音楽の喜び フルートとともに

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普通じゃない音楽教育

2008-09-07 00:55:43 | 音楽

私はフルートを学び始めた頃、高校大学と、フルートの先生にはつかず、やってきてしまったのですが。先輩運も悪く、入学当初いた3年の先輩が卒業すると、フルートパートは一本。大学のマンドリンオーケストラの時も、4年の先輩は半年ほど、すると、家の事情で大学を辞めてしまいました。

その頃吉田雅夫さんが、NHKでフルートを教える番組をやっていて、それを見たり、教則本を見たり。結局7年間くらい独学でした。
先生についたのは、社会人になってから。
いろんな意味で、目からうろこ。わかっているつもりでいたことの多くが間違っていることがわかったり、苦労して覚えた指使いが全く違っていたり。だいぶうまいはずだったのに、今まで吹けていたはずの、曲もふけなくなって、自信がなくなっていきました。

音を出せているがゆえの悲劇。

真っ白なら、こんなものかと思えることが、思えない。たとえば今まで自由に、使っていた右腕を封印して、左で書きなさいといわれるようなもの。遅い、不器用、穢い。右手でやればすばやく動けるのに!イライラしました。
しかも、就職後で、時間も思い通りにならない。この頃、フルートをあきらめようかと思いました。

が、あきらめなかった。仕事をして社会を知れば知るほど、音楽の世界が美しく思えました。
継続は力なり。何とか今までやってきました。

音楽は、幼児教育が必要と言う人はたくさんいますが、あんまり信じません。
私の親戚は、何人か音楽で食べていますが、誰も幼児教育を受けていません。一人は大学にはいるまで、家にピアノが無かった。クラリネットを始めたのは高校に入ってから。今、大学の音楽課で教えています。

子どもは、時間を大人にコントロールされている場合が多いです。宿題の時間。練習の時間。学校の時間。遊びの他は学ぶ時間。学ぶことは、そんなに多くはありません。日常のこまごましたことの処理をしなくても良く。全面的な親の支援により、音楽の時間を保証されています。

大人は、そういうわけには行きません。こういう趣味の時間は自分で自分に保障するしかありません。
しかも生活にどうしても必要というわけではないので、意識しないでいると、すぐに、練習を休んでしまいます。しかも集中は、仕事、電話、来客、子ども、いろんなことで途切れがち。
一度に処理している情報の量も子どもとは違います。

それでも、一日1時間、練習だけの時間を毎日とれば、先日、プロになるのに、10000時間と書きましたが、一日1時間やれば、27年。人生80年の時代。
大人になってからも、時間はあります。それも、27年のプロセスも日々自分を学び、成長させるという、興味深い知的、精神的喜びを得ながら、過ごせるのです。
成功して、いろんなものを買い込んだりして、楽しむ人もいますが、これに勝る贅沢な楽しみは無いと思います。あなたも、音楽をまなびませんか?