Potential of aromatherapy

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存在

2010年09月29日 | アロマ
そこに香りがあると、誰かがいたような存在感があります。
たとえ死んでも、そこにその香りがあったらそれはそれでいいような気がしました。
存在感のある香りです。

自分を感じさせるように香水をつけるのか、自分の主張か、
あるいは自分の癒し・・・・。
そこに確かに自分はいたよと、言いたい気持ち。
ちょっと私も香りをつけて、ベッドに入ってみよう。

茨木のり子の詩です。
「存在」
 あなたは もしかしたら
 存在しなかったのかもしれない
 あなたという形をとって 何か
 素敵な気がすうっと流れただけで
 
 わたしも ほんとうは
 存在していないのかもしれない
 何か在りげに
 息などしてはいるけれども
 
 ただ透明な気と気が
 触れあっただけのような
 それはそれでよかったような
 いきものはすべてそうして消えうせてゆくような

やっぱり詩人の詩は、心に響くものがあります。
色即是空みたいです。

患者さんが先生に「どうやって死ぬんでしょう?」と聞いたそうです。
先生は「徐々に眠くなって、眠りも深くなって、そのうちにずっと眠ってしまうような
そんな様子でしょうか。」
「苦しいのじゃなかったからいいですね」という会話だったようです。

死が間近に迫っていることを感じているようでした。
それは見ていてもわかります。
今は確かに存在しています。
匂いもなく、ただ静かに。

明日も会えるでしょうか。