箱のルーツはどういうものだったのか。
箱もまた中国から唐櫃として伝わったものだった。中国がなければ、日本の文化は何も語れないことを改めて感じた。
渡来品の最初の箱は、仏具を納める為のものだった。それがやがて、お経を入れる経箱になり、袈裟を納めておく袈裟箱となり、数珠を納める念珠箱といったように広がっていく。当時は一般庶民には箱は必要なものではなく、崇高な仏教に関する道具のみが箱に大切に納められ保存されていたということだ。それは神道にも通じるものとなった。
箱の始まりは宗教の為の用具を納めることだった。
奈良、平安時代と時代が進むにつれ、箱は貴族の調度品の入れ物に使用されるようになった。料紙箱、硯箱、手箱、文箱、文台など、それぞれの人の好みにより作られるようになって、中身より外身に贅が尽くされるようになっていく。
室町時代になって日本の箱は急速に整っていく。それは、戦国時代、安土桃山時代と続く武士の時代に鎧や武具の入れ物として必要とされたと共に、戦乱による道具の移動が激しくなり、様々な道具を守るための箱が必要になったからである。
また、室町時代は香道、茶道といった文化が花開くに至って、香や茶に関する道具を納める箱が発展していく。
香の入れ物、香合は茶道にもなくてはならない道具の一つ。香木の入れ物であった箱がそのまま茶道の道具として転用されていったものだ。
茶道では、掛物、香合、茶入、茶碗、茶杓、釜、水指、建水、蓋置とありとあらゆるほとんどの道具が箱に納められて保存されている。そこからも茶の世界ではいかに箱が大切な役割を果たしているかがわかる。また、茶の箱は、その保護以上に、中身を引き立てる、由来を証明するといった更に大きな役割も果たしている。
茶道において、箱そのものが席に持ち込まれる道具として、縁高や箱炭斗、茶箱などもある。箱は席中でも水屋でも大切な役割をもって茶を支えているといえるのではないだろうか。
箱もまた中国から唐櫃として伝わったものだった。中国がなければ、日本の文化は何も語れないことを改めて感じた。
渡来品の最初の箱は、仏具を納める為のものだった。それがやがて、お経を入れる経箱になり、袈裟を納めておく袈裟箱となり、数珠を納める念珠箱といったように広がっていく。当時は一般庶民には箱は必要なものではなく、崇高な仏教に関する道具のみが箱に大切に納められ保存されていたということだ。それは神道にも通じるものとなった。
箱の始まりは宗教の為の用具を納めることだった。
奈良、平安時代と時代が進むにつれ、箱は貴族の調度品の入れ物に使用されるようになった。料紙箱、硯箱、手箱、文箱、文台など、それぞれの人の好みにより作られるようになって、中身より外身に贅が尽くされるようになっていく。
室町時代になって日本の箱は急速に整っていく。それは、戦国時代、安土桃山時代と続く武士の時代に鎧や武具の入れ物として必要とされたと共に、戦乱による道具の移動が激しくなり、様々な道具を守るための箱が必要になったからである。
また、室町時代は香道、茶道といった文化が花開くに至って、香や茶に関する道具を納める箱が発展していく。
香の入れ物、香合は茶道にもなくてはならない道具の一つ。香木の入れ物であった箱がそのまま茶道の道具として転用されていったものだ。
茶道では、掛物、香合、茶入、茶碗、茶杓、釜、水指、建水、蓋置とありとあらゆるほとんどの道具が箱に納められて保存されている。そこからも茶の世界ではいかに箱が大切な役割を果たしているかがわかる。また、茶の箱は、その保護以上に、中身を引き立てる、由来を証明するといった更に大きな役割も果たしている。
茶道において、箱そのものが席に持ち込まれる道具として、縁高や箱炭斗、茶箱などもある。箱は席中でも水屋でも大切な役割をもって茶を支えているといえるのではないだろうか。
お道具も、ひとつづつ箱にしまっておけば、地震が起こっても、箱が守ってくれそうですよね。(先日東海地方では大きな地震があったのですよ~。)
それから、日本刺繍の歴史を拙ブログには簡略にしか載せていないのですが、箱の歴史を拝見して、とても似ているのに驚きました。他の工芸品なども、調べてみたら似ているのではないかと思いました。
あと、用途や需要の変遷とともに、心も変わってはいないかと思いました。
特定の宗教は持たなくとも、神仏や聖なるもの、命は大切ですよネ。
この木がベストであるというものは
あるんでしょうか。
