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日本共産党 群馬・太田市議 水野正己のブログ
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子ども・子育て新システム-園長先生が「とても心配」

2010年07月15日 | 子育て・教育
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子ども・子育て新システム
保育基準撤廃はとても心配
園長先生が強い懸念


 今日15日、太田市議会・教育福祉委員会(栗原宏吉委員長)と太田市保育園連絡協議会(若林照久会長・太田東保育園・園長)との意見交換会が行われました。

 同委員会からは10人の委員全員、同連絡協議会からは会長、副会長など29人の保育園の園長先生が参加しました。

 同連絡協議会の若林会長は冒頭のあいさつのなかで、「普段はこうした議会と保育園連絡協議会との意見交換の機会がなかなかつくれませんが、次の機会もぜひつくっていただければありがたい」とし、「政府が6月25日に『子ども・子育て新システム』の要綱を閣議決定したこともあり、いまの市内の保育園の現状や今後の課題について意見交換ができればありがたい」と発言しました。

 また同連絡協議会の津久井智子副会長(牛沢保育園・園長)は、太田市単独の補助金に言及。

 国・県が補助金を削減・廃止するもとで、保育士増員費や特別支援対象児、臨時給食調理員雇用への市単独補助が続いていることも紹介。

「こうした市単独の補助金があるから、なんとかやっていけますが、来年1月の国会で新システムが決まると、いまの保育基準が撤廃されることになります。来年度以降、国の制度が大きく変わるとどうなるのかがとても心配です」と強い懸念を示しました。

 また同副会長は給食についても言及。
 「市内には給食調理を外部委託している保育園もありますが、給食は温かくて、おいしいものと思っているので懸念しています」とも発言しました。

 さらに、保育園の開所時間が1日11時間となっていることにも触れ、保育士さんの長時間労働につながらないよう配慮する困難さにも言及しました。

 私はまず、保育士さんの労働時間について質問。
 同副会長は、パートの保育士さんもいるので長時間労働にはならないものの、必要な打ち合わせなど会議を開くのが夜になってしまい、その時間をどうとるか、パートの保育士さんを配置することで、子どもたちにとって1日のなかで保育士さんが入れ替わってしまうことなどで苦労していると答えました。

 私は給食のアレルギー除去食への対応も含めて、外部委託の場合にどう対応されているのかも質問。
 実際にアレルギー除去食を実施している保育園の園長先生から、小麦アレルギーの子どもに対応するため、お母さんとも協力しインターネットも活用して米粉を調達するために苦労されていることも報告されました。

 また給食の外部委託を行っている保育園の園長先生からは、医師の診断にもとづきお母さんや委託業者も交えて対応していることも報告されました。

 私は津久井副会長が言われるように、給食は委託ではなく直接調理にすべきと考えていますが、いまの保育行政・補助制度では、分かってはいるものの費用の面から外部委託に頼らざるをえない園があることは残念でなりません。

 いまでも保育園の運営にはさまざまな困難がともないますが、それでもどの園も、子どもたちのことを一番に考え、よりよい保育のために努力を重ねていることが分かります。

 しかし新システムが実施されれば、こうした保育園の苦労も努力もないがしろにされてしまいます。
 
 私はそうした問題を指摘したうえで、だからこそ、この新システムは実施を許してはならないことを強調しました。
 同時に、新システムを実施しようとしているのは民主党政権ですが、このシステムの原型が自公政権下でつくられてきたものであることも指摘しました。

 他の委員からは、障がい児や外国人の保育に関する実態や問題・課題などについての質問とともに、一番影響を受けるのは父母のみなさんであり、市議会に請願をあげてもらえれば、市議会として意見書を政府にあげることもできるとして、共同を呼びかける発言もありました。

