閑散期に設定されているJRの大人の休日俱楽部パス、12月に続いて1月にもあるのは毎年のこと。
昨年1月はコロナで涙をのんだが、今年は一人で決行。
1月16日
前夜はトンガの噴火による津波警報で驚かされたが、朝の東北新幹線には影響がなくて一安心。
埼玉県に入ると遠くに見える富士山を愛でつつ
本日の駅弁は小田原の「あぶらぼうず伝説」。あぶらぼうずという深海魚、沼津でお寿司を食べた時にはおいしいと思わなかったが、幽庵焼きになるとホロっと柔らかくて冷めてもおいしく、御飯が茶飯になったこのお弁当はなにやら賞を取っただけのことはある。
福島も北部に入ったあたりから周りの景色には白いものが目立ち始め、
盛岡から秋田新幹線になれば周りは真っ白。
3時間で無事に田沢湖駅に到着。
次のバスまで30分ほど時間があるので、駅の2階を見学。
階段を上がった正面にあるのは「仙北市 森と遺跡の展示室」。
東北はつい先日世界遺産に登録もされたほど縄文遺跡が多い。仙北市の遺跡は残念ながら世界遺産には含まれていないようだが、この小さな展示室もなかなかの充実ぶり。
反対側には田沢湖周辺でロケされたという韓国ドラマ「IRIS」の展示。残念ながら中は撮影禁止になっていたが、イ・ビョンホンのサインなど飾ってある。続編のチャン・ヒョクも秋田に来たらしいが、彼のサインだけないのはなぜ?
このガラス張りで反対側の景色が透けて見える駅舎、Suiden Terrasseの坂 茂さんの設計とは最近になって知った。
バス停にはたくさんの人が並んでいたが、半分ほどは乳頭温泉行きに乗車。
残りが目指す新玉川温泉行きに乗ったが、皆さんゆったりと一人で2席を占領するので最後に乗ったら全席埋まってしまった。
田沢湖駅から新玉川温泉までは雪道を行くこと1時間。途中からはこのバスとツアーバス以外は通行止めになっている。
アナ雪の雪だるまに迎えられて新玉川温泉に到着。
玄関前には雪上車が並び、横手市のプロがつくったというかまくらもある。
中に入ると木材が多用されてすっきりしたフロントとロビー。
この写真は少し後で撮ったので人がいないが、到着した時にはなにしろ路線バスにツアーバス2台が同時だったのでちょっとした混雑、ロビーでホットアップルジュースをいただきながらチェックインを待った。
鍵をもらったらなまはげがにらむ売店の前を通り
渡り廊下を通って4館に分かれた客室のB館へ。
今回の部屋はツインルーム。本当はシングルにしたかったのだが2泊のうちの1泊が取れず、2000円も違わなかったので2泊ともこちらにしたが、思ったよりも狭かったのでツインで良かったかもしれない。
窓の外、中庭は雪に埋もれてこんな景色。
少し気温が上がると屋根からものすごい音を立てて雪が落ちてくるのがおそろしい。
外は寒いがホテル内は暖房がよく効いて暖かく、部屋の中などスイッチを切るほど暑くなる。贅沢なことだ。
さて、ここまで来たのはもちろん思う存分温泉に入るため。
大きな「癒」の看板の先、廊下の先に大浴場があるが、まずはその途中にある屋内岩盤浴へ。
こちらは予約制なので、チェックインと同時に時間と場所を確保し、岩盤浴用のバスタオルを借りておいた。
中は男女別だが着衣が必要、入ったら決められた場所に備え付けのむしろを敷き、タオルをかけて転がるだけ。
背中がポカポカと暖かいが思ったほどは熱くならず、薄暗い室内でもKindleなら便利。
50分の制限時間いっぱい読書にいそしませてもらった。
岩盤浴でかいた汗は大浴場で流す。浴室内の写真はHPから。
入り口すぐにかけ湯があり、真ん中には大きな100%源泉の浴槽、片側には温度と濃度の異なる小さな浴槽が並び
さらに蒸気湯のサウナや箱蒸し、露天風呂まであって、全部でなんと14種類。
チェックインしたお客さんはたくさんいたが、広くてばらけているので混雑はまったくない。
源泉である玉川温泉には7年前に行ったことがあるが、この時は時間の都合でなんと10分しか入れなかった。
そこでこのお湯を堪能しようと今回は連泊で来たのだが、こちらはpH1.2の超強酸性。最初に50%源泉に入ってもちょっとした傷がしみて痛いし、まして100%源泉は傷がない所もピリピリしてきて、湯温は39℃とぬるいが5分以上は入っていられない。そこで弱酸性のお湯と交互に浸かっていたが、中にはこの100%源泉に本を読みながらずっと入っている強者もいてびっくり。
100%源泉に浸かるのはまさに湯治というか、もう修行に近いが、10㎝ほどの深さに寝そべって頭を浸ける浸頭湯やサウナ、箱蒸しが気持ち良く、露天も寒いためか他のお客さんが誰も来なくて、好きなだけ入れる温泉、最高。
食事は19時と遅い時間を指定されレストランへ。
たくさんのテーブルの半分も埋まっていなかったのはコロナ対策で客を分散したのだろう。
料理はすべてブッフェ式、和洋中と品数豊富で野菜が多く、味もいい。
ただ惜しむらくは保温設備があまりなくて、きりたんぽ鍋や汁物、御飯以外はせっかくの料理も冷めてしまってもったいない。
と言いつつデザートまでしっかりいただき、夜寝る前にも温泉に入って、暖かい部屋で布団を蹴飛ばしつつゆっくり休んだ。
←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
最新の画像[もっと見る]
おと休パスは通常は年3回ですが、去年は乗客の落ち込みのために2回ほど臨時企画が出て、おかげで4月に東北でお花見ができました。
今年もあるんじゃないですかね。
もっとも温泉に滞在するのであれば、雪見もいいかもしれませんが(笑)