工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

今さらですが・・・2022年のF1シーズンをふりかえる

2023年01月29日 | 自動車、モータースポーツ
 会期のラスト近くなって(1/28が最終日)ようやく見に行くことができた熱田護さんの写真展を見ながら、昨年のF1シーズンのことなどを思い返していました。レース数も多いため一つ一つのレースのディティールも忘れてしまうことがあるのですが、フジテレビの総集編から記憶を手繰り寄せて、この記事を書いています。
1 フェルスタッペンの連覇
 シーズン序盤こそはフェラーリ優位でしたが、シーズンが進むにつれ、レッドブルのフェルスタッペンがライバルを圧倒、まだ4戦も残していた日本でタイトルを獲得したことは、昨年の拙ブログでも書いたとおりです。パワーユニットの開発が凍結され、車体側の規定が大きく変わったシーズンではありましたが、レッドブルのマシンの総合力とフェルスタッペンのドライビングが光るシーズンでした。フェルスタッペン、改めて見るとチャンピオンの顔になっていますね。チームメイトのペレスも頑張りましたし、コンストラクターズ(チーム)のタイトルも獲得できたことはホンダを引き継いでパワーユニットの組み立て、メンテナンスを行うHRCにとっても嬉しいことでしょう。一方、メルセデスは終盤にようやく持ち直したものの苦戦の一年となりました。やはり昨年レッドブルとのタイトル争いでエネルギーを使ってしまい、2022年に向けた準備ができなかったからなのか、あまりに斬新なマシンが「企画倒れ」になってしまったからなのか、いずれにしても厳しいシーズンでした。

2 車輌規定の変更
 車輌規定が2022シーズンから大きく変わりその最たるものは「グランドエフェクトカー」の復活です。ウイングなどの空力付加物ではなく、車体の構造、とりわけ底面と地面の間に流れる空気でマシンを押さえつけ、空力上の効果を生み出しています。その昔もグランドエフェクトカーと呼ばれるマシンでレースが行われましたが、40年ほど前に規定で姿を消しました。過去にも車体の上下動(ポーパシング)が問題となっていましたが、今回も一部のチームが苦しめられました。
 また、タイヤの径が大きくなるなど、見た目も変わっています。新しい車輛規定が導入されるとマシン開発も横一線で再スタートとなるわけですが、そこで勝ったレッドブル、来るべき2023シーズンにどんなマシンを用意しているのでしょうか。

3 嬉しい初優勝!
 いつか初勝利が来る、と思っていたカルロス・サインツJr(スペイン/フェラーリ)とジョージ・ラッセル(英/メルセデス)の二人が初優勝を遂げました。若い彼らの活躍がこれからしばらくは続くでしょうから、フェルスタッペン、ルクレールらと共にタイトル争いをしていくことを期待したいです。ラッセルのチームメイトで7度の王座についたハミルトンは一つも勝てないシーズンとなりました。

4 サー・ルイスのTOKYOドリフト!?
 そのハミルトンですが、日本グランプリで来日した際には東京を満喫したようです。新橋のタミヤプラモデルファクトリーではラジコンを楽しんでいましたが、それでは飽き足らなかったようで、レンタカーのGT-Rで首都高を爆走した挙句にドーナツターンを披露する動画がアップされ、物議を醸す結果となりました。まあ、彼も人の子だからこういうことをやりたかったんだろうね。でも、かの星野一義だってスピード違反で免停講習を受けていたんだから、気を付けないと処分くらっちゃいますよ。

5 ルーキー登場
 アルファロメオから初の中国人ドライバー、周冠宇がデビューしました。日本でカートの経験があるということで、日本にもファンがいます。2022シーズンではアジア系は角田、アルボンについで三人ということで、20人のドライバーのうち3人、しかも国籍も違うわけですから、昔とは隔世の感があります。周はイギリスGPで大クラッシュを演じ、あわやという場面もありましたが、1年走り切りました。ちなみに彼の母国中国ではコロナ以降グランプリが開催されておらず、2023年も難しいという見通しです。テレビ中継などでも原語に近い「ジョウ・グワンユー」というカタカナ読みで呼ばれていますが、中国語を勉強した身からすると本来はカタカナ読みとはかなり離れた発音になりますので、私は日本の音読みで「しゅう・かんう」と読んでいます。

6 ベッテルの引退
 入ってくる者があれば去る人もいて、四度の世界王者、セバスチャン・ベッテルが引退しました。2000年代以降顕著になったはたちそこそこでF1デビューの好例で、タイトルをすべてレッドブル・ルノー時代に獲得しています。ファンからもドライバーからも愛された人柄が特徴でした。レッドブルからフェラーリ移籍以降はタイトルには届きませんでしたし、最後を過ごしたアストンマーチンでも勝利は遠かったので、本人の中で引退という気持ちに傾いた何かがあったのでしょう。鈴鹿を愛し、鈴鹿で強かったベッテルについては改めてまた書きたいと思っています。

7 高まるF1人気
 F1の運営が米系のリバティメディアに移って以降、レース数の増加などの動きも見られ、私は見ていませんがネトフリで放映されているドキュメンタリーの影響もあって、特にアメリカでのF1人気が高まっていると聞きます。日本でもホンダの活躍もあってお客さんが復活、昨年は決勝で9万人以上を集めて完売と聞きました。確かに若いお客さんの姿が増えている感があります。優勝者にインタビューするジョニー・ハーバートやデビッド・クルサード、もしかしたらジェンソン・バトンの現役時代も知らない方たちかもしれません。世界的にF1人気が高まっていて、チケットが早々に完売するグランプリが多いと聞きます。中にはレースウィーク中のサポートレースを増やしてF1が走らない木曜からお客さんをサーキットに呼び込もうとする動きもあるとか。人気沸騰で昔みたいに鈴鹿のチケットが容易に手に入らないとなればつらいところです。もっとも、チケット代も昔と比べたら上がっていますので、懐にもつらいのは事実です。






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