意味がないと言われた。
既に 色んな箇所に転移しており
エコーには写らない細胞レベルの大きさの腫瘍がある可能性があり
見えている腫瘍を手術で摘出しても 転移している可能性のある
今現在 細胞レベルでも 進行の早い病気なので すぐに大きくなる
手術は麻酔を使う為 今のサンの体力では 厳しく
正直 意味が無いそうだ・・・。
サンの場合は 少しでも長く・元気に余命を過ごす事が目標・・・。
そして 院長から 2つの選択しを出された。
①:抗がん剤を使う
(腫瘍を消すのではなく、腫瘍を小さくする事が目的
しかし、個体差があり 50%の確率)
デメリット:抗がん剤なので 色んな副作用がでる可能性がある
しかし、これも個体差がある
②:無理をしない
(抗がん剤を使用せず、漢方薬などを使う
この場合 腫瘍に効果はみられない)
私は 抗がん剤をお願いした。
なにもしなければ サンは1・2ヶ月で旅たつ
抗がん剤を使用しても 腫瘍が小さくなってくれたとしても・・・
1年は 厳しい と言われた。
少しでも長く 元気に余命を過ごす事
先生が
『1年は わんちゃんにとって 人間で言う5年に値します』
それは サンの残された人生を 有意義に過ごして
沢山の思い出を・・・ っと いう事なのか・・・。
私はサンのお母さんだ!
でも・・・
何をすればいいのか 解らない・・・
こんなにも私はサンの事を知らなかったのかと思うと
悔しい
一番辛いのはサンなのに・・・。
ごめんねサン・・・。
本当に ごめんね・・・。
サンの前では 不安がらないよう いつものように 笑顔でいます。
そんな事しか出来ない・・・