茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

人間タイプ

2007-04-30 22:22:34 | m-tamagoの物想い
 世の中色々な人間がいる。そして、人間は人間をタイプに分けたがる。占いや心理テストでもタイプ別分析に一喜一憂したりする。それはそれで楽し、といったところだが、先日見たものはシビアなものだった。

 ドイツ軍人による、「将校には4つのタイプがある」。
4つのタイプは
① 勤勉で有能
② 勤勉で無能
③ 怠惰で有能
④ 怠惰で無能
 ビジネス書では人材登用術でよく引用するそうで、ひとつだけどうしようもないと称されるというのだが、どのタイプだと思いますか。
②です。勤勉であることはいいことのように思われますが、勤勉で無能なのは一番使えないというのです。
 ドキーッ、私はこの中では勤勉で無能に入るかと思ったのに。
 軍の中で、①は参謀タイプ、どんな細かいことでもきちんと分析ができる、②は銃殺タイプ、一番始末に終えないのですぐに除隊を命じる、③は司令官タイプ、最高の位につける、④は連絡将校タイプ、放っておいても害がない、とされる。
 第一次世界大戦や第二次世界大戦でも、敗戦国の軍将校は②に陥っていたとされる。

 会社の人員構成についての話で、同様の面白いタイプ分けの話を聞いたことがある。会社という組織を100%とすると、その構成はこうなるのだという。10%が実際に会社を動かす精鋭と呼ばれるエリート人材、20%が精鋭をサポートする優秀な人材、60%が凡人つまり働き蜂みたいな人材、10%が全く使えない人材。
 精鋭は軍でいえば③司令官、優秀な人材は①参謀タイプ、凡人は④連絡将校タイプ、だめな人材は②銃殺タイプに当てはまる感じでしょうか。

 さて、ここで、全く使えないとされる10%を排除したとする。これで組織は無駄の無いすばらしい組織になったかのように思う。ところが、である。そうすると、凡人の中から使えない人材が新たに発生するというのだ。つまり、そうした人もまた組織を作る上では必要ということになる。
 つまり、会社は色々な人で成り立っていて、弱者ややる気のない人をも含めてひとつでなければならない、それが自然ということなのだろう。
 ともあれ実際の会社ではうまい具合にうまい割合で各タイプを雇うことは困難で、それぞれの欠点を補うようにした方が現実的だと思う。雇用したら思ったタイプではなかったということもあるだろう。
 大切なのは適材適所、これこそが組織や社会の力を強くする。人のことがついつい気になったりするが、自分は自分、皆それぞれに強味を生かし、自分にとって最高の状態を目指せばいいんだ、そして、それを上手に引き出してくれる上司や同僚に出会えれば幸せと思えば、力む必要もなくなる。

 勤勉で無能、これはただひたすら言われたことだけをこなすことを意味している。マニュアルに従ってただただ真面目にやっていればそれなりのものはできるかもしれないが、それ以上にはならない。それより、失敗してもチャレンジしてみること、自分なりに工夫することが自分自身、ひいては組織や社会の発展に繋がっていくのかもしれない。耳が痛い。
 私は本当は勤勉で有能になることを目指さなくちゃいけないんだけど、現実は。。。。。それは他の人に任せて、できる範囲で頑張ればいいかな、と意味も無くふんぞりかえってみた。
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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
上司選べず (m-tamago)
2007-05-06 20:15:42
ぶりさん、こんばんは。
確かに優秀な人ばかりだと意見がかち合ったり、船頭多くして、、、状態に陥りそうですね。
なんだか知らないけど和み系って人いますね。羨ましいです。和み系で仕事もできる人もいて、すごいなーって思ったこともあります。
おっしゃる通り、日本と外資では組織の構造も違うし、一概に何がいいとはいえませんよね。誰でも頼りにされれば嬉しいし、褒められたら頑張る、それを上手に引き出せる人がマネジメント上手ということになるんでしょうね~。
いつでも、誰にでも、いいところを見るようにしなくちゃ。
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部下は上司を選べないが、 (ぶり)
2007-05-03 11:21:55
通常の組織では、上司も部下を選べないことが多いです。
 この10年で、プロジェクトを3つほど手がけましたが、人選する時、優秀な人のほかに、必ず和み系の人に入ってもらってました。 頭良過ぎる人ばかりだと、何かあった時にギスギスしちゃう。 全く違った発想で発言する人がいると、見落としていたものを思い出させてくれる。 人事からは、この人でいいのか、なんて聞かれちゃいましたけどね。 結果OK。 で、その人のためにもなる。 世の中の役に立たない人はいないと思っています♪
 マネジメントの本には、ドイツ軍の人選など、いろいろなことが書かれていますけど、やはり、欧米型の組織でないと、直接、役に立つものは少ない。 自分で携わってみて思うのは、どれだけよく人を見るかにかかっているかと愚考します。
 で、マネジメントに長けた人を観察していると、人の使い方に優れていますね。 長所も短所も含めて把握し、あなたのここを頼りにしていると言って使っている。 これは、ある種の才能かもしれません。
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勤勉で無能 (m-tamago)
2007-05-01 22:14:38
チャチャさん、こんばんは。