(例えば桐とか)
あと、箱を作る名人がいたりするのかしら。紐とかも。
よく、納まりが良いとか悪いとか言いますが、整理して物をなおす時、大切に保管し、他の物と区別する為に、箱に入れるだけでなく、布や紙に包んでなおしますね。
由来のある大切な品でも、箱の無いものは、空箱(木や紙製)で代用していますが、
しっくり納まるものはなかなかありません。だからこそ最初から品物についた箱や
箱書きが、大事になってくるのでしょう。よく箱の甲や蓋裏に書いてありますね。
道具の形や銘、伝来、由来等が書き付けられていますが、少し飴色を帯びた箱を
拝見していますと(我が家にはありませんけれど^^;)、往時が偲ばれます。
箱物と中身が呼応して・・が理想なのでしょうが、箱の無いものが多いです。
今ざっと見渡して、文箱、硯箱、重箱、弁当箱、玩具箱・・@@;アレッ?^^;
最近日本各地で大きな地震が多いですよね。
骨董は箱に守られて、今に伝わっているのですよね。
そうですね、日本の文化やその歴史は中国から入り、生活や必要に応じて変化してきたという意味で、似ているのかもしれません。
>あと、用途や需要の変遷とともに、心も変わってはいないかと思いました。
道具に対する心は人によって、歴史によって随分違うように思います。
茶道具も古くは戦略の一部として使われた時代もありましたし、今は箱書きによって値段が変化したり、道具の価値はもつ人の思い次第で違ったものになりますよね。
>特定の宗教は持たなくとも、神仏や聖なるもの、命は大切ですよネ。
そう思います。やはり目に見えないものへの畏敬の念といいますか、そういうものは大切にしていきたいです。
茶道の道具の箱の材料は確かにほとんどが木ですね。やはり木が一番日本人の身近にあり、高温多湿の気候や破損という意味でも保存するのに最適だったのではないかしら。
>あと、箱を作る名人がいたりするのかしら。紐とかも。
紐は実は深いです。
箱を作る名人もいると思いますよ。考えたことなかったけど。釘を使わずに組み合わせるとか技術がいるんじゃないかと思います。その辺りも調べられたら書きますね~。
>だからこそ最初から品物についた箱や箱書きが、大事になってくるのでしょう。
その為に準備された箱が一番ですよね。古い道具で、いくつも箱があったりすると、その道具が本当に大事にされたんだなあと思います。
>今ざっと見渡して、文箱、硯箱、重箱、弁当箱、玩具箱・・@@;アレッ?^^;
そのものが箱ですね!
いつか自分で箱を作りたいと思うほどの道具にめぐり合えるといいなあと思います。
桐箱にきちんといれてあると、落としても桐が衝撃をおさえてくれ、中身がまもられているそうです。
ダンボール箱入りおばさんは、桐箱に入ったお茶道具がほしいです。(笑)
やはり箱は桐箱ですね!
機密性に優れ、桐自体も防虫効果があるみたいですね。
箱への在銘など、箱自体も道具とリンクするような考えがあるかと思います。
真田紐も大事な付属品ですね。
東上野に桐箱専門店があって、既製品の寸法から切ってくれたりして、重宝しております。
軸の箱も売ってますし、茶入を自作で造った際もちょうどいい箱がありました。
いついっても静かなのでいい香りの中でうっとりしてきますね。
旅箪笥もやはり箱の一種なのでしょうか。
板風炉も…。
茶道と箱は切っても切れない関係ですね。
講義でそういうお話を聞けるなんて羨ましい限りです。私も早くゼミに参加できるようになりたい~。
>桐箱にきちんといれてあると、落としても桐が衝撃をおさえてくれ、中身がまもられているそうです。
そうですね、色々な素材の箱がありますが、桐がやはり一番なようです。また近いうちに。箱ひとつとっても昔の人の知恵には感服します。
>箱への在銘など、箱自体も道具とリンクするような考えがあるかと思います。
そうですね。日本人は箱と中身をリンクして大切にしてきていますよね。桐は昔から重宝されてきた木なのですよね。
>真田紐も大事な付属品ですね。
真田紐のことは、箱の話を読んでいてなるほど~と思いました。また近いうちに。
>東上野に桐箱専門店があって、既製品の寸法から切ってくれたりして、重宝しております。
さすが桐箱専門店までご存知とは!いつかそんな機会が私にも訪れたら、お店教えて下さいませ。
>旅箪笥もやはり箱の一種なのでしょうか。
>板風炉も…。
そうですね。席中における箱の一種と言える気がします。