口々に不安の声

 意見交換のなかで複数の園長先生から、いまの保育園、幼稚園を廃止して「子ども園」とし、保育基準を撤廃したうえで、その「子ども園」や学童クラブ、短時間保育サービスの事業者を「指定制」とし、介護保険と同様に「必要な」保育サービスの「認定」を受け、必要と認められない保育サービスについては超過料金となること、保育料そのものを「指定」業者が自由に決められるようにすることなど、新システムの問題が口々に語られました。

 また、ある園長先生は、「新システムは営利企業の参入を促進し、市場原理を保育に持ち込もうとするものです」と厳しく批判しました。

 別の園長先生は、「このままでは、若い世代の親が安心して子どもを預けられる制度でなくなってしまいます。本当に悪い制度になってしまいます」と不安の表情をあらわにしました。

 意見交換会の終了後、私は複数の園長先生と会場の外で話しました。
 どの園長先生も、不安の表情を浮かべながら、「来年度以降はどうなってしまうのでしょうか、なんとかこれ(新システム)をやめさせる方法はないのでしょうか」と言われました。

全国民的問題
力を合わせて
取り組みましょう

 私は、この問題は、これからの子育て世代も含めた全国民的な問題であるとして、全国の保育関係者・団体が大きな声を上げ、全国民をまき込んで、全国の地方議会が新システムの実施を中止するよう政府に意見書を上げるように働きかけを強めながら、国会請願にも全国的規模で取り組んでいただきたいと伝えました。

 もちろん、必ずくい止めるために、日本共産党も力をあわせ全力を尽くすことを約束しました。

現行保育制度を解体 政府が要綱 「子ども園」に一本化/2010年06月26日/本ブログ 

「強い社会保障」は雇用増やす?/規制緩和 → 非正規激増も/2010年7月14日/しんぶん赤旗(子ども・子育て新システムの問題、介護保険導入で市場化が持ち込まれた介護現場の実態を報道)
厚労省 保育「新たな仕組み」/国・自治体の責任放棄/党女性委員会責任者/広井暢子さんに聞く/2009年1月9日/しんぶん赤旗
保育制度解体で子ども守れない/保育園に予約金2万円 1歳児の補助金カット/3団体が共産党国会議員団と懇談/2009年5月21日/しんぶん赤旗

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2 コメント

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保育の在り方 (Ann)
2010-07-19 22:52:57
お久しぶりです

保育(園)の在り方ってホント重要なので、現行のままよくなっていく方法を是非とってほしいものですね


うちの息子達が通う保育園の先生もそういう場にいるんでしょうか…
一応次男のアレルギーの事で給食やおやつを考えてもらったりしてますが、それが外部だったらとか考えるとなんだか怖い気もします。
今の保育園は、給食の先生とも話す機会があって(家が近いこともありますが)安心できる部分が多々あるし、先生達もいい先生ばかりなので先生から見ても預ける親も不安になるようにはなってほしくはないです。


どうせなら保育園などを変えずに『保育ママ』の育成に力を入れて託児施設を作るとか、国や市の管轄でやっていくとかはできないものなんですかね…
そうすればシングルマザーでも就職率upとかも望めるような気が…
なんて考えが甘いですかね
(自宅で子供をみるとなるとファミサポと内容がかぶる可能性があるから保育園の子育て支援センター規模の建物とかで)


ひとり親の在宅就労支援訓練も確かにいいですが(アタシも行ってるんですが…)是非太田市にはもっといろんなことにチャレンジしてほしいです

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がんばりましょう! (mizuno)
2010-07-20 02:53:05
Annさんへ

お元気ですか。

保育園も含めて、子育て支援をもっと総合的に充実させることは、Annさんをはじめ、多くのお母さんや保育園関係者のみなさん共通の願いです。

ところが政府・民主党のやろうとしているのは、そうした願いにまったく逆行しています。

そしてその民主党のやろうとしていることの原型をつくったのは自公政権。

みんなの力を結集して、問題おおありの「子ども・子育て新システム」をくいとめ、子育て支援をもっともっと充実させましょう!
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