>先日新聞で 今の子供達は 頑張って偉くなりたい人が8%で、他の国の1/3だったような覚えがあります。
そういえば、私の周囲でも上になると大変だから、今で充分だよねっていう言葉を聞くことがあります。
上になると責任が伴う、それよりは今のままがいいということのようですが、わかるような、わかりたくないような。

>頑張った人が報われる世の中を希望したいです。
同感です。でも、そうとは思えない出来事が近年多すぎますね。他の誰が知らなくても神様が見ていると思って自分なりに頑張っていきたいものです。でも、やっぱり褒めてもらいたい気持ちもあったりして(笑)
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自然界の原理 (m-tamago)
2007-05-01 22:11:09
雪月花さん、こんばんは。

あっという間に皐月。
連休はカレンダー通りなので3連休と4連休の私です。

>蟻にたとえた話を聞いたことがあります。
そうですか。蟻の研究をした人が人にも当てはめたんですかねえ。

>まさに、「無用の用」とはこのことかしら
ですね。おっしゃる通り、世の中は二元論では成り立たない、何事もグレーゾーンありということでしょうか。
私はグレーが苦手な方ではありますが。

>良い師も上司も、人を長い目で見て育てることができる人だと思います。
本当にそうですね。
私は茶道の良い師に出会うことができました。感謝して精進しなくては!
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同じ話 (m-tamago)
2007-05-01 22:06:02
ukiki01ちゃん、こんばんは。

まあなんとタイムリーな。
私も聞いた時、目から鱗が落ちる思いでした。

>組織においては、勤勉は必ずしも最上の美徳ではないですね。
>怠惰というのは、言葉通りの意味ではなく、自分で全部をやろうとしない、ということだと私は受け取っています。
おっしゃる通りですね。
確かに一人でできることは限られている。本当に有能な人はそれぞれの能力を生かし、使うことで大きな力を生むというところなんでしょう。その怠惰とは、かつては勤勉で全てを知り尽くした上でなりうるものなのかもとukiki01ちゃんのコメントを見て思いました。
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怠惰 (m-tamago)
2007-05-01 22:01:35
タロウの母さん、こんばんは。

私も怠惰な人間ですよん。

>つい しなくてもいいことをしたり
>しなくてはならないことをサボったり
>なかなか上手く生きることが叶いません
本当にそうですね。
私もやるべきこととやらなくてもいいことと力の入れ具合がどうも上手にできなくてー。

>なんだか嫌なことが立て続けに起きてちょっと疲れてます 
大丈夫ですか。
そういう時ってありますね。気持ちにも身体にも無理せずに~。


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勤勉で無能 (チャチャ)
2007-05-01 16:19:18
私も同じ話を 蜂で聞いたことがあります。 
先日新聞で 今の子供達は 頑張って偉くなりたい人が8%で、他の国の1/3だったような覚えがあります。
楽して、平凡に! なんて、よいものでしょうか?
だれがなんと言おうと 日本人のよさは勤勉さだったような気がするし、これからも 頑張った人が報われる世の中を希望したいです。だって、私 勤勉?で無能な人間なので。(笑) 
それにしても、あたっているだけに耳の痛い話です。
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自然界の原理? (雪月花)
2007-05-01 15:26:39
こんにちは。今日から皐月、大型連休はいかがおすごしですか。
さて、このお話は人間でなく、蟻にたとえた話を聞いたことがあります。20%は怠惰で無能な蟻、ところが、それらを排除しても、残りの蟻からまた20%の怠惰で無能な蟻が出現する‥というものでした。なんと、人間もそうだったのですね! まさに、「無用の用」とはこのことかしら、と思いました。つまり、勤勉と怠惰、有能と無能という二元論的な考え方には限界があるのでしょうね。
良き師に出会うことが大切なように、会社においては良い上司に恵まれるかどうか、それは重要なポイントですよね。良い師も上司も、人を長い目で見て育てることができる人だと思います。
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同じ話を聞きました。 (ukiki01)
2007-05-01 13:22:51
私もたまたま先日、ある友人からこの例を聞き、そのときは目から鱗が落ちる思いでした。
でも、言われてみると、たしかに、組織においては、勤勉は必ずしも最上の美徳ではないですね。
有能な人が勤勉だと、往々にしてその人のところに仕事が集中し、
本人も(勤勉さ、生真面目さゆえに)他に振り分けずに抱え込んでしまい、結果として停滞する。
これは組織としてはよい状態ではないですね。
また無能な人が勤勉だと、無能なのに意欲はあるので、これもまた、能力以上のことをやりたがり、結果として停滞に陥る。
これも害ですね。
怠惰というのは、言葉通りの意味ではなく、自分で全部をやろうとしない、ということだと私は受け取っています。
だとしたら、組織人は怠惰をこそ目指すべきだと思います。
長くなりました。
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Unknown (タロウの母)
2007-05-01 12:47:53
私は基本的に「なにもしたくな~い」怠惰な人間です
でも ヒトとして生きていると 
なにもしないでいるというわけにもいかず
自分を取り囲む事情や環境によって
つい しなくてもいいことをしたり
しなくてはならないことをサボったり
なかなか上手く生きることが叶いません
でも この社会の大きな害になってないならいいか!…なんてね
開き直りは 私のような人間には
とっても都合の良い処世術かも(汗)
なんだか嫌なことが立て続けに起きてちょっと疲れてます 
ごめんね~負の思考な書き込みで~
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