7月25日
ウルギーは地方の小さな町なので、通常であれば観光などしないで通り過ぎてしまうところ。
しかしウランバートルへ戻る飛行機が夕方に1便しかないので、ツアー会社としてはなんとか時間つぶしをしなければならない。
というわけで午前中は自由行動でゲルでのんびり。
11時に出発して、まずは町の中心にあるバヤンウルギー県博物館へ。
入場料が5000トゥルグ(約200円)に対して写真撮影料は10000トゥルグとここもお高い。
しかしここは博物館好きとして記録のために、とお支払いして館内に入ると
1階には石人の他に動物の剥製など。
3階はこの地方の民族資料館になっていて
伝統衣装や、昨晩演奏されていたような楽器もある。
館内にはゲルも建っていて、中の装飾はさすが博物館らしく豪華、英語の説明もしっかりしている。
ところがこのフロア、写真を撮っていると係員のおばさんが「写真は10枚までしかダメ!」としつこく繰り返す。
しかしたった10枚で10000トゥルグはいかにも高いし、そもそも料金表のどこにもそんなことは書いていない。新たなターゲットを見つけるたびにおばさんはそちらに張り付くので、離れたすきに好きなだけ写真を撮らせていただいた。
と言っても3階の展示以外はそれほど興味もなく
2階はいかにもソビエト時代のまま、というレトロ展示。しかしモンゴル人宇宙飛行士もいるんだ、と言う写真や
地元産品のこんな展示は嫌いじゃない。
お昼を回ったけれどまだちょっと時間をつぶさなければならない、ということで次に案内されたのはモスク。
カザフ族がほとんどのバヤンウルギー県にはモスクがたくさんあるようだが、どれもとてもかわいい建物だ。
ところでここで時間調整をしていたのは昼食の準備に時間が掛かっているため。
ウルギーに着いて以来、ウランバートルからのモンゴル人ガイドの他にカザフ族のガイドが付いているのだが、今日は24歳の彼のお母さんが手料理をふるまってくれることになっている。
そこでやって来たガイド君の実家。
ごちゃごちゃと小さな家が立ち並ぶ一角にここだけ異彩を放つ新築の立派な家。
内装も豪華なこちらに両親と3男1女、さらに長男のお嫁さんと子供が同居しているそうだが、元遊牧民のお父さんが革製品などの事業を始めて成功したらしい。
しかし土地は以前に誰も所有していなければタダだそうで、なんだか開拓時代のアメリカのようだ。
テーブルにはいかにも中央アジアらしくお菓子や果物、チーズなどが並び
やがて運ばれて来たメインが代表的カザフ料理だと言うバシュパルマク。
ネット検索すると幅広麺と肉の煮込みのようなものが多いが、お母さんのは大ぶりの羊肉の塊の上に人参を巻き込んだラザニアのようなものが乗っている。これを運転手さんたちがナイフでどんどん切り分けてくれて、手でつまんで食べるとうま~い!
味付けは塩だけのようだが、肉がいいのだろう、キャンプで食べたホルホグよりさらにおいしい。
煮汁を吸ったじゃがいもがまたおいしくて、これはお姉さま方が取り合い。
キッチンを覗かせていただくとこちらが普段はダイニングルームなのだろう広い部屋の前に大きな料理用ストーブがあって、料理はここで2時間ぐらい煮込んで作ったとのこと。
さすがモンゴル、腐りきってるポン~~
こういう人がいるから、国が発展しないポン
こういう奴は、シャンパンの瓶かカラオケの大型リモコンで殴るに限るポン
あいにくシャンパンの瓶もリモコンもなかったし、骨とう品は大切にしないと。
10枚だけって言われても、いちいち数えて撮ってないし…
ヘタなレストランにお金を落とすより、こういう所に旅費の一部が流れた方がずっといいですよね。
SNSに上げてもらえればいい宣伝になる、と明言した博物館もあるくらいだけれど、さすがにモンゴルはまだまだ旧態依然。
予算も少なそうだし、確かに下手な所にお金を使うぐらいなら博物館に使ってもらいたい。
でも10枚と言い張っていたおばさんは昔そういう規則だったのか、いじわるだったのか。最もみんなに言っていたから公平は公平でしたけど。
テントの壁一面に飾られていて、しかも刺繍の密度がすごいですね。
土地は以前に誰も所有していなければタダだそうで、なんだか開拓時代のアメリカのよう・・・トム・クルーズ主演の「遥かなる大地」で土地がまさにLuntaさんのおっしゃる通りのようすを見たことを思い出しました。
でもモンゴル辺境のこの町でもガイドさんの家の周りはすでにだいぶ開拓されてしまっているようでした。